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計画道路の立退料の相場はいくら?相場と値上げ交渉の方法、税金面まで徹底解説!

公開日: 2023年10月24日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

先日、銀座の喫茶店“ルノアール”の出店戦略と立退料についてのお話をさせていただきました。みなさんの関心が高かったようですので、今回も立退料のお話をしていきたいと思います。

ルノアールはテナントなので皆さんにとってあまり関係がなかったかもしれませんが、今回は僕らにも関係のある立退料についてのお話をしようと思います。

それは一体何かというと、「道路の拡張工事や区画整理の計画が自分の土地にかかっていると、立退料をもらえる可能性がある」ということです。

世の中には、「都市計画や道路の拡張計画を調べ上げ、わざわざその計画に被りそうな土地を買う」、・・・そんなプロまでいるほどです。

そこまではしなくても、「自分の土地が土地収用にかかったらおいしいな」と思っている人は少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、計画道路の立退料について、その相場と値上げ交渉の方法、さらには税金面について解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

 

立退料の相場とは

冒頭で、「道路の拡張工事や区画整理の計画道路が自分の土地にかかっていると、立退料をもらえる」ということをお話ししました。

では、この立退料というのは、一体いくらが相場なのでしょうか。

金額の目安のベースは、以下の算出方法が一般的です。

────────────────────────────────
■土地:
公示地価×土地面積

例)
公示地価が40万円、面積が100平米=4,000万円

■建物:
同等の建物を新築するための再建築費用
────────────────────────────────

ただし、立退料というのはこの金額だけに留まりません。

道路の拡張工事や計画道路というのは都市計画の中で決まるわけですが、勝手に線を引いて「勝手に出ていけ」というのは、あまりに都合が良いですよね。

その土地に親子代々住んでいる人にとって、土地に対する思い入れは他人には計り知れないものがあります。

そこで、立ち退きにおいては、上記の算出金額に加えて、立ち退きの手間賃・迷惑料も加算されてくることになります。

つまり、都市計画に基づいて立退をする場合は、一般的な不動産価格よりも高額な立退料が支払われることになり、この迷惑料をどう増額させていくのか?が肝ということです。

 

迷惑料の値上げ交渉のポイント

では、立退の迷惑料を値上げするための交渉ポイントをいくつか見ていきましょう。

まずは、「立ち退く意思がない」という前提が必要です。

もちろん、「立ち退きはするけど、お金は沢山ください」はNGですよ(笑)

・この土地をずっと使い続けたい
・この土地で商売をしていて、移転することによって売上が下がる可能性がある
・移転するにも、仮住まいにもお金がかかる

・・・ということを、具体的な根拠で示しましょう。

要するに、ゴネることが必要、というわけです。

交渉によって、「ベースの金額」に「立ち退きにかかる迷惑料」が増額されていくことになります。

 

ゴネ倒しには注意


とはいえ、ゴネ倒しには要注意です。再開発された新しい建物群の中に、ポツンと古い建物が取り残されているのを見たことがある人は多いのではないでしょうか。

あの建物のように、何年もゴネ倒して、ポツンと残ってしまうのは注意が必要です。

というのも、交渉が何年も長期化してしまうと、最終的には行政代執行が行われて、強制収容が行われ、強制的に立ち退かされてしまうことがあるんですよね。

こうなると、立退料も大幅に値下げされてしまいます。

法的には、都市計画道路にかかった土地には居座ることはできません

そのため、強制収用される前に、立退料がMAXになるかならないかくらいで交渉をまとめた方が絶対に良いでしょう。

ゴネ倒すと、強引に追い出されたり、交渉にも応じてもらえなくなったりしてしまいます。頃合いを見計らって妥協した方が良いでしょう。

 

区画整理では、立退料の増額は期待できない

ただし、区画整理の場合は立退料の増額はほぼ不可能なので注意しましょう。

そもそも、区画整理というのは、現在よりも土地の価値が上がる整備です。

・下水道や上水道を整備する
・電線を埋める工事をする

といったように、インフラが整って、価値の上がった整形された土地が換地として戻ってくるのが区画整理なんですよね。

区画整理は、地主全員で組織された区画整理組合が決めています。

要は、自分たちの意思で立ち退くことなので、居座っても必要以上の立退料は支払われないということです。

 

立退料にかかる税金は

ちなみに、立退料をもらって家を移転する際には、譲渡税はかからないことになっています。

先祖代々住んでいるのであれば、立退料の全てが利益になると思います。

通常であればそこに20%くらいの譲渡所得税がかかってきますが、計画道路にかかった土地であれば致し方ないということで、立退料を全額使って建て替えるのであれば、そこに対して譲渡税はかからないことになっています。

ただし、もらった立退料よりも低い金額で移転できたら、余った金額については譲渡税がかかってきます。

 

まとめ

というわけで今回は、「計画道路の立退料の相場はいくら?」というテーマで解説してきました。

計画道路上にある土地というのは、僕はラッキーだと思います。

僕の知り合いでも、自分の工場が新東名高速の道路にかかっていて、工場ごと新品にすることができた、という人がいるのですが、本当に羨ましい限りです(笑)

計画に被りそうな安い土地は化ける可能性があるので、もし見つけたら投資してみるのもアリかもしれません。

ぜひ参考にしてみてください!


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