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まだまだ上がる?2023年度最新の公示地価について解説します
公開日: 2023年04月03日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日、2023年度の公示地価が発表されました。
これは、毎年1月1日時点の実勢価格を国交省が調べて、3月末に発表するイベントです。
テレビのニュースで、「日本一地価が高かったのは、銀座4丁目の山野楽器の前の土地でした!」といった報道を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、2023年度の公示地価発表を受けて、日本の地価の最新動向を解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
日本の地価には4つの基準が存在する
まず、日本の地価について簡単におさらいしておきましょう。
日本の地価は“一物4価”と呼ばれており、冒頭で説明した公示地価以外に3種類の地価が存在します。
では、公示地価以外の3種類の地価とはどのようなものか?簡単に説明します。
路線価
毎年7月に発表されるのが路線価です。
これは、公示地価を元に国税庁が相続税の基準を発表しているもので、だいたい公示地価の8割の価格になっています。
不動産投資をしていると、「路線価いくらですか?」という会話もよくありますよね。
都道府県の公示地価
毎年9月に発表されるのが都道府県公示地価です。
これは、3月末に国交相が発表する公示地価を補完する基準になります。
国が調べる公示地価は、ポイント(調査地点)が飛び飛びです。ですので、各都道府県が追加で調査を実施し、調査地点の間を埋めていくイメージになります。
そのため、公示地価と都道府県公示地価はほとんど同じ価格基準になっています。
また、公示地価と都道府県公示地価は、いわゆる実勢価格(相場)に反映されています。
固定資産税評価額
一方で、固定資産税評価額という基準もあります。
これは、市区町村が評価して発表しているもので、公示地価の7割ほどの価格になります。
以上、これら4つの地価の基準は、不動産投資をするのであれば、基本中の基本です。絶対に覚えておいてください!
今回の公示地価は、全国平均1.6%上昇
では、今年の公示地価はどうだったのか?見ていきましょう。
結論として、昨年よりも全国平均で1.6%上昇しました。
・前回2021年~2022年にかけては、+0.6%
・今回2022年~2023年にかけては、+1.6%
ということで、ここへきて地価の上昇が加速している感がありますよね。
全国58%のポイントで地価が上昇したということなので、都市部はほぼ全域にわたって上昇しています。
上昇しているエリアはここだ
では、特に上昇率が著しいエリアはどこでしょうか?
それは、北海道の北広島市です。
なんと!去年から30%も上昇しているんですよね。
これは、1,000万円の土地が1,300万円になっているということで、ものすごい上昇率です。
なぜ上昇しているかというと、プロ野球の日本ハムが球場移転をするからです。
北広島市でスタジアムを建設しており、周辺でホテルや住宅、商業施設の整備が進んでいます。
さらに、例えば地方都市の博多でも8%上昇していて、ディズニーランドのある浦安市も10%近く上昇しています。
ちなみに、僕のオフィスは浦安の近くにあるのですが、周辺の住宅用地は
・路線価:坪80万円
・公示地価:坪100万円
のところ、坪200万円という価格で売りに出されていて、坪150万円ならすぐに売れてしまうような状況です。
地価はこれからも上がるのか?ウラケンの予想はズバリ・・・
僕は去年の秋くらいから、「2023年の不動産価格は下がる!」と予想してきました。
しかし、今回の公示地価の発表を見ると、まだまだ上がりそうな気配がありますね。
実際に、このまま地価は上がるのでしょうか?下がるのでしょうか?その答えは正直、神のみぞ知るというところです。
ただし、データで予想してみることはできますので、少し考えていきたいと思います。
海外投資家勢の投資はまだまだ見込めそう
ここまでの不動産価格を牽引してきたのは、日本人だけでなく、海外投資家勢の動向も大きいです。
