コンサルティング / 稼ぐ戸建賃貸 事例
2世帯住宅
資金計画
本体価格非公開
諸経費
非公開
合計
非公開
収支計画
年間家賃非公開
表面利回り
非公開

今回は、2世帯住宅の新築企画です。賃貸併用住宅などは数多く手がけてきましたが、2世帯住宅となると初めてでした。というのは、当社は不動産賃貸に特化したコンサルティング会社です。正直、収益を生まない住宅建築は行っておらず、2世帯住宅の依頼や自宅の建築はお断りしてきました。

将来、賃貸併用住宅?
しかし、Uオーナーに話を聞いてみると、将来両親が他界した後のことも考えた、理想の「2世帯住宅」を建築できないか、さらに将来空いたスペースを貸すことが出来ないか?とのこと…。
そもそも2世帯住宅は、本当にその家族にとって理想なのか?まず初めに、この疑問が湧いてきました。
というのは、私の実家は2世帯住宅を建築しましたが、今は全く活用されていません。子供たちは住み着いておらず、多数空き部屋があるだけ。玄関・浴室も1ケ所ずつで、空き部屋を貸すのが難しい間取りです。
恥ずかしながら、実家の2世帯住宅は失敗例です。帰省するたびに、母が「掃除するのが大変!」と嘆いています。掃除以外にも建物が大きい分、全体の建築費が高くなり、そのため借入額も多く、親父も「支払が大変だ!」と嘆いてばかりです。
ハッピーになるために造った2世帯住宅が、嘆きの2世帯住宅になってしまいました…。

2世帯住宅のメリット・デメリットを検証!
そこで、まずは2世帯住宅のメリット・デメリットについて検証してみました。そもそも、なぜ2世帯住宅なのか?そこから理想の「2世帯住宅」の企画はスタートしました。
さっそく調査をはじめると断トツで下記項目が考えられました。
【メリット】
1.相互扶助
子供の世話とか、家事の補助、さらに親の介護など、親世帯、子世帯共に相互扶助のメリットを享受することがでる。特にご主人が、仕事などで留守が多い場合、家庭の病気や小さな子供を抱える家庭にとっては精神的な支えがあり、気持が楽。
2.経済性
自分達で家を建てるより2世帯住宅のほうが金銭的に楽。
3.家文化の継承
家事を協力しあえば義母も奥様も楽。さらに孫へ母の味を継承できるかも…。
このようにメリットだけを考えれば、経済的な支援や両親が同じ屋根の下にいるだけで、お互いの世帯に何か困った事があった場合、助け合うことができるのが、大きいです。
【デメリット】
1.ジェネレーションギャップ(世代間格差)
育った環境や時代背景が異なれば、色んな価値観に相違が出るのも当然。特に義理の親子関係にあたる場合はなおさら大きな問題に発展する可能性があります。
2.生活スタイル
一般に早寝早起きと言われる世代と、どちらかと言うとそうでないタイプの家族が同居するわけですから、共用スペースの使い方や生活騒音の点で問題が多く発生するようです。我慢がストレスを生み、ひいては別居、さらに離婚という悲劇もレアケースではありません。
3.プライバシー
これは非常に大きな問題です。特に親世帯の側から、孫の世話をしたい、息子夫婦ともっと仲良くなりたいと、近づいていくケースが多いようですが、これが子世帯の嫁にとっては大変苦痛に感じるようです。悪気はないとわかっていても、気の休まる時、スペースがないというのは本当につらいもの…。
これら以外にも色んなメリットやデメリットがあると思いますが、上記記載の項目が大きく影響しているようです!




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|||
所在地 | 東京都町田市成瀬台 | 金利条件 | 非公開 |
---|---|---|---|
構造 | 木造/地上2階建 | 金融機関 |
地方銀行 |
敷地面積 | 197.85m2 | 設備等 |
追炊付ユニットバス |
延床面積 | 127.73m2 | ||
総戸数 | 1棟2戸 | ||
建築年月 | 平成25年9月 | ||
総予算 |
約2,350万円 (解体・設計・外構・造成工事費込) |
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表面利回り |
非公開 |

2世帯住宅の常識を疑え!
そもそも2世帯住宅は、親世帯と子世帯が同じ屋根の下に住むことを前提としていますが、自然の摂理から考えれば、親が先に亡くなるケースがほとんどです。
つまり、2世帯同居がうまくいかなくなれば、返済不安や破産リスクも高くなるのです!
特に今回は、土地購入からの2世帯企画のため、失敗は許されません。
そこで考えついたのが、一般的に考えられる常識的な2世帯住宅を造るのではなく、将来どちらからの世帯が居なくなることを前提とした、2世帯住居を造ること!具体的には、次の5つのアイデアでした。
- 将来貸す事を前提に間取りを考える!
→ 趣味趣向を取り入れた間取りにすれば、建築費は高騰する。極力賃貸向けのシンプルな間取りにし、建築費を抑え、将来貸しやすい間取りにする。 - それぞれの世帯に配備!
→ それぞれの世帯に玄関・浴室・トイレを設け、将来貸す事を前提として配備する。 - 玄関は、お互いのプライバシーを尊重し配置する!
→ 玄関は、極力離して配置することで、それぞれのプライバシーを確保する。 - 世帯を上下階で分けない!
→ 上下階では音の問題が解消しにくい、建物は縦割りに半分ずつを住居空間とし、さらに世帯間の壁に防音シートを施工することで、音の問題を解決する! - 窓をあえて設けない!
→ 隣家が見えるくらいなら、窓をあえて設けない!お互いのプライバシーを尊重、将来貸しやすくもなる!










今回はアプローチをほとんど設けず、なるべく広く駐車スペースを設けました。そのため外構には極力お金をかけていません。そこで、配置デザインなどは、いつも以上に多彩なアイデアを詰め込みました。具体的には、
- 立体的に外壁をデザインすることで、個性を引き出す!
- ベランダを広く設けることで、圧迫感をなくす!
といったものです。
多数のアイデアを取り入れることで、将来賃貸も考えた2世帯住宅が完成しました。