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総事業費はスミからスミまで確認する!

公開日: 2014年11月03日

このような事態にならないよう、住宅品質確保促進法においては、
「基礎の設計に先立ち、地層や土質に適切な現地調査を行わなければならない。

住宅の場合は4隅の地耐力を計測し〜」と明記されています。

また建築基準法によって、基礎の種類を決定する基準が設けられています。

その現地調査では地耐力を算定するために、地盤調査を行う必要があります。

地番調査の代表的なものは以下の方法です。

・ボーリング調査法

ハンマーの打撃で地盤を砕いて掘り進み、各地層のサンプルを採取し調査する方法です。

一般的に高層建築物、鉄筋コンクリート造などの重量建築物に用いられます。

・表面波探査法

地面に振動を与え、ゆれの伝わる速さにより、地盤の硬軟を判断します。

敷地全体の面で調査することが可能です。

・スウェーデン式サウンデイング法

先端がスクリューになったロッドを回転させながら、地面に貫入させ、
この回転数により、地盤の硬軟を判断する方法です。

先ほどの表面波探査法と違い、点で調査することになります。

一般的に調査深さが比較的浅い、小規模住宅を対象にしています。

戸建賃貸での地盤調査は主に、表面波探査法かスウェーデン式サウンデイング法を用います。

どちらの地盤調査方法を利用するのが良いのでしょうか。

単純なコスト面で見た場合、スウェーデン式サウンデイング法の方が安く抑えることができます。

しかし表面波探査法はスウェーデン式サウンデイング法に比べ、
より詳しく地盤を判別することが出来るので、地盤改良が必要と判定されることが経験的に少ないです。

結果、不必要な地盤改良がなくなり、
トータルコストでは表面波探査法の方が安くなるケースが多くありました。

総事業費コストはそのまま事業計画に影響します。

地盤調査の方法1つとってもコストを落とす方法を知っているか、
知らないかだけで数十万単位でコストが変わります。

建築に関わる一つ一つのコストに、気にかけて見てくださいね。

高橋 淳