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なぜ急に円高になった?これで利上げも終わるのか?

公開日: 2026年09月11日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

為替が急速に円高に動いてきました。

ここまで155円という壁がありましたが、今週はその壁を一気に超えました

一体何が起きたのでしょうか?

4月から5月にかけて、そして7月末と、政府・日銀は何度も円買い介入をしています。

7月30日の1回は、Bloombergの推計で約8兆4,500億円。

事実であれば、単日の介入としては過去最大です。

それだけの実弾を撃っても、155円という壁は抜けませんでした

2026年の2回の円買い介入をあわせると、総額27兆円超にのぼります

これも過去最高の規模ですね。

その壁が、今週に入ってあっさり抜けたんです。

介入は一度もしていません。

 

まず、何が起きているか

何が起きているのか、まず数字を並べて検証してみましょう。

9月7日の夕方は1ドル155円50銭台でした。

ところが翌8日、円は一時152円台後半まで上昇します

2026年2月以来、およそ半年ぶりの円高です。

1週間前の9月2日は160円ちょうどでしたから、1週間で7円超動いた計算になります

9日も一時152円93銭まで買われました。

10日は米国の生産者物価が強かったこともあって154円台まで押し戻されていますが、それでも155円の内側にとどまっています

7月23日の年初来高値163円99銭から見れば、11円以上の円高です。

市場では「2022年や2024年に円が20円超急伸した局面と似ている」という声も出ていて、150円突破もありうるという見方まで出てきました。

僕がこれを見て思ったのは、ひとつです。

8兆円で動かなかったものが、どうして1円も使わずに動いたのか、です。

 

動かしたのは実弾ではなく、金利の見通しでした

その答えは、日銀が利上げするという予想だと思います。

きっかけは3つ重なりました。

ひとつは、9月1日に米財務省が公表したベッセント長官の発言です。

「日本にリフレ政策をやめるべきだと伝えた」というものですね。

2つ目は8日に出た経済指標で、7月の実質賃金が前年比+2.4%と7か月連続のプラス、4〜6月期のGDP改定値が年率+1.4%に上方修正されました

日銀が利上げする理由が、そろってしまったわけです。

そして3つ目は、積み上がっていた円売りのポジションが、一斉に巻き戻されたことです。

三菱UFJ信託の担当者は「ヘッジファンドだけでなく、中長期の取引主体も円売り持ち高を解消しはじめた」と話しています。

投機筋だけの動きではなくなった、ということですね。

僕は以前、「為替介入は焼石に水」という記事を書きました。

あのときから、見方はいまでも変わっていません。

介入は時間を買う手段であって、方向を変える手段ではないんです。

今回はっきりしたのは、その先です。

方向を変えたのは、金利のほうだったということです。

8兆円の実弾では1か月しかもたなかったものが、金利の見通しが変わっただけで1週間で7円動きました。

相場というのは、そういうふうにできているのだと改めて思い知りました。

 

ここを間違えないでください

さて、ここからが今日の本題です。

円高のニュースを見て、「円安が止まったなら、金利上昇も止まるのではないか」と思った方がいるのではないでしょうか。

実はそれ、逆です。

今回の円高は、利上げが来るという予想そのものが作っています。

だから円高が進んだという事実は、利上げが止まる証拠ではなくて、利上げが近いという証拠ということです。

ここを取り違えると、判断を丸ごと間違えてしまいます。

実際、日銀の決定会合は9月17日と18日。

市場は0.25%の利上げをほぼ織り込んでいます

しかも10日には、日銀の増一行審議委員が福井市の講演「引き続き経済・物価・金融情勢に応じて政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整して行くことになる」「イラン情勢を受けて世界中がインフレ懸念の利上げモードだ」と話しました。

会合のちょうど1週間前にここまで言うわけですから、もう答え合わせのようなものですよね。

そして今回は「一度上げて終わり」という話でもありません。

日経が日銀ウオッチャー30人に聞いた調査では、利上げの到達点は1.75%という予想が最多で67%でした。

前回調査の1.50%から切り上がっています。

次の利上げ時期も「2027年1月」という見方が6割です。

円が戻ったからといって、緩む話ではまったくないんですね。

 

では、大家にはどう効いてくるのか

では、この円高の動きは僕ら大家にどう効いてくるのでしょうか?

3つに分けて考えてみます。

 

①固定金利はいったん一服すると思います


長期金利は9日に一時2.865%まで下がりました。

8月26日以来の低い水準です。

9月上旬に30年ぶりの3%台を付けたばかりですから、ずいぶん戻したことになりますね。

これは円高と、積極財政が修正されるという思惑が重なったためです。

ただ、これを「金利は下がりはじめた」と読むのは早いと思います。

三井住友トラスト・アセットマネジメントは「積極財政への不安が改善したわけではない。長期金利は再び3%を目指す可能性が高い」と見ています。

しかも9月15日には税制改正大綱の閣議決定が控えていますから、財政の話は、まだ何も終わっていません。

 

②変動金利は円高では助かりません


変動は短期プライムレートに連動します。

動かすのは為替ではなく日銀です。

9月18日に利上げが決まれば、実際に返済額に効いてくるのは10月から2027年1月にかけてでしょう。

円が152円になろうが150円になろうが、このスケジュールは変わらないはずです。

 

③資材が安くなるのは気持ち程度です


円高が輸入コストを下げる方向に効くのは間違いありません。

ここは素直に歓迎していいところです。

ただ、中身を見ると話はそう単純ではないんですね。

日銀の企業物価指数によると、7月の輸入物価は円ベースで前年比+29.1%、契約通貨ベースで+17.7%でした。

契約通貨ベースというのは、為替の影響を除いた数字です。

つまり差の11.4ポイントが、円安によって上乗せされていた分ということになります。

ということは、円高が進めばこの11.4ポイントは縮んでいきます。

ところが残りの17.7%は、円がどれだけ高くなっても消えません。

モノそのものの値段が上がっているからです。

なので修繕の見積もりが来月から3割安くなる、という話ではないわけですね。

結局、僕らの打ち手は円高でも変わらないんですよね。

変動のまま、繰り上げ返済ができる財務体質を作る。そして家賃を上げる。

これに尽きるわけです。

 

今日のまとめ

8兆円の実弾では、155円は抜けませんでした。

しかし、金利の見通しが変わっただけで、1週間で7円動きました。

相場を動かすのは、お金の量よりも金利の方が強いという証拠です。

そして、円高は利上げが止まった合図ではありません。

むしろ利上げが来る合図です。

来週の17日と18日、日銀が何を決めるか。

まずは、ここに注目しましょう。


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