ブログ
日銀マイナス金利解除間近!ローン金利が上がるのか!?
公開日: 2024年03月13日
▼今日の記事を音声で楽しみたい方はこちら
こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
最近、株式市場が絶好調ですね。
とはいえ、ただ株価が上昇しているだけで、どちらかというとインフレが加速している感が強いため、景気が良いという実感は全くわかない・・・というのが本当のところだと思います。
そんな中、最近メディアで話題なのが、日銀のマイナス金利解除に関するニュースです。
そこで今回は、「日銀マイナス金利解除間近!ローン金利が上がるのか!?」というテーマで、
・そもそもマイナス金利政策とは?
・住宅ローンにどのような影響があるのか?
を解説します。
ぜひ最後までご覧ください!
- 日銀の政策をおさらい
- そもそも金利とは何か
- マイナス金利とは?
- マイナス金利政策により、不動産価格が高騰した
- マイナス金利が解除されたらどうなるか
- 日銀のポートフォリオに占めるマイナス金利割合はごくわずか
- マイナス金利は、短期金利に影響する
- 住宅ローンへの変動金利には上昇圧力!備えが必要
- まとめ
日銀の政策をおさらい
そもそも金利とは何か
まずは基本からおさらいしましょう。
日銀の主な役割は、民間の銀行が短期の資金を融通しあう際の金利を上げ下げさせることで、物価や景気を安定させることです。
仕組みとしては、
・日銀が利上げをする→お金を借りるコストが上がる→経済活動にはブレーキ
・日銀が利下げをする→お金が回りやすくなる→経済活動には追い風
という流れになっています。
マイナス金利とは?
そんな日銀の政策ですが、現在は「マイナス金利」という政策をとっています。
これは、お金を預ける側が金利を支払っているという異常な政策なんですよね。
日銀がマイナス金利を導入したのは、2016年2月の黒田前総裁の時です。
安倍内閣と黒田さんは「2年で物価2%上昇」の達成を掲げ、大規模な異次元緩和策を続けていました。
しかし、なかなか目標に届かないので、さらなるカンフル剤としてマイナス金利政策を導入しました。
このマイナス金利というのは、市中の銀行が日銀に預ける当座預金の一部に、マイナス0.1%の金利をかける仕組みです。
つまり、日銀にお金を預けたら、預けた資金の0.1%が取られてしまうということです。
それなら日銀に預けるよりも、誰かに貸した方がマシだ・・・ということで、市中にお金を循環させ、積極的に融資をさせる、というのが狙いだったわけです。
マイナス金利政策により、不動産価格が高騰した
このマイナス金利政策により、大きな恩恵を受けたのは不動産です。
住宅ローン、アパートローンが安く借りられるようになり、不動産にお金が流れて、不動産価格が高騰していったんですよね。
もちろん、中小企業の設備投資費用などにも恩恵がありました。
マイナス金利が解除されたらどうなるか
では、マイナス金利が解除されたらどうなるのでしょうか?
おそらく、短期的にはあまり変わらない、というのが僕の意見です。
日銀のポートフォリオに占めるマイナス金利割合はごくわずか
実は、日銀の当座預金の内訳は、
・マイナス0.1%金利の預金 :25兆円(5%程度)
・ゼロ金利の預金 :281兆円(過半数)
・+0.1%の金利の預金 :206兆円
となっています。
マイナス金利の預金は、全体のごくわずかなんですよね。
ということは、マイナス金利が解除されて、5%分の25兆円が0%になったとしても、全体に与える影響はわずかだということです。
そのため、変動金利が上昇することは考えにくいと言えます。
つまり、マイナス金利政策の解除は大きな節目であるものの、ゼロに戻っただけで、短期金利に直接大きく影響することはないと思います。
いわば、水面下から水面に出るだけ、と言えるでしょう。
長期金利の上昇により、固定金利は上昇
では、住宅ローンにはどのような影響があるでしょうか?
