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全投信の倒産は対岸の火事ではありません
公開日: 2026年07月14日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
いま、「全東信の破産」というニュースが世間を騒がせています。
実を言うと、僕はこのニュースをテレビで知る前に、メガネ屋さんの店頭で体験として知っていました。
先日、メガネを新しく作りに行ったときのことです。
会計でカードを出したら、何度やっても決済が通りません。
店員さんも困った顔をしていて、最初は僕のカードが悪いのかと思ってカード会社に電話しました。
そうしたら、返ってきた答えが意外なもので、「決済代行会社が破産して、全国的にカード決済ができなくなっています」というんですね。
慌ててその場でネット検索したら、なんとそのニュースが出たのは、たった2時間前。
テレビで大きく報じられるより先に、僕はその現場に居合わせていたわけです。
その決済代行会社というのが、全東信です。
「決済代行会社」は何をしている会社?
全東信は大阪のカード決済代行会社で、飲食店やサービス業のお店に代わってカード会社からの入金を立て替える、いわば「お金の通り道」を担っていた会社です。
ビジネスモデルを簡単に説明すると、こういうことです。
お店がカード決済で売上を上げても、ふつうはカード会社からお店への入金は1ヶ月ほど先になります。
そこを全東信のような決済代行会社が、手数料を取る代わりに数日後に立て替えて振り込んでくれるわけです。
例えば、1ヶ月後に入るはずの1万円の売上を、手数料を差し引いて3日後に9,500円で先に入金してくれる、というイメージです。
手元資金の薄いお店にとっては、これが本当にありがたい。
だからこそ、銀行からなかなか融資を受けられない飲食店やサービス業を中心に、加盟店をどんどん広げていったわけです。
その全東信が2026年7月、大阪地裁から破産手続き開始の決定を受けました。
負債総額はおよそ1,151億円。
しかも過去の決算を粉飾していて、正しく直すと数百億円規模の債務超過だったという、なんともきな臭い話です。
債権者には近畿産業信用組合を筆頭に、地銀・信金など63もの金融機関が名を連ねています。
僕がメガネ屋で経験したように、決済代行が一社飛ぶだけで、全国のお店が「その瞬間から売上を受け取れない」状態に叩き込まれます。
「決済代行の会社が潰れた話が、大家の僕らに何の関係があるの?」と思いますよね。
ところが、これ、まったく他人事ではありません。
「自分は健全」でも、取引先の突然死で資金繰りは詰まる
全東信の加盟店の多くは、銀行からなかなか融資を受けられない飲食店やサービス業でした。
そういうお店にとって、決済代行はまさに生命線です。
その通り道がある日いきなり止まったら、売上の入金が宙に浮いてしまいます。
つまり、自分の経営が健全でも、取引先やインフラが突然飛べば、連鎖して資金繰りが詰まってしまうわけです。
そして、そういうお店の少なからずが、僕ら大家の「テナント」でもあるんですね。
店舗を貸している大家さんなら、入居者の資金ショートは家賃滞納・退去に直結します。
つまり全東信のニュースは、遠い金融事故の話ではなく、「取引先が突然死する時代に、あなたはいくら手元資金を用意できていますか?」という問いです。
しかも、大家業そのものにも同じリスクは潜んでいます。
例えば、家賃の集金を任せていた滞納保証会社が倒産して、預かっていたはずの1ヶ月分の家賃が振り込まれてこない。
あるいは、サブリース会社が飛んで、本来入ってくるはずの数ヶ月分の家賃が丸ごと止まる。
実際に、こうしたトラブルは起きています。
自分は何ひとつ悪いことをしていないのに、間に入っていた会社の突然死で、キャッシュフローにポッカリ穴が空いてしまうわけです。
ここで効いてくるのが、ローンを組んで不動産経営をしている場合の怖さです。
というのも、家賃が入ってこなくても、銀行は返済を一切待ってくれません。
返済日は容赦なくやってきます。
こういうときに、無担保・無保証でサッと借りられる備えがあるかどうかで、天国と地獄がくっきり分かれるわけです。
そんなときに頼れる共済のような仕組みは、本当に助かります。
結論を言うと、こういう「もしもの時」に頼れる備えは、有事になってから慌てて申し込んでも間に合いません。
平時に仕込んでおくものです。
今日は、大家でも使える資金繰りの備えを3つ紹介したいと思います。
対策① 日本政策金融公庫の「セーフティネット貸付」
まず王道が、日本政策金融公庫のセーフティネット貸付(正式には経営環境変化対応資金)です。
これは、社会的・経済的な環境変化という外的要因で一時的に売上が落ちたり業況が悪化したりしたけれど、中長期的には回復が見込める事業者を支える制度です。
