カスターニャ銀座|コンサルティング導入事例


カスターニャ銀座
平成17年9月、東京都中央区新富町にSOHOタイプのワンルームマンションが誕生しました。
企画の依頼を受けたのはちょうど1年前。
敷地面積わずか25坪の超狭小地。
折しも、中央区のワンルーム規制緩和でワンルーム新築ラッシュが続く真っただ中。
数ある分譲並みのワンルームマンションとの競争にも必ず勝てる企画が当然に求められ、近年稀にみるプレッシャーの中でコンサルティングがスタートしました。


カスターニャ銀座の平面図と立面図
オーナーは貸しビル業を営んでおり、老朽化に伴い以前より建替えを検討しておられました。しかし、1Fの店舗(蕎麦屋)がなかなか立ち退かず、また家賃も数カ月滞納している状態でした。まずは、この立退きを企画と並行作業として行い、運よく3ヶ月で立退きを完了させることができました。
肝心の企画は、近年稀にみる難題となりました。というのも、この時はワンルームバブルの真っただ中。大手デベロッパーがファンド向けに販売用の投資ワンルームを次々に仕込んでいた時期だったのです。当然、当企画の完成時期とも重なるため、現在の需給関係や賃料相場はあてになりません。
また、今回の計画地はわずか25坪の超狭小地。容積を目一杯利用して開発するとSRC造11階建まで建てられるものの、1フロアの戸数はわずか2戸。1戸あたりの面積は15?程度になってしまいます。さらにコストもかなり高くなってしまい、費用対効果は極めて低い企画になってしまうことが明らかでした。
そこで、道路斜線制限のかからない7階建のRC造とし、あえて1フロアあたり50m2超の1LDKを検討。住むだけでなくオフィスなどSOHO的な使い方ができるように工夫、コストも2割削減することに成功しました。
またユニットバスもワンルームとしては大きい1216を採用。暮らしとして、ビジネスとしても、銀座というブランドを活かした利用ができるような企画を練っていきました。その結果、中央区内でワンルームが数千戸も供給されるという異常事態の中、完成後3ヶ月で満室を達成し、常に満室状態が続く人気物件とすることができました。

鉄筋コンクリート造7階建て1LDK×6戸、店舗×1戸。
1戸あたり52m2、引き戸を壁に納めれば広々21畳となるSOHO向けの居室になるのが最大のPRポイントです。

ナチュラルタイプの室内。21畳もの広々とした空間を使うことができます。

ダンディタイプの室内。引き戸を使用すれば、居間と寝室に分けることも可能です。

温水洗浄機付きの便座。

カード式ロックキーを採用し、安全面にも配慮しています。
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所在地 | 東京都中央区 | 金利条件 | - |
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構造 | 鉄筋コンクリート造7階建 | 金融機関 | 地方銀行 |
敷地面積 | 82.67m2 | 設備等 | オートロック ディンプルキー トイレ・バス(1216)別 ケーブルテレビ引込み済 温水洗浄機能付き便座 浴室乾燥機 |
建築面積 | 64.05m2 | ||
延床面積 | 430.96m2 | ||
総戸数 | 7戸 | ||
建築年月 | 平成16年9月 | ||
総予算 | 約11,000万円 | ||
表面利回り | 13.55% |

SOHOワンルームとして利用できる間取りを企画
銀座に徒歩圏ながらも、分譲並みのワンルームが乱立している地域。他物件との差別化をはかるためにもファミリー向けの広さを持ちながらもSOHOワンルームとして利用できる間取りを企画することに・・・。
分譲並みという点でも、競合物件に引けを取らないよう、カラーコーディネートを入れて色で豪華さをアピール。シックで落ち着いたダンディー調のイメージと、女性向けのナチュラル調の2パターンを用意し、外装も銀座という土地柄女性が好む色合いでコーディネートしました。お金をかけずに色で魅せることができた結果、2割近いコストダウンをはかることもできました。

プランA

デザインB

デザインC

採用デザイン

法人を設立して融資を受ける
今回の物件は、今後の資産運用も考え、最初から法人を新設し法人名義での事業を組み立てることにしました。事前の融資打診で10行程に断られたものの、ある地方銀行から新設法人でも融資を受けることに成功することができました。
毎年ある程度の規模の賃料収入が見込める場合は、最初から法人を設立した方が税制面で有利な場合あります。しかし、新設法人に融資をする銀行はないと一般的には思われているようですが、実は過去の実績のない新設法人であっても、土地の担保、役員の属性によって事業資金を借り入れることは可能です。土地活用の際は、個人だけでなく法人を設立して事業を行うことも検討するとよいでしょう。