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こどもNISAで釣る「年21.3%」のからくり

公開日: 2026年09月04日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

先日のブログで、「こどもNISAに飛びつく前に、まず自分の枠を埋めましょう」という話を書きました。

そのこどもNISA絡みで、もうひとつ気になるニュースが出ていたので、今日はその話をしたいと思います。

そのニュースの見出しはこうです。

「子ども名義の定期預金、金利年21.3%分上乗せ」

21.3%。正直、僕も一瞬「え?」と思いました。

いまどき年21.3%の預金なんて、どこかの新興国の話かと思う数字ですよね。

いったいどういうキャンペーンなのでしょうか?

 

どういうキャンペーンなのか

このキャンペーンは、SBI新生銀行が始めたもので、17歳以下の子ども名義で新規に1か月物の定期預金に預け入れると、上限60万円まで、金利を年21.3%分(税引き前)上乗せするというものです。

グループ会社のSBI証券と組んで、2027年1月から始まるこどもNISAの顧客を取りにいくのが狙いだと報じられています。

ちなみに上限が60万円というのは、こどもNISAの年間投資枠と同じ金額です。

たぶん偶然ではないですよね。

「まずこの60万円をうちに置いてください、そのままこどもNISAもうちで」という設計になっているわけです。

つまりこれは、来年始まる新制度の口座を取りにいくための、入口の撒き餌なんですね。

 

手を動かして計算してみる

さて、ここからが本題です。

60万円に年21.3%。単純に掛け算すると、60万円×21.3%=127,800円。

12万円以上もらえる計算になります

悪くないどころか、かなりおいしい

でも、ここで見出しの中の3文字に気づけるかどうかなんですね。

「1か月物」です。

年21.3%というのは、あくまで「1年間預けた場合の利率」です。

ところがこの商品は1か月しか預けられない。

ということは、実際に受け取れる利息は1年分の12分の1になるわけです。

127,800円 ÷ 12か月 = 約10,650円

12万7,800円ではなく、1万650円。

ざっと12分の1です。

ただ、21.3%は税引き前の数字です。

預金の利息には20.315%の税金がかかりますから、手取りベースで見ると約8,500円になります

最初に見た12万7,800円と、実際に手元に残る8,500円。

15倍の開きがあるわけです。

 

「悪いキャンペーン」だと言いたいわけではありません

念のため申し上げておくと、僕はこのキャンペーンを批判しているわけではありません。

60万円を1か月預けて8,500円もらえるなら、悪い話ではないですよね。

年利に直せば十分すぎる水準ですし、銀行としても新規のお客さんを獲得するコストとしては合理的な設計だと思います。

順番はあくまで先日のブログで書いたとおり、まずご自身のNISA枠が先です。

そのうえで、こどもNISAの口座をどこで開くか決めかねているなら、これをきっかけにするのも一つの判断でしょう。

僕が言いたいのは、そこではないんです。

「年21.3%」という見出しを見たときに、そのまま単純に12万円もらえると思ってしまうかどうか

ここが金融リテラシーを問われる謎かけになっている部分なんですよ。

この手のからくりは、よくSMBCがやっていたドル預金キャンペーンと同じ手口です。

新規でドル口座を開設して他行から円またはドルで預け入れると高い金利がもらえます、というようなことをやっていましたね。

で、新聞広告の隅っこに虫眼鏡でないと見えないような小さな文字で、その金利が適用されるのは「1か月のみ」と書かれていました。

僕がその広告を見たとき、どこかにからくりがあるはずだと思って、小さい文字までしっかり読んで計算したことを思い出します。

当時僕は他行にドル預金を持っていたので、SMBCにドル口座を開設して、ドルを送金し1か月預けて利息をもらったあと、ちゃっかり元の銀行にドルを送り戻して定期で運用していました。

なぜなら、SMBCだと外貨の送金手数料はバカ高いですし、外貨定期預金の金利も低いですし、円からドルへの両替手数料もバカ高かったからです。

僕のような客は一番嫌な客だったでしょうね(笑)。

こういったからくりを知らず、高金利につられてSMBCにドル口座を作った人は、円からドルへの為替手数料で損をし、送金手数料で損をし、低い利率の定期預金で資金を事実上凍結させられていたことでしょう。

こういった話は、金融商品を選ぶときだけでなく不動産投資にもずっとついて回る話です。

表面利回りと実質利回り、想定利回りと実績、税引き前と税引き後、年利と月利

業者や広告で言っている数字はどれを指しているのか、正確に判断するスキルが必要です。

「表面利回り10%」という広告を見て、そのまま手元に10%残ると思ってしまう方が、いまだにいる

固定資産税も、管理費も、修繕費も、空室も、金利も引かれていない数字なのに、なぜその数字を信じられるのかという話です。

 

電卓を叩く3分をケチらない

投資の世界で損をする人の多くは、難しい計算ができなかったから損をするわけではないんですね。

簡単な計算をしなかったから損をするんです。

年21.3%と書いてある。

では、期間は? 税金は? 上限は? 適用の条件は?

——この4つを自分で確かめるのに、3分もかかりません

その3分を惜しむかどうかで、10年後の資産はけっこう変わってくると思います。

金融商品でも不動産投資でも、広告に出ている数字を信用しない

まず自分で数字を弾いて計算する

その癖を絶対に怠らないことが投資では重要です。


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