住宅ローンには、変動金利と固定金利がありますよね。
このうち、変動金利は政策金利に影響されます。一方で、固定金利は長期金利(10年国債利回り)に影響されます。
長期金利については、YCC(イールドカーブコントロール)のターゲットを日銀が操作して金利の上昇を押さえ込んでいましたが、昨年、植田総裁がターゲットを1%に引き上げました。
そのため、現在は長期金利が上昇しており、固定金利が上がっている状態です。
住宅ローンへの変動金利には上昇圧力!備えが必要
では、変動金利についてはどうでしょうか。
先ほども言った通り、まず大前提として、直近で金利上昇の影響を受けるのは長期金利をベースにしている固定金利ということです。
固定金利は長期金利に影響を受けますが、変動金利は政策金利に連動します。
現在の政策金利はマイナス金利なので、変動金利でお金を借りている人はまだ影響を受けることはありません。
マイナス金利が解除されたとしても、前述の理由により変動金利が急激に上昇することは考えにくいと言えます。
ただし、銀行は最近の利上げの流れに便乗して変動金利も引き上げようとしてきています。
そのため、今後は住宅ローンを変動金利で借りている人にも上昇圧力がかかることが予想されます。
住宅ローンの最低金利は0.2%ですが、このようなゼロに近い金利でローンを組める夢のような時代はもう終了し、もう二度とやってこないと思います。
もちろん、マイナス金利が解除されたからといって変動金利が急激に上昇することはないとは思いますが、金利上昇への備えとして、
・繰り上げ返済のための資金を確保する
・一部のローンを固定金利に切り替える
・いつでも切り替えられるように金融機関に相談しておく
などの備えはしておいた方が良いでしょう。
まとめ
というわけで今回は、「日銀マイナス金利解除間近!ローン金利が上がるのか!?」というテーマで解説してきました。
今日の結論は、
・マイナス金利が解除されたとしても、大きな影響はなさそう
・しかし今後、金利が上昇する方向に向かっていくことには間違いないので、備えはしっかりした方が良い
ということです。ぜひ参考にしてみてください!
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら
▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます
こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
最近、株式市場が絶好調ですね。
とはいえ、ただ株価が上昇しているだけで、どちらかというとインフレが加速している感が強いため、景気が良いという実感は全くわかない・・・というのが本当のところだと思います。
そんな中、最近メディアで話題なのが、日銀のマイナス金利解除に関するニュースです。
そこで今回は、「日銀マイナス金利解除間近!ローン金利が上がるのか!?」というテーマで、
・そもそもマイナス金利政策とは?
・住宅ローンにどのような影響があるのか?
を解説します。
ぜひ最後までご覧ください!
- 日銀の政策をおさらい
- そもそも金利とは何か
- マイナス金利とは?
- マイナス金利政策により、不動産価格が高騰した
- マイナス金利が解除されたらどうなるか
- 日銀のポートフォリオに占めるマイナス金利割合はごくわずか
- マイナス金利は、短期金利に影響する
- 住宅ローンへの変動金利には上昇圧力!備えが必要
- まとめ
日銀の政策をおさらい
そもそも金利とは何か
まずは基本からおさらいしましょう。
日銀の主な役割は、民間の銀行が短期の資金を融通しあう際の金利を上げ下げさせることで、物価や景気を安定させることです。
仕組みとしては、
・日銀が利上げをする→お金を借りるコストが上がる→経済活動にはブレーキ
・日銀が利下げをする→お金が回りやすくなる→経済活動には追い風
という流れになっています。
マイナス金利とは?