まさに全東信のような「取引先の突然死」で資金繰りが揺らいだときのための貸付です。
融資限度額は、個人や小規模事業者向けの国民生活事業で7,200万円、規模の大きい中小事業で7億2千万円まで。
運転資金なら返済期間は10年以内(うち据置3年以内)と、じっくり返せる設計になっています。
金利は基準利率がベースで、条件によっては引き下げが効く場合もあります。
ただし、一つ注意点があります。
公庫は不動産賃貸業そのものへの融資には比較的慎重で、きちんと事業として申告し、事業計画を説明できる大家さんの方が土俵に乗りやすい、というのが僕の実感です。
日頃から確定申告をきちんとやって、公庫と取引実績を作っておく。
これが、いざというときに一番効いてきます。
対策② 小規模企業共済の「契約者貸付」
次が、僕が個人的に一番おすすめしたい小規模企業共済です。
これは本来、個人事業主や小さな会社の役員が「自分の退職金」を積み立てる制度で、掛金が全額所得控除になるので、平時は強力な節税ツールになります。
面白いのはここからで、この共済には契約者貸付という仕組みがあります。
積み立てた掛金の範囲内(納付月数に応じて掛金の7〜9割)で、10万円から最大2,000万円まで借りられるのです。
一般貸付の利率は年1.5%(特別貸付なら0.9%)。
しかも無担保・無保証で、手続きも早い。
要するに、平時は節税しながらコツコツ積み立てて、有事には自分の積立から低利で即引き出せるわけです。
これ、意外と知らない大家さんが多い印象があります。
そして大事なのが加入資格です。
「大家は入れないのでは?」とよく聞かれますが、不動産賃貸業でも事業的規模であれば加入できます。
具体的には、アパート・マンションなら10室以上、貸家なら5棟以上、あるいは青色申告特別控除65万円を受けているような規模です。
この「5棟10室」をクリアしている大家さんなら、今日からでも検討する価値があると思います。
対策③ 倒産防止共済(経営セーフティ共済)— ただし大家は落とし穴に注意
3つ目が倒産防止共済、正式には経営セーフティ共済です。
これは取引先が倒産したときに、積み立てた掛金総額の10倍(最大8,000万円)まで、無担保・無保証・無利子で借りられるという、一見すると最強の制度です。
掛金も法人なら全額損金にできるので、節税効果も大きいです。
・・・と、ここまで聞くと「じゃあ大家も10倍借りられるのか」と思いますよね。
ところが、ここに大家ならではの落とし穴があるんです。
この10倍の共済金貸付は、あくまで「取引先の倒産で回収できなくなった売掛金・前渡金」が対象です。
ここが肝心なところで、家賃・賃貸料はこの対象債権に含まれません。
だから、入居しているテナントが飛んで家賃が回収不能になっても、この10倍貸付は基本的に使えないわけです。
つまり、大家がこの制度を「もしもの時の10倍の資金源」として当てにするのは危険、というのが正直なところです。
じゃあ大家には無意味かというと、そうでもありません。
一つは、解約手当金の範囲内で借りられる「一時貸付金」は使えるということ。
もう一つが節税メリットです。
ただし、これも掛金を経費(損金)にできるのは事業所得がある場合で、個人で不動産所得だけの大家さんは掛金を必要経費に算入できません。
ここが効いてきますから、倒産防止共済のうまみを取りにいくなら、実質的には法人化している大家さん向けの制度、と整理しておくのが正確だと僕は考えています。
まとめ — 「もしも」は、平時にしか仕込めない
全東信の一件が突きつけているのは、「自分がどれだけ健全でも、取引先やインフラの突然死で資金繰りは詰まる」という現実です。
だからこそ、公庫のセーフティネット貸付で借りられる関係を平時に作り、小規模企業共済で節税しながら手元の予備弾を積み、法人の大家さんなら倒産防止共済も選択肢に入れておく。
この三段構えが、有事に効いてきます。
制度はどれも、いざ困ってから申し込んでも間に合いません。
何より大事なのは、早く始めることです。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
いま、「全東信の破産」というニュースが世間を騒がせています。
実を言うと、僕はこのニュースをテレビで知る前に、メガネ屋さんの店頭で体験として知っていました。
先日、メガネを新しく作りに行ったときのことです。
会計でカードを出したら、何度やっても決済が通りません。
店員さんも困った顔をしていて、最初は僕のカードが悪いのかと思ってカード会社に電話しました。
そうしたら、返ってきた答えが意外なもので、「決済代行会社が破産して、全国的にカード決済ができなくなっています」というんですね。
慌ててその場でネット検索したら、なんとそのニュースが出たのは、たった2時間前。
テレビで大きく報じられるより先に、僕はその現場に居合わせていたわけです。
その決済代行会社というのが、全東信です。
「決済代行会社」は何をしている会社?
全東信は大阪のカード決済代行会社で、飲食店やサービス業のお店に代わってカード会社からの入金を立て替える、いわば「お金の通り道」を担っていた会社です。ビジネスモデルを簡単に説明すると、こういうことです。
お店がカード決済で売上を上げても、ふつうはカード会社からお店への入金は1ヶ月ほど先になります。
そこを全東信のような決済代行会社が、手数料を取る代わりに数日後に立て替えて振り込んでくれるわけです。
例えば、1ヶ月後に入るはずの1万円の売上を、手数料を差し引いて3日後に9,500円で先に入金してくれる、というイメージです。
手元資金の薄いお店にとっては、これが本当にありがたい。
だからこそ、銀行からなかなか融資を受けられない飲食店やサービス業を中心に、加盟店をどんどん広げていったわけです。
その全東信が2026年7月、大阪地裁から破産手続き開始の決定を受けました。
負債総額はおよそ1,151億円。
しかも過去の決算を粉飾していて、正しく直すと数百億円規模の債務超過だったという、なんともきな臭い話です。
債権者には近畿産業信用組合を筆頭に、地銀・信金など63もの金融機関が名を連ねています。
僕がメガネ屋で経験したように、決済代行が一社飛ぶだけで、全国のお店が「その瞬間から売上を受け取れない」状態に叩き込まれます。
「決済代行の会社が潰れた話が、大家の僕らに何の関係があるの?」と思いますよね。
ところが、これ、まったく他人事ではありません。
「自分は健全」でも、取引先の突然死で資金繰りは詰まる
全東信の加盟店の多くは、銀行からなかなか融資を受けられない飲食店やサービス業でした。そういうお店にとって、決済代行はまさに生命線です。
その通り道がある日いきなり止まったら、売上の入金が宙に浮いてしまいます。
つまり、自分の経営が健全でも、取引先やインフラが突然飛べば、連鎖して資金繰りが詰まってしまうわけです。
そして、そういうお店の少なからずが、僕ら大家の「テナント」でもあるんですね。
店舗を貸している大家さんなら、入居者の資金ショートは家賃滞納・退去に直結します。
つまり全東信のニュースは、遠い金融事故の話ではなく、「取引先が突然死する時代に、あなたはいくら手元資金を用意できていますか?」という問いです。
しかも、大家業そのものにも同じリスクは潜んでいます。
例えば、家賃の集金を任せていた滞納保証会社が倒産して、預かっていたはずの1ヶ月分の家賃が振り込まれてこない。
あるいは、サブリース会社が飛んで、本来入ってくるはずの数ヶ月分の家賃が丸ごと止まる。
実際に、こうしたトラブルは起きています。
自分は何ひとつ悪いことをしていないのに、間に入っていた会社の突然死で、キャッシュフローにポッカリ穴が空いてしまうわけです。
ここで効いてくるのが、ローンを組んで不動産経営をしている場合の怖さです。
というのも、家賃が入ってこなくても、銀行は返済を一切待ってくれません。
返済日は容赦なくやってきます。
こういうときに、無担保・無保証でサッと借りられる備えがあるかどうかで、天国と地獄がくっきり分かれるわけです。
そんなときに頼れる共済のような仕組みは、本当に助かります。
結論を言うと、こういう「もしもの時」に頼れる備えは、有事になってから慌てて申し込んでも間に合いません。
平時に仕込んでおくものです。
今日は、大家でも使える資金繰りの備えを3つ紹介したいと思います。
対策① 日本政策金融公庫の「セーフティネット貸付」
まず王道が、日本政策金融公庫のセーフティネット貸付(正式には経営環境変化対応資金)です。
これは、社会的・経済的な環境変化という外的要因で一時的に売上が落ちたり業況が悪化したりしたけれど、中長期的には回復が見込める事業者を支える制度です。
まさに全東信のような「取引先の突然死」で資金繰りが揺らいだときのための貸付です。
融資限度額は、個人や小規模事業者向けの国民生活事業で7,200万円、規模の大きい中小事業で7億2千万円まで。
運転資金なら返済期間は10年以内(うち据置3年以内)と、じっくり返せる設計になっています。
金利は基準利率がベースで、条件によっては引き下げが効く場合もあります。
ただし、一つ注意点があります。
公庫は不動産賃貸業そのものへの融資には比較的慎重で、きちんと事業として申告し、事業計画を説明できる大家さんの方が土俵に乗りやすい、というのが僕の実感です。
日頃から確定申告をきちんとやって、公庫と取引実績を作っておく。
これが、いざというときに一番効いてきます。
対策② 小規模企業共済の「契約者貸付」
次が、僕が個人的に一番おすすめしたい小規模企業共済です。
これは本来、個人事業主や小さな会社の役員が「自分の退職金」を積み立てる制度で、掛金が全額所得控除になるので、平時は強力な節税ツールになります。
面白いのはここからで、この共済には契約者貸付という仕組みがあります。
積み立てた掛金の範囲内(納付月数に応じて掛金の7〜9割)で、10万円から最大2,000万円まで借りられるのです。
一般貸付の利率は年1.5%(特別貸付なら0.9%)。
しかも無担保・無保証で、手続きも早い。
要するに、平時は節税しながらコツコツ積み立てて、有事には自分の積立から低利で即引き出せるわけです。
これ、意外と知らない大家さんが多い印象があります。
そして大事なのが加入資格です。
「大家は入れないのでは?」とよく聞かれますが、不動産賃貸業でも事業的規模であれば加入できます。
具体的には、アパート・マンションなら10室以上、貸家なら5棟以上、あるいは青色申告特別控除65万円を受けているような規模です。
この「5棟10室」をクリアしている大家さんなら、今日からでも検討する価値があると思います。
対策③ 倒産防止共済(経営セーフティ共済)— ただし大家は落とし穴に注意
3つ目が倒産防止共済、正式には経営セーフティ共済です。
これは取引先が倒産したときに、積み立てた掛金総額の10倍(最大8,000万円)まで、無担保・無保証・無利子で借りられるという、一見すると最強の制度です。
掛金も法人なら全額損金にできるので、節税効果も大きいです。
・・・と、ここまで聞くと「じゃあ大家も10倍借りられるのか」と思いますよね。
ところが、ここに大家ならではの落とし穴があるんです。
この10倍の共済金貸付は、あくまで「取引先の倒産で回収できなくなった売掛金・前渡金」が対象です。
ここが肝心なところで、家賃・賃貸料はこの対象債権に含まれません。
だから、入居しているテナントが飛んで家賃が回収不能になっても、この10倍貸付は基本的に使えないわけです。
つまり、大家がこの制度を「もしもの時の10倍の資金源」として当てにするのは危険、というのが正直なところです。
じゃあ大家には無意味かというと、そうでもありません。
一つは、解約手当金の範囲内で借りられる「一時貸付金」は使えるということ。
もう一つが節税メリットです。
ただし、これも掛金を経費(損金)にできるのは事業所得がある場合で、個人で不動産所得だけの大家さんは掛金を必要経費に算入できません。
ここが効いてきますから、倒産防止共済のうまみを取りにいくなら、実質的には法人化している大家さん向けの制度、と整理しておくのが正確だと僕は考えています。
まとめ — 「もしも」は、平時にしか仕込めない
全東信の一件が突きつけているのは、「自分がどれだけ健全でも、取引先やインフラの突然死で資金繰りは詰まる」という現実です。だからこそ、公庫のセーフティネット貸付で借りられる関係を平時に作り、小規模企業共済で節税しながら手元の予備弾を積み、法人の大家さんなら倒産防止共済も選択肢に入れておく。
この三段構えが、有事に効いてきます。
制度はどれも、いざ困ってから申し込んでも間に合いません。
何より大事なのは、早く始めることです。
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