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家賃値上げの着地点。家賃値上げは用意周到に!
公開日: 2025年03月12日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今回は「家賃値上げの着地点」というテーマでお話ししようと思います。
最近、不動産価格の高騰によって、マイホームを買いたくても買える人が少なくなっており、「しばらくは賃貸で様子を見ようか・・・」という世帯が多くなっています。
そのような中で、近頃は物価高騰の影響もあり、賃貸住宅の家賃が大きく値上がりしています。
例えば、東京23区のファミリー向け賃貸マンションの家賃価格は、10年前は平均16万円強だったのが、現在では23万円強と約7万円も上昇しています。
また、シングル向けの家賃価格も10万円に迫る水準になっています。
このような流れに乗って、家賃を値上げするために策を練っている大家さんや、実際に家賃の値上げに成功している大家さんもいらっしゃると思います。
一方で、値上げを試みたものの、入居者と価格交渉になってしまい、上手く値上げできなかった・・・という大家さんもいらっしゃるでしょう。
中でも最悪なパターンは、値上げをしようとして、逆に退去されてしまった・・・というケースです。
退去されるくらいなら、値上げなんかしなくていいと考える大家さんもいらっしゃるかもしれませんが、このような中で、「家賃値上げの着地点」「お互いの妥協点」をどのように考えていけばいいのでしょうか。
そこで、今回のブログでは、
・家賃を上げるタイミング
・定期借家契約に切り替えるべき理由
・テナントリテンションを向上させる方法
についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
家賃を上げるタイミングはいつ?
まず、家賃の値上げのタイミングについて考えてみましょう。
今住んでいる入居者全員に、「4月1日から一斉に家賃を値上げします」というのは、ちょっと難しいですよね。
一般的な家賃値上げのタイミングは、「入居者の入れ替え時」です。
僕の物件でも、入居者の入れ替え時には割とすんなり家賃を上げることができています。
それ以外のタイミングとしては、「契約の更新時」があります。
この更新時の家賃値上げも一般的になりつつありますが、入居者に拒否されて結局据え置きになってしまうことも多いんですよね。
値上げを納得してもらうための交渉術
では、どうすれば入居者に納得してもらいやすくなるのでしょうか。
単に「インフレだから家賃を上げます」と言ってもなかなか納得してもらえないと思いますので、値上げする根拠を明確に示すことが重要です。
例えば、
・近隣の同等物件の家賃相場と比較して、実際にいくら安いかを伝える。
・管理費や修繕費などの物価上昇によるコストが高くなっていることを伝える。
・公租公課(固定資産税・都市計画税)が上昇していることを伝える。
こういった実態を、エビデンスとともに論理的に説明することが必要です。
借地借家法においても、近傍相場と比べて家賃が低かったり、公租公課の上昇があったりする場合には、家賃の値上げを要求できるとされていますので、しっかりとした根拠を以って準備することが大切です。
普通借家契約から定期借家契約に切り替えよう
もう一つは、これを機に「定期借家契約へ」切り替えるのも一つの手です。
「普通借家契約」では、入居者が家賃の値上げに納得いかなければ、元々の家賃を支払えばそのまま住み続けることができてしまいます。
大家さんは、家賃の値上げが妥当だということを裁判で証明しない限り、値上げをすることはできませんし、入居者を退去させることもできません。
それぐらい、普通借家契約は入居者の立場が強い契約なんですね。
そこで、「定期借家契約へ切り替えてもらえれば、今回家賃を据え置きにしてもいいですよ」という交渉をすることも考えてみましょう。
定期借家契約は普通借家契約とは違い、「更新」ではなく「再契約」になります。
再契約時には、新しい条件で新たな契約を結ぶことになりますので、その時に家賃の値上げをしやすくなるんですね。
新しい条件に納得いかないのであれば、退去していただくことも可能になります。
定期借家契約にすれば、不良入居者を一掃することも可能になりますから、結果的に全ての入居者にとって住みやすい住環境につながります。
家賃は1,000円でもいいから値上げしよう!
そもそも日本は家賃の値上げが非常にしづらい環境になっていました。
しかし、最近はインフレによってあらゆるモノの値段が上がっているので、世の中的にも「家賃の値上げも仕方ないか・・・」という雰囲気になっています。
このタイミングで家賃を上げなければ、一生上げることはできません。
だから、少しでも、たとえ1,000円でも上げることが非常に重要です。
ただし、単に家賃を引き上げるだけでは入居者の不満を招きます。
例えば、
・管理が行き届いておらず、ゴミ捨て場にゴミが散乱している
・電球が切れているのに管理会社がすぐ対応してくれない
こういった不満が溜まっている中で値上げをするのは難しいですから、テナントリテンションを維持するための施策は必要です。
テナントリテンションを高める施策
そこで、家賃を値上げするのと同時に、何かしらの付加価値を提供できればベストです。
例えば、更新(再契約)してくれたら、
・プロのお掃除サービスをプレゼントする
・共用部分の設備を改善する
・Wi-Fiを無料にする
・防犯カメラを設置する
・戸建て賃貸であれば、置き配ボックスを設置してあげる
などなど、住み心地をさらに良くするような施策を組み合わせることで、「家賃の値上げも仕方ないか・・・」と感じてもらえるよう仕向けるのです。
結果としてテナントリテンションも向上していくと思います。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今回は「家賃値上げの着地点」というテーマでお話ししようと思います。
最近、不動産価格の高騰によって、マイホームを買いたくても買える人が少なくなっており、「しばらくは賃貸で様子を見ようか・・・」という世帯が多くなっています。
そのような中で、近頃は物価高騰の影響もあり、賃貸住宅の家賃が大きく値上がりしています。
例えば、東京23区のファミリー向け賃貸マンションの家賃価格は、10年前は平均16万円強だったのが、現在では23万円強と約7万円も上昇しています。
また、シングル向けの家賃価格も10万円に迫る水準になっています。
このような流れに乗って、家賃を値上げするために策を練っている大家さんや、実際に家賃の値上げに成功している大家さんもいらっしゃると思います。
一方で、値上げを試みたものの、入居者と価格交渉になってしまい、上手く値上げできなかった・・・という大家さんもいらっしゃるでしょう。
中でも最悪なパターンは、値上げをしようとして、逆に退去されてしまった・・・というケースです。
退去されるくらいなら、値上げなんかしなくていいと考える大家さんもいらっしゃるかもしれませんが、このような中で、「家賃値上げの着地点」「お互いの妥協点」をどのように考えていけばいいのでしょうか。
そこで、今回のブログでは、
・家賃を上げるタイミング
・定期借家契約に切り替えるべき理由
・テナントリテンションを向上させる方法
についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
家賃を上げるタイミングはいつ?
まず、家賃の値上げのタイミングについて考えてみましょう。今住んでいる入居者全員に、「4月1日から一斉に家賃を値上げします」というのは、ちょっと難しいですよね。
一般的な家賃値上げのタイミングは、「入居者の入れ替え時」です。
僕の物件でも、入居者の入れ替え時には割とすんなり家賃を上げることができています。
それ以外のタイミングとしては、「契約の更新時」があります。
この更新時の家賃値上げも一般的になりつつありますが、入居者に拒否されて結局据え置きになってしまうことも多いんですよね。
値上げを納得してもらうための交渉術
では、どうすれば入居者に納得してもらいやすくなるのでしょうか。単に「インフレだから家賃を上げます」と言ってもなかなか納得してもらえないと思いますので、値上げする根拠を明確に示すことが重要です。
例えば、
・近隣の同等物件の家賃相場と比較して、実際にいくら安いかを伝える。
・管理費や修繕費などの物価上昇によるコストが高くなっていることを伝える。
・公租公課(固定資産税・都市計画税)が上昇していることを伝える。
こういった実態を、エビデンスとともに論理的に説明することが必要です。
借地借家法においても、近傍相場と比べて家賃が低かったり、公租公課の上昇があったりする場合には、家賃の値上げを要求できるとされていますので、しっかりとした根拠を以って準備することが大切です。
普通借家契約から定期借家契約に切り替えよう
もう一つは、これを機に「定期借家契約へ」切り替えるのも一つの手です。「普通借家契約」では、入居者が家賃の値上げに納得いかなければ、元々の家賃を支払えばそのまま住み続けることができてしまいます。
大家さんは、家賃の値上げが妥当だということを裁判で証明しない限り、値上げをすることはできませんし、入居者を退去させることもできません。
それぐらい、普通借家契約は入居者の立場が強い契約なんですね。
そこで、「定期借家契約へ切り替えてもらえれば、今回家賃を据え置きにしてもいいですよ」という交渉をすることも考えてみましょう。
定期借家契約は普通借家契約とは違い、「更新」ではなく「再契約」になります。
再契約時には、新しい条件で新たな契約を結ぶことになりますので、その時に家賃の値上げをしやすくなるんですね。
新しい条件に納得いかないのであれば、退去していただくことも可能になります。
定期借家契約にすれば、不良入居者を一掃することも可能になりますから、結果的に全ての入居者にとって住みやすい住環境につながります。
家賃は1,000円でもいいから値上げしよう!
そもそも日本は家賃の値上げが非常にしづらい環境になっていました。しかし、最近はインフレによってあらゆるモノの値段が上がっているので、世の中的にも「家賃の値上げも仕方ないか・・・」という雰囲気になっています。
このタイミングで家賃を上げなければ、一生上げることはできません。
だから、少しでも、たとえ1,000円でも上げることが非常に重要です。
ただし、単に家賃を引き上げるだけでは入居者の不満を招きます。
例えば、
・管理が行き届いておらず、ゴミ捨て場にゴミが散乱している
・電球が切れているのに管理会社がすぐ対応してくれない
こういった不満が溜まっている中で値上げをするのは難しいですから、テナントリテンションを維持するための施策は必要です。
テナントリテンションを高める施策
そこで、家賃を値上げするのと同時に、何かしらの付加価値を提供できればベストです。例えば、更新(再契約)してくれたら、
・プロのお掃除サービスをプレゼントする
・共用部分の設備を改善する
・Wi-Fiを無料にする
・防犯カメラを設置する
・戸建て賃貸であれば、置き配ボックスを設置してあげる
などなど、住み心地をさらに良くするような施策を組み合わせることで、「家賃の値上げも仕方ないか・・・」と感じてもらえるよう仕向けるのです。
結果としてテナントリテンションも向上していくと思います。
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