そんな日銀の政策ですが、現在は「マイナス金利」という政策をとっています。
これは、お金を預ける側が金利を支払っているという異常な政策なんですよね。
日銀がマイナス金利を導入したのは、2016年2月の黒田前総裁の時です。
安倍内閣と黒田さんは「2年で物価2%上昇」の達成を掲げ、大規模な異次元緩和策を続けていました。
しかし、なかなか目標に届かないので、さらなるカンフル剤としてマイナス金利政策を導入しました。
このマイナス金利というのは、市中の銀行が日銀に預ける当座預金の一部に、マイナス0.1%の金利をかける仕組みです。
つまり、日銀にお金を預けたら、預けた資金の0.1%が取られてしまうということです。
それなら日銀に預けるよりも、誰かに貸した方がマシだ・・・ということで、市中にお金を循環させ、積極的に融資をさせる、というのが狙いだったわけです。
マイナス金利政策により、不動産価格が高騰した
このマイナス金利政策により、大きな恩恵を受けたのは不動産です。
住宅ローン、アパートローンが安く借りられるようになり、不動産にお金が流れて、不動産価格が高騰していったんですよね。
もちろん、中小企業の設備投資費用などにも恩恵がありました。
マイナス金利が解除されたらどうなるか
では、マイナス金利が解除されたらどうなるのでしょうか?おそらく、短期的にはあまり変わらない、というのが僕の意見です。
日銀のポートフォリオに占めるマイナス金利割合はごくわずか
実は、日銀の当座預金の内訳は、
・マイナス0.1%金利の預金 :25兆円(5%程度)
・ゼロ金利の預金 :281兆円(過半数)
・+0.1%の金利の預金 :206兆円
となっています。
マイナス金利の預金は、全体のごくわずかなんですよね。
ということは、マイナス金利が解除されて、5%分の25兆円が0%になったとしても、全体に与える影響はわずかだということです。
そのため、変動金利が上昇することは考えにくいと言えます。
つまり、マイナス金利政策の解除は大きな節目であるものの、ゼロに戻っただけで、短期金利に直接大きく影響することはないと思います。
いわば、水面下から水面に出るだけ、と言えるでしょう。
長期金利の上昇により、固定金利は上昇
では、住宅ローンにはどのような影響があるでしょうか?
住宅ローンには、変動金利と固定金利がありますよね。
このうち、変動金利は政策金利に影響されます。一方で、固定金利は長期金利(10年国債利回り)に影響されます。
長期金利については、YCC(イールドカーブコントロール)のターゲットを日銀が操作して金利の上昇を押さえ込んでいましたが、昨年、植田総裁がターゲットを1%に引き上げました。
そのため、現在は長期金利が上昇しており、固定金利が上がっている状態です。
住宅ローンへの変動金利には上昇圧力!備えが必要
では、変動金利についてはどうでしょうか。
先ほども言った通り、まず大前提として、直近で金利上昇の影響を受けるのは長期金利をベースにしている固定金利ということです。
固定金利は長期金利に影響を受けますが、変動金利は政策金利に連動します。
現在の政策金利はマイナス金利なので、変動金利でお金を借りている人はまだ影響を受けることはありません。
マイナス金利が解除されたとしても、前述の理由により変動金利が急激に上昇することは考えにくいと言えます。
ただし、銀行は最近の利上げの流れに便乗して変動金利も引き上げようとしてきています。
そのため、今後は住宅ローンを変動金利で借りている人にも上昇圧力がかかることが予想されます。
住宅ローンの最低金利は0.2%ですが、このようなゼロに近い金利でローンを組める夢のような時代はもう終了し、もう二度とやってこないと思います。
もちろん、マイナス金利が解除されたからといって変動金利が急激に上昇することはないとは思いますが、金利上昇への備えとして、
・繰り上げ返済のための資金を確保する
・一部のローンを固定金利に切り替える
・いつでも切り替えられるように金融機関に相談しておく
などの備えはしておいた方が良いでしょう。
まとめ
というわけで今回は、「日銀マイナス金利解除間近!ローン金利が上がるのか!?」というテーマで解説してきました。今日の結論は、
・マイナス金利が解除されたとしても、大きな影響はなさそう
・しかし今後、金利が上昇する方向に向かっていくことには間違いないので、備えはしっかりした方が良い
ということです。ぜひ参考にしてみてください!
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら
▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます