ブログ
重説をAIが書く時代に宅建士はどうなるのか
公開日: 2026年08月26日
▼今日の記事を音声で楽しみたい方はこちら
こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
あまり知られていないようですが、実は国家資格である宅建士にしかできない仕事は、次の3つしかありません。
1.重要事項の説明
2.重要事項説明書への記名。
3.契約書(37条書面)への記名
です。
ちなみに、以前は契約書への記名に加えて押印も必要でしたが、2022年の法改正で押印はなくなりました。
僕も宅建士として、これらの書類とは長い付き合いをしています。
読み合わせだけで1時間、作るのはもっと時間がかかる。
しかも一行間違えれば損害賠償の話になりかねない書類ですから、毎回神経をすり減らしている方は多いのではないでしょうか。
「なんでこれ、いまだに手作業なんだろう」と思いながら、やってきている人も多いと思います。
実はその重説を、AIに書かせる実証事業が始まっています。
しかも、どこかのベンチャーが勝手にやっている話ではありません。
国土交通省が旗を振っているんですよね。
そこで今日は、この動きが不動産の現場に何をもたらすのかを考えてみたいと思います。
国が選んだのは4社
国交省では2026年7月から、「AIを含むデジタルサービスに関する実証事業」という取り組みを始めています。
媒介契約書・重要事項説明書・売買契約書のAI作成補助サービスを宅建業者に試しに使ってもらって、その効果を測定するというものです。
実証期間は2026年9月末まで。
つまり、秋には結果が出てくるということですね。
選定された事業者は、LegalOn Technologies、リセ、Paradis、InterLink Guildの4社です。
LegalOn Technologies
LegalOnは弁護士が30人以上在籍していて、有償導入は2026年3月末時点で8,500社。
2,200種類以上のひな型を持っていて、外国語の契約書にも対応しています。
導入企業から「契約書の確認時間が約3割減った」という声が出ていると発表しています。
リセ「Le CHECK」
リセの「Le CHECK」のほうは中小企業向けで、導入は5,000社超。
利用企業の8割以上がレビュー時間の短縮を実感し、9割以上が品質を評価している、とのことです。
数字そのものは、まあそうだろうな、という感じです。
定型の契約書を大量にチェックするというのは、AIがいちばん得意にしている仕事のひとつですからね。
本当のニュースは「国がやっている」ということ
ただ、僕がこのニュースで注目したのは、そこじゃないんですね。
AIが重説を書けること自体は、正直もう驚きません。
驚いたのは、それを国が制度の側から後押しし始めたということです。
不動産業界は、新しい道具が入ってくるのを長いこと嫌がってきた業界です。
アメリカにも物件を所有し賃貸している僕の立場からすれば、日本はアメリカの不動産業界よりも10年は遅れています。
電子契約もIT重説も、当たり前になるまでに何年もかかりました。
ところが、国が実証事業として企業を選定して、効果測定まで始めたとなると話が変わってきます。
つまり「AIを使うかどうかは各社の判断で」みたいな話ではなく、近い将来、宅建士の「書類を作る仕事」がAIに置き換わるのは時間の問題だと思います。
AIが拾えないものが、宅建士の仕事になる
では、僕ら大家や投資家の側から見ると、この流れをどう見るのか。
基本的には歓迎すべき話だと思っています。
重説のチェックが速く正確になるのは、貸す側にとっても買う側にとってもプラスです。
人間が疲れて見落とす条文の抜けを、AIは淡々と拾ってくれますしね。
ただ、一つだけ気になっていることがあります。
AIが出した書類を、そのまま信じてしまう業者が必ず出てくるということです。
AIは、与えられた情報の範囲でしか書けません。
前面道路が実際どうなっているのか、隣地との境界でどんな話がついているのか、その物件で過去にどんなトラブルがあったのか——現地を歩いて、近所で話を聞いて、初めてわかることは山ほどあります。
そこはAIには拾えないんですよね。
むしろこれから、宅建士の価値はそこにしか残らないとも言えます。
書類をきれいに作る能力は、道具が肩代わりしてくれる。
残るのは、現地で異変に気づける目のほうです。
そして最終的に責任を取るのは、AIではなく人間です。
だからこそ、書類を受け取る僕らの側にも「自分で読める力」がいるということなんですね。
渡された重説を眺めて「まあ大丈夫だろう」で済ませてはいけません。
道具が変わるときに勉強をやめている人が、いちばん危ない
以前のブログで、「卒業したとたん勉強をやめてしまう大人たち」という話を書きましたが、今回のニュースは、まさにその続きだと思っています。
「AIに仕事を奪われる」という言い方をよく耳にしますが、僕の見方は少し違っていて、奪うのはAIではなく、AIを使いこなしている同業者です。
重説の作成時間が3割減った会社と、従来通り手作業でやっている会社が、同じ市場で同じ物件を取り合うのだから、差がつかないほうがおかしいですよね。
新しい道具が入ってきたときに、とりあえず自分で触ってみる人と、様子を見る人。
この差は、思っているより早く開きます。
僕はAIにオールインしてから、早3ヶ月が経ちました。
もうAIのない生活には戻れません(笑)
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら

▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます
こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
あまり知られていないようですが、実は国家資格である宅建士にしかできない仕事は、次の3つしかありません。
1.重要事項の説明
2.重要事項説明書への記名。
3.契約書(37条書面)への記名
です。
ちなみに、以前は契約書への記名に加えて押印も必要でしたが、2022年の法改正で押印はなくなりました。
僕も宅建士として、これらの書類とは長い付き合いをしています。
読み合わせだけで1時間、作るのはもっと時間がかかる。
しかも一行間違えれば損害賠償の話になりかねない書類ですから、毎回神経をすり減らしている方は多いのではないでしょうか。
「なんでこれ、いまだに手作業なんだろう」と思いながら、やってきている人も多いと思います。
実はその重説を、AIに書かせる実証事業が始まっています。
しかも、どこかのベンチャーが勝手にやっている話ではありません。
国土交通省が旗を振っているんですよね。
そこで今日は、この動きが不動産の現場に何をもたらすのかを考えてみたいと思います。
国が選んだのは4社
国交省では2026年7月から、「AIを含むデジタルサービスに関する実証事業」という取り組みを始めています。媒介契約書・重要事項説明書・売買契約書のAI作成補助サービスを宅建業者に試しに使ってもらって、その効果を測定するというものです。
実証期間は2026年9月末まで。
つまり、秋には結果が出てくるということですね。
選定された事業者は、LegalOn Technologies、リセ、Paradis、InterLink Guildの4社です。
LegalOn Technologies
LegalOnは弁護士が30人以上在籍していて、有償導入は2026年3月末時点で8,500社。
2,200種類以上のひな型を持っていて、外国語の契約書にも対応しています。
導入企業から「契約書の確認時間が約3割減った」という声が出ていると発表しています。
リセ「Le CHECK」
リセの「Le CHECK」のほうは中小企業向けで、導入は5,000社超。
利用企業の8割以上がレビュー時間の短縮を実感し、9割以上が品質を評価している、とのことです。
数字そのものは、まあそうだろうな、という感じです。
定型の契約書を大量にチェックするというのは、AIがいちばん得意にしている仕事のひとつですからね。
本当のニュースは「国がやっている」ということ
ただ、僕がこのニュースで注目したのは、そこじゃないんですね。AIが重説を書けること自体は、正直もう驚きません。
驚いたのは、それを国が制度の側から後押しし始めたということです。
不動産業界は、新しい道具が入ってくるのを長いこと嫌がってきた業界です。
アメリカにも物件を所有し賃貸している僕の立場からすれば、日本はアメリカの不動産業界よりも10年は遅れています。
電子契約もIT重説も、当たり前になるまでに何年もかかりました。
ところが、国が実証事業として企業を選定して、効果測定まで始めたとなると話が変わってきます。
つまり「AIを使うかどうかは各社の判断で」みたいな話ではなく、近い将来、宅建士の「書類を作る仕事」がAIに置き換わるのは時間の問題だと思います。
AIが拾えないものが、宅建士の仕事になる
では、僕ら大家や投資家の側から見ると、この流れをどう見るのか。基本的には歓迎すべき話だと思っています。
重説のチェックが速く正確になるのは、貸す側にとっても買う側にとってもプラスです。
人間が疲れて見落とす条文の抜けを、AIは淡々と拾ってくれますしね。
ただ、一つだけ気になっていることがあります。
AIが出した書類を、そのまま信じてしまう業者が必ず出てくるということです。
AIは、与えられた情報の範囲でしか書けません。
前面道路が実際どうなっているのか、隣地との境界でどんな話がついているのか、その物件で過去にどんなトラブルがあったのか——現地を歩いて、近所で話を聞いて、初めてわかることは山ほどあります。
そこはAIには拾えないんですよね。
むしろこれから、宅建士の価値はそこにしか残らないとも言えます。
書類をきれいに作る能力は、道具が肩代わりしてくれる。
残るのは、現地で異変に気づける目のほうです。
そして最終的に責任を取るのは、AIではなく人間です。
だからこそ、書類を受け取る僕らの側にも「自分で読める力」がいるということなんですね。
渡された重説を眺めて「まあ大丈夫だろう」で済ませてはいけません。
道具が変わるときに勉強をやめている人が、いちばん危ない
以前のブログで、「卒業したとたん勉強をやめてしまう大人たち」という話を書きましたが、今回のニュースは、まさにその続きだと思っています。「AIに仕事を奪われる」という言い方をよく耳にしますが、僕の見方は少し違っていて、奪うのはAIではなく、AIを使いこなしている同業者です。
重説の作成時間が3割減った会社と、従来通り手作業でやっている会社が、同じ市場で同じ物件を取り合うのだから、差がつかないほうがおかしいですよね。
新しい道具が入ってきたときに、とりあえず自分で触ってみる人と、様子を見る人。
この差は、思っているより早く開きます。
僕はAIにオールインしてから、早3ヶ月が経ちました。
もうAIのない生活には戻れません(笑)
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら

▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます