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家賃を上げられない時の対処法。家賃値上げ交渉5つのポイント
公開日: 2025年06月06日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今回は、大家さんの立場から見た「家賃の値上げ」についてお話ししたいと思います。
今はインフレでどんどん物価が上がっていて、修繕費も人件費も高騰しています。そして、不動産価格も固定資産税も上がってきています。
一方で、賃貸住宅の家賃はバブル以降からほとんど変わらない状況が続いてきましたから、ここで家賃を上げていかないと、事業として立ち行かなくなってしまいます。
入居者に申し訳ないという気持ちはありますが、今の相場に合わせた家賃に巻き直していきたいというのは、不動産業界全体の課題になっていると思います。
そこで、今回のブログでは、
・家賃を上げることができない大家さんが多い理由
・家賃を確実に上げるための5つの方法
・僕が定期借家契約オススメする理由
についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
家賃を上げることができない大家さんが多い理由
先日の楽待さんのアンケートによると、「今後3ヵ月で家賃を上げたい」と考えている大家さんは61%と過半数を超えていたそうです。
ところが、「過去3ヵ月で実際に家賃を上げることができた」大家さんは43%、一方で「家賃の変更を全くしていない」大家さんは54%と、依然として多くの大家さんが家賃を上げられずにいるということが明らかになりました。
では、なぜ6割の大家さんが家賃を上げたいと思っているにも関わらず、4割しか上げることが出来ないのでしょうか。
これは昔から言っていますが、借地借家法に大きな問題があるからだと思っています。
いつも言っているように、「定期借家契約」にすれば2年ごとに契約が終了となり、引き続きお住まいいただくのであれば「更新」ではなく「再契約」となりますから、その際に家賃を上げることは比較的容易になります。
一方で、「普通借家契約」の場合には、主に「更新時」に家賃値上げの「交渉」をしていかないといけません。
ですので、家賃を上げることができていない大家さんというのは、入居者に家賃値上げを持ち掛けたものの、突き返されているケースも多いのではないかと思います。
家賃を確実に上げるための5つの方法
では、入居者に家賃の値上げを納得していただくためには、どのように交渉すればいいのでしょうか。
今回は5つの方法をご紹介したいと思います。
①家賃アップを正当化できる資料を揃える
まず、今の家賃が相場とどれだけ解離しているのかを、数字で見せる必要があると思います。
単に家賃アップを通知するだけではダメということですね。
例えば、20年も30年も住んでいらっしゃる方は、入居当時の家賃のままの方も多いと思います。
となると、今の家賃相場は1割〜2割は高くなっているはずです。
そういった実際のデータを積み上げて、家賃アップを正当化できる資料を揃えましょう。
そのうえで、「周辺の家賃相場がこれぐらい上がっているので、なんとかお願いできないでしょうか」と打診してみるのです。
また、借地借家法では家賃相場だけでなく固定資産税などが上がっていることも一つのエビデンスになりますから、そこも併せて数字で見せることが重要だと思います。
②選択肢を提案して選んでもらう
更新時に「家賃を3,000円上げたい」と単に提示するだけでなく、2つの選択肢を提示して入居者に選んでもらいます。例えば、
●選択肢(1)
更新後は家賃をプラス3,000円にする。
●選択肢(2)
家賃を今のまま据え置きにする代わりに、2年間の定期借家契約に切り替える。
つまり、この機会に「普通借家契約」を「定期借家契約」に切り替えていくということです。
「定期借家契約」に切り替えておけば、今すぐには家賃を上げられなくても、将来確実に家賃をアップさせることができます。
③妥協ラインをあらかじめ決めておく
例えば、値上げの希望額が3,000円だとしたら、最初からフルスイングせずに「間をとって1,500円で合意できれば御の字かな」という具合で、自分の中での妥協ラインを決めておくといいと思います。
そうすれば、要求を蹴られてしまった場合に、「ではいくらだったらいいですか?」と切り返すことができますし、入居者が3,000円では納得せずに「●●円だったらいいですよ」と返された場合でも、すぐに決断することができます。
④入居者が得するおまけをつける
例えば、家賃3,000円アップをのんでいただけるなら更新料を無料にするとか、プロのハウスクリーニングを入れてあげるとか、何かしらのお得感を入居者に与えることで値上げに納得感を出すということです。
⑤家賃を上げて入居者募集をする
入居者が退去して、新たに入居者募集するタイミングは家賃を引き上げやすいですから、ここで確実に家賃を上げていくようにしましょう。
まとめ
以上、今回は大家さんの立場から見た「家賃の値上げ」についてお話ししました。
家賃の値上げというのは、オーナーさんの都合で一方的に勝手にできるものではありません。
あくまでも入居者と交渉し、納得してもらうプロセスが必要です。
しかし、一定数の入居者は家賃値上げを拒否してきますから、今回お伝えした5つの手法を駆使できるようしっかりと準備しておくことが、家賃を確実にアップしていくためには必要なことだと思います。
ぜひ参考にしてください。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今回は、大家さんの立場から見た「家賃の値上げ」についてお話ししたいと思います。
今はインフレでどんどん物価が上がっていて、修繕費も人件費も高騰しています。そして、不動産価格も固定資産税も上がってきています。
一方で、賃貸住宅の家賃はバブル以降からほとんど変わらない状況が続いてきましたから、ここで家賃を上げていかないと、事業として立ち行かなくなってしまいます。
入居者に申し訳ないという気持ちはありますが、今の相場に合わせた家賃に巻き直していきたいというのは、不動産業界全体の課題になっていると思います。
そこで、今回のブログでは、
・家賃を上げることができない大家さんが多い理由
・家賃を確実に上げるための5つの方法
・僕が定期借家契約オススメする理由
についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
家賃を上げることができない大家さんが多い理由
先日の楽待さんのアンケートによると、「今後3ヵ月で家賃を上げたい」と考えている大家さんは61%と過半数を超えていたそうです。ところが、「過去3ヵ月で実際に家賃を上げることができた」大家さんは43%、一方で「家賃の変更を全くしていない」大家さんは54%と、依然として多くの大家さんが家賃を上げられずにいるということが明らかになりました。
では、なぜ6割の大家さんが家賃を上げたいと思っているにも関わらず、4割しか上げることが出来ないのでしょうか。
これは昔から言っていますが、借地借家法に大きな問題があるからだと思っています。
いつも言っているように、「定期借家契約」にすれば2年ごとに契約が終了となり、引き続きお住まいいただくのであれば「更新」ではなく「再契約」となりますから、その際に家賃を上げることは比較的容易になります。
一方で、「普通借家契約」の場合には、主に「更新時」に家賃値上げの「交渉」をしていかないといけません。
ですので、家賃を上げることができていない大家さんというのは、入居者に家賃値上げを持ち掛けたものの、突き返されているケースも多いのではないかと思います。
家賃を確実に上げるための5つの方法
では、入居者に家賃の値上げを納得していただくためには、どのように交渉すればいいのでしょうか。今回は5つの方法をご紹介したいと思います。
①家賃アップを正当化できる資料を揃える
まず、今の家賃が相場とどれだけ解離しているのかを、数字で見せる必要があると思います。
単に家賃アップを通知するだけではダメということですね。
例えば、20年も30年も住んでいらっしゃる方は、入居当時の家賃のままの方も多いと思います。
となると、今の家賃相場は1割〜2割は高くなっているはずです。
そういった実際のデータを積み上げて、家賃アップを正当化できる資料を揃えましょう。
そのうえで、「周辺の家賃相場がこれぐらい上がっているので、なんとかお願いできないでしょうか」と打診してみるのです。
また、借地借家法では家賃相場だけでなく固定資産税などが上がっていることも一つのエビデンスになりますから、そこも併せて数字で見せることが重要だと思います。
②選択肢を提案して選んでもらう
更新時に「家賃を3,000円上げたい」と単に提示するだけでなく、2つの選択肢を提示して入居者に選んでもらいます。例えば、
●選択肢(1)
更新後は家賃をプラス3,000円にする。
●選択肢(2)
家賃を今のまま据え置きにする代わりに、2年間の定期借家契約に切り替える。
つまり、この機会に「普通借家契約」を「定期借家契約」に切り替えていくということです。
「定期借家契約」に切り替えておけば、今すぐには家賃を上げられなくても、将来確実に家賃をアップさせることができます。
③妥協ラインをあらかじめ決めておく
例えば、値上げの希望額が3,000円だとしたら、最初からフルスイングせずに「間をとって1,500円で合意できれば御の字かな」という具合で、自分の中での妥協ラインを決めておくといいと思います。
そうすれば、要求を蹴られてしまった場合に、「ではいくらだったらいいですか?」と切り返すことができますし、入居者が3,000円では納得せずに「●●円だったらいいですよ」と返された場合でも、すぐに決断することができます。
④入居者が得するおまけをつける
例えば、家賃3,000円アップをのんでいただけるなら更新料を無料にするとか、プロのハウスクリーニングを入れてあげるとか、何かしらのお得感を入居者に与えることで値上げに納得感を出すということです。
⑤家賃を上げて入居者募集をする
入居者が退去して、新たに入居者募集するタイミングは家賃を引き上げやすいですから、ここで確実に家賃を上げていくようにしましょう。
まとめ
以上、今回は大家さんの立場から見た「家賃の値上げ」についてお話ししました。家賃の値上げというのは、オーナーさんの都合で一方的に勝手にできるものではありません。
あくまでも入居者と交渉し、納得してもらうプロセスが必要です。
しかし、一定数の入居者は家賃値上げを拒否してきますから、今回お伝えした5つの手法を駆使できるようしっかりと準備しておくことが、家賃を確実にアップしていくためには必要なことだと思います。
ぜひ参考にしてください。
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