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ボロボロであっても必ず借り手はいる!

公開日: 2019年06月17日

不動産投資において、成功する秘訣はたくさんありますが、
一つあげろと言われれば、「相場より安く買うこと」
と回答する人が多いのではないでしょうか。

実際に、相場より安い土地値程度で仕入れることを目標に
物件探しをする投資家は多くいます。

この投資法の場合、土地値で購入するため裏を返せば、
建物はボロボロであるケースがほとんどです。

事実、レインズで物件探しをするときも売外全(一棟もののこと)、売一戸建ではなく、
売土地で検索する方が、建物付きの土地値物件がヒットすることがあります。

しかし、この投資法、リフォーム費用の見立てが甘く、失敗したという声も聞こえてきます。

失敗しないためには、一般的な投資基準である、

物件価格=年家賃÷10%(目標利回り)

という計算式ではなく、

物件価格+リフォーム費用=年家賃÷10%(目標利回り)

で計算しなければいけません。

そうは言っても、物件価格程度の融資は出て買えたけど、
リフォームするための現金がない、という人もいますよね。

そこで、当社で取り組んだ事例を紹介します。

先日、お付き合いのあるオーナー様より

「築古戸建を貸したいんだけど、アイデアないかな」

とご相談がありました。

物件のスペックは、

・築40年超え、木造2階建て
・道路付けがないため、再建築不可
・リノベ費用は数百万円
・ベランダ腐食により、乗り降り禁止
・居室内で自然死 発見まで数週間

といったものです。

一見、デメリットだらけなこの物件であっても、結果、募集後に即時申込みとなりました。

即時申込みとなったその理由は、ズバリ「DIY賃貸」としたからです。

DIY賃貸として、地域相場より割安でボロボロのまま貸し出します。

たったこれだけです。

とは言っても、国土交通省のDIY型賃貸借に関する契約書式例を参考にしたり、

・躯体以外どのようにDIYしてもOK!
・原状回復義務なし!
・賃貸借契約から3ヶ月間、リフォーム期間中は賃料免責!

とDIYしたいお客様が住むことを考えて条件を設定しています。

今回、申込みいただいた方は、生活保護受給者のシングルマザーでした。

ご友人に大工がいるということで、建物の不具合は気にしないということでした。

そればかりか、自分好みに建物をいじれるということも、
持ち家のようでうれしいと話をされていました。

これまでDIY築古戸建賃貸の募集を数件お手伝いしてきましたが、
入居に苦戦したということはありません。

戸建は面積が広く、賃料を安くして募集をすると、
ポータルサイトの上位に検索されるため、ひときわ目につき注目を浴びます。

その多数の反響から、物件の現在の状態やDIYをしなければいけない状況を説明し、
納得していただける方だけを選べばいいのです。

固定観念に囚われすぎずボロくても貸し出すためには、
何をしなければいけないのか、という発想をすることが重要です。

高橋 淳