アメリカのシンクタンクによると、2020年の日本の不動産投資総額に占める海外投資家の比率は34%もありました。
さらに、現在は2020年よりも円安が進んでいるので、まだまだ海外投資家の勢いはおさまらないという見方もあります。
一方で押し下げ材料が揃ってきた
ただし、地価の下落に繋がる材料も揃ってきたといえます。いくつか見ていきましょう。
●日本の不動産は相当高くなっている
都市部のマンションは、今や平均年収の10倍以上もの価格になっていて、いわゆる共働きのパワーカップルでなければ、普通の人には手が届かないほど高騰してしまっています。
●今後、金利が上昇していくことが予測される
金利上昇により、不動産を購入しようという人も減ってくることが考えられます。
●マンションの販売戸数が減少している
2023年2月のマンションの販売戸数は、前年同月と比べて2割も減少しています。
●中古の売り物件が値下げされている
2022年12月~2023年1月にかけて、中古の売り物件の25%が値下げされています。
一般的に値下げ物件の数が25%を超えると、物件相場は下がるといわれています。
●デベロッパーも現在完成している物件を急いで売り切ろうと思わなくなる
ここまで地価が上昇してしまうと、デベロッパーも新たな土地を仕入れにくくなります。
そんな中で、現在保有している物件を売り切ってしまうと、来年度の飯のタネがなくなるため、早急に売り切ろうとはしなくなります。
これらの要因から、今後は
物件在庫が積み上がっていく→需給関係のギャップで、物件価格に下落圧力がかかる
という流れが来ることが予想されます。
つまり、地価も含めて、そろそろ物件価格が下がると考えておくのが妥当だと、僕は考えています。
まとめ
というわけで、今回は2023年度の公示地価発表を受けて、日本の地価の最新動向を解説してきました。
何度もいいますが、地価が上がるか下がるかは誰にもわかりません。
ただし、1つ言えることは、このように市場が過熱している時に、不動産は絶対に買わない方が良いということです。
投資用物件を購入する方は、特に気をつけましょう。
今は誰もが「物件を欲しい!」と思っている時期です。そのようなタイミングで物件を購入するのは愚策といえます。
不動産投資で常に勝ち続けるためには、周りが熱くなっている時にこそ、冷静になるようにしましょう。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日、2023年度の公示地価が発表されました。
これは、毎年1月1日時点の実勢価格を国交省が調べて、3月末に発表するイベントです。
テレビのニュースで、「日本一地価が高かったのは、銀座4丁目の山野楽器の前の土地でした!」といった報道を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、2023年度の公示地価発表を受けて、日本の地価の最新動向を解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
日本の地価には4つの基準が存在する
まず、日本の地価について簡単におさらいしておきましょう。日本の地価は“一物4価”と呼ばれており、冒頭で説明した公示地価以外に3種類の地価が存在します。
では、公示地価以外の3種類の地価とはどのようなものか?簡単に説明します。
路線価
毎年7月に発表されるのが路線価です。
これは、公示地価を元に国税庁が相続税の基準を発表しているもので、だいたい公示地価の8割の価格になっています。
不動産投資をしていると、「路線価いくらですか?」という会話もよくありますよね。
都道府県の公示地価
毎年9月に発表されるのが都道府県公示地価です。
これは、3月末に国交相が発表する公示地価を補完する基準になります。
国が調べる公示地価は、ポイント(調査地点)が飛び飛びです。ですので、各都道府県が追加で調査を実施し、調査地点の間を埋めていくイメージになります。
そのため、公示地価と都道府県公示地価はほとんど同じ価格基準になっています。
また、公示地価と都道府県公示地価は、いわゆる実勢価格(相場)に反映されています。
固定資産税評価額
一方で、固定資産税評価額という基準もあります。これは、市区町村が評価して発表しているもので、公示地価の7割ほどの価格になります。
以上、これら4つの地価の基準は、不動産投資をするのであれば、基本中の基本です。絶対に覚えておいてください!
