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不動産市場の歪みを狙え!

公開日: 2016年12月19日

先日、住宅新報新聞を読んでいたら、こんな見出しが出ていました。

「賃貸市況に低迷感」

ここ数年もの間、不動産業者が感じてきたことであり、オーナーさんも痛切に感じていることでしょう。

その原因は、

・建物、設備はどんどん古くなっていくこと

・個人の所得が伸びていないこと

・空き家問題があるにも関わらず、新築供給は増え続け、競争が激化していること。

など様々です。

戸建賃貸はアパマンにはないメリットがあり、賃貸物件として競争力があると、何度もこのレポート通してお伝えしてきました。

しかし、アパマンと比べ賃料が高く取れるかといえば、一概にそうとは言いきれません。

やはりその地域相応の賃料に照らし合わせた値付けをしなければ、やはり即申し込みにはなりません。

高い賃料を目指していくことも大切ですが、現在の市況では、いかに満室にするかを優先的に考える必要があります。

しかし、戸建賃貸のメリットは「入居募集時の競争力」だけではありません。

今回は、戸建賃貸のメリットのひとつである売却に目を向けてみましょう。

投資家向けにしか売却できないアパマンと違い、戸建賃貸は実需(自宅として利用する人)向けにも売却することができます。

購入側を後押しする要因となっており、融資のつきづらいアパマンと比べ、戸建賃貸は売却しやすいと言えるでしょう。

現在、どの銀行の住宅ローン金利も過去最低の0%台で、自宅として購入する人を後押しする要因となっています。

融資のつきづらいアパマンと比べ、戸建賃貸は売却しやすいと言えるでしょう。

では売却する際のポイントは何なのでしょうか?

実はまったく同じ物件であっても、ターゲットによって、購入価格が変わってきます。

船橋市の戸建を例として取り上げます。
(ホームズ調べ)

・実需向け販売価格
築年数約10年、面積約60平米、2,480万円

・投資家向け販売価格
築年数約10年、面積約60平米の賃料約10万円

10万×12ヶ月=1,200,000円(年間家賃収入)
1,200,000円÷利回り10%=1,200万円
(投資目安利回り10%で計算)

このように実需に向けた場合と投資家に向けた場合では、1,000万円以上もの売却差が生まれるのです。

このような実情から、

・購入するときは、賃借人付き物件を狙う

・売却するときは実需に向けて販売する

といった戦略を取ることで、大きな利益を得ることができます。

これが不動産の面白いところであり、魅力でもあり、投資のチャンスでもあるのです。

この乖離性に注目し、投資をしているプロの投資家もいます。

ただ売るだけでは能がありません。

売却するにはどうしたら高く売れるのか、常にアンテナを張っておくことが大切です。

高橋 淳