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消費税の増税で考える戸建賃貸の建築時期

公開日: 2019年03月04日

現在、戸建賃貸の建築を検討されている方にとって
もっとも気になるのは、消費税増税ではないでしょうか?

戸数や規模などにもよりますが、
建築費用は最低でも数千万円、場合によっては億単位の金額となるため、
消費税増税の影響が大きくなることは予想できると思います。

そのため増税の実施を見越して、急いで契約する方がお得に思われますが、
実際のところはどうなのでしょうか?

請負契約における「経過措置」の考え方として、
相談から打ち合わせ、設計、建築請負契約まで数ヶ月、
さらに着工から完成・引き渡しまでさらに多くの時間がかかります。

例え今から計画を実行に移したとしても、
2019年10月の増税施行までに完成に至らない可能性が高いです。

そうなってしまうと、増税分の2%が重くのしかかることになりかねません。

国ではこうした点を考慮して、
「2019年9月30日までに引き渡しが完了した場合」
または「2019年3月末日までに契約を締結した場合」に、
現行の税率8%が適用されるという「経過措置」の適用を打ち出しています。

しかし、2019年3月中に契約を締結できるようにするためには、
今からの相談ではスケジュール的にはかなり厳しいです。

しかも増税前の駆け込み需要で、どの業者も繁忙を極めることが予想されます。

次に考えられることとして、
契約は4月以降でも9月末日までに建物を完成させることです。

これは規模にもよりますが、可能性は高いです。

実際に、現在当社が携わっているある物件では、
昨年12月下旬に契約して、1月下旬には着工しています。

この辺りのスピード感については、
ハウスメーカーのような縦割り組織では、難しいと思います。

建設会社から発注する建材や住宅設備にも消費税がかかりますので、
遅ければ遅いほど、消費税が建築費に大きく影響します。

建築時期についてのメリット・デメリットを説明し、
さらにその先の賃貸経営についても
指南できる当社のような専門家の存在は貴重だと思います。

今回の「稼ぐ戸建賃貸」コラムが、皆様のお役に立てば幸いです。

岡 宏