今回の公示地価は、全国平均1.6%上昇
では、今年の公示地価はどうだったのか?見ていきましょう。結論として、昨年よりも全国平均で1.6%上昇しました。
・前回2021年~2022年にかけては、+0.6%
・今回2022年~2023年にかけては、+1.6%
ということで、ここへきて地価の上昇が加速している感がありますよね。
全国58%のポイントで地価が上昇したということなので、都市部はほぼ全域にわたって上昇しています。
上昇しているエリアはここだ
では、特に上昇率が著しいエリアはどこでしょうか?
それは、北海道の北広島市です。
なんと!去年から30%も上昇しているんですよね。
これは、1,000万円の土地が1,300万円になっているということで、ものすごい上昇率です。
なぜ上昇しているかというと、プロ野球の日本ハムが球場移転をするからです。
北広島市でスタジアムを建設しており、周辺でホテルや住宅、商業施設の整備が進んでいます。
さらに、例えば地方都市の博多でも8%上昇していて、ディズニーランドのある浦安市も10%近く上昇しています。
ちなみに、僕のオフィスは浦安の近くにあるのですが、周辺の住宅用地は
・路線価:坪80万円
・公示地価:坪100万円
のところ、坪200万円という価格で売りに出されていて、坪150万円ならすぐに売れてしまうような状況です。
地価はこれからも上がるのか?ウラケンの予想はズバリ・・・
僕は去年の秋くらいから、「2023年の不動産価格は下がる!」と予想してきました。しかし、今回の公示地価の発表を見ると、まだまだ上がりそうな気配がありますね。
実際に、このまま地価は上がるのでしょうか?下がるのでしょうか?その答えは正直、神のみぞ知るというところです。
ただし、データで予想してみることはできますので、少し考えていきたいと思います。
海外投資家勢の投資はまだまだ見込めそう
ここまでの不動産価格を牽引してきたのは、日本人だけでなく、海外投資家勢の動向も大きいです。
アメリカのシンクタンクによると、2020年の日本の不動産投資総額に占める海外投資家の比率は34%もありました。
さらに、現在は2020年よりも円安が進んでいるので、まだまだ海外投資家の勢いはおさまらないという見方もあります。
一方で押し下げ材料が揃ってきた
ただし、地価の下落に繋がる材料も揃ってきたといえます。いくつか見ていきましょう。
●日本の不動産は相当高くなっている
都市部のマンションは、今や平均年収の10倍以上もの価格になっていて、いわゆる共働きのパワーカップルでなければ、普通の人には手が届かないほど高騰してしまっています。
●今後、金利が上昇していくことが予測される
金利上昇により、不動産を購入しようという人も減ってくることが考えられます。
●マンションの販売戸数が減少している
2023年2月のマンションの販売戸数は、前年同月と比べて2割も減少しています。
●中古の売り物件が値下げされている
2022年12月~2023年1月にかけて、中古の売り物件の25%が値下げされています。
一般的に値下げ物件の数が25%を超えると、物件相場は下がるといわれています。
●デベロッパーも現在完成している物件を急いで売り切ろうと思わなくなる
ここまで地価が上昇してしまうと、デベロッパーも新たな土地を仕入れにくくなります。
そんな中で、現在保有している物件を売り切ってしまうと、来年度の飯のタネがなくなるため、早急に売り切ろうとはしなくなります。
これらの要因から、今後は
物件在庫が積み上がっていく→需給関係のギャップで、物件価格に下落圧力がかかる
という流れが来ることが予想されます。
つまり、地価も含めて、そろそろ物件価格が下がると考えておくのが妥当だと、僕は考えています。
まとめ
というわけで、今回は2023年度の公示地価発表を受けて、日本の地価の最新動向を解説してきました。何度もいいますが、地価が上がるか下がるかは誰にもわかりません。
ただし、1つ言えることは、このように市場が過熱している時に、不動産は絶対に買わない方が良いということです。
投資用物件を購入する方は、特に気をつけましょう。
今は誰もが「物件を欲しい!」と思っている時期です。そのようなタイミングで物件を購入するのは愚策といえます。
不動産投資で常に勝ち続けるためには、周りが熱くなっている時にこそ、冷静になるようにしましょう。
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら
