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路地状(旗竿地)敷地に強い!戸建賃貸

公開日: 2014年10月06日

今回は、土地の形状によって計画できる建物に規制があるということについて、
お伝えします。

路地状敷地とは(敷地延長や旗竿地ともいいます)
「路地状部分のみによって道路に接する敷地」をいいますが、
不動産業界においては「敷地延長」を略して敷延なんて呼ばれています。

このような敷地は法規的には路地状敷地と呼ばれており、
路地部分の長さによって、必要とする幅員の最小限度を
条例で定めている地方自治体が多いです。

よく割安な土地を探すと、明らかに周辺相場より安い敷地は、
おおむねこういった路地状敷地です。

では路地状敷地で計画できる建物の規制を、ご存知ですか?

実は東京都は条例において、共同住宅は建築できません。
共同住宅は建築基準法では特殊建築物という種別となり、
建築することができません。(共用の階段や廊下がある建物)

では共用の階段や廊下がない、テラスハウスを代表とする
長屋建住宅についてはどうでしょうか?

実はこれについても自治体ごとに規制があり、主要な出入り口の
通路として、各玄関から道路までの幅員を2m以上又は3m以上や、
準耐火建築物等の耐火性能をクリアすることにより建築できる場合等、
規制があります。

こういった計画する建物の種別によって規制がある中で、
戸建住宅については、上記のような規制を受けません。

しかし、戸建住宅を建てる際にも路地状敷地については下記のような
建築制限があることについては、皆さんご存知ないようです。


【東京都】

路地長さ20m以内 路地幅員2m以上

路地長さ20m超  路地幅員3m以上


【神奈川県】

県としての規定はなく、自治体によって違う。

(横浜市)

路地長さ15m以内 路地幅員2m以上

路地長さ15m超  路地幅員3m以上

路地長さ25m超  路地幅員4m以上


【埼玉県】

路地長さ10m未満  路地幅員2m以上

路地長さ15m未満  路地幅員2.5m以上

路地長さ20m未満  路地幅員3m以上

路地長さ25m以上   路地幅員4m以上


【千葉県】

専用住宅の場合、極端なもの以外は制限なし。

長屋住宅で延床面積100以上は規制あり。


どうですか?一都三県だけでも、これだけ違います。

実はこの中でも更に制限があったりと、不動産の専門家でも、
自分の管轄以外の地域だと、なかなか把握しきれないのが現状です。

まずは自分の地域の規制について、知っておいて損はないと思います。

今回の戸建賃貸コラムが皆様のお役に立てれば幸いです。

岡 宏