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ニセコに習うインバウンドでの稼ぎ方
公開日: 2024年01月31日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
コロナ禍が終わり、初めての冬が到来しました。
今年は本格的にインバウンドが復活し、スキーリゾートには外国人が殺到しているみたいですね。
僕のタイのレース仲間もお正月に日本へやってきて、スノーボードを楽しんでいる様子をFacebookに投稿していました。
さて、冬のリゾート地として、日本で一番成功しているのは間違いなく北海道のニセコでしょう。
この10年で、ニセコの土地は高騰しました。
10年前は一坪わずか数万円だった路線価は、今や200万円以上にまで高騰しています。不動産を保有しているニセコ町の住民は笑いが止まらないと思います。
(もっとも、ニセコの不動産を保有しているのも大半は外国人なんですが・・・)
ただし、僕個人としては、インバウンドに浮かれている日本人に危機感を感じています。
というのも、単に「お客さんが大勢きてくれて嬉しい!」「お金を使ってくれて嬉しい!」だけでは、逆に食われてしまう可能性があるからです。
そこで今回はニセコを例に、僕が考えるインバウンドでの稼ぎ方、注意点をお話ししていきます。ぜひ最後までご覧ください!
- ニセコのインバウンドの実態とは
- ニセコが人気リゾートになった経緯
- 外国人の目当てはパウダースノーとリゾート物件
- ニセコのインバウンドの稼ぎ方が全く問題ないワケ
- インバウンドで稼ぐ際の懸念事項とは
- 1、不動産を所有権で売っている
- 2、外資を誘致しすぎている
- まとめ
ニセコのインバウンドの実態とは
先日、僕の妻の友達がニセコに行ったそうです。
しかし、そこで目の当たりにしたのは
・牛丼が一杯2,000円
・外資の高級ホテルは高いだけで、ご飯も美味しくない
・お客さんはもちろん、ホテルのスタッフも外国人ばかり
・ホテルのスタッフは日本語が話せず、「英語で話してくれ」と言われる
・・・という実態でした。
まるで異国のようですよね。これでは完全に、日本人のお客さんは蚊帳の外になってしまっています。
妻の友達は、めちゃくちゃ怒って帰ってきたそうです。
ただ、僕個人としては、ニセコの戦略は大成功だと思っています。
なぜなら、日本人を相手にするより、外国人相手の方が圧倒的に儲かるからです。
ニセコが人気リゾートになった経緯
そもそも、ニセコはどのようにして外国人に人気のリゾートになったのでしょうか。
1990年以降、日本ではバブルが弾け、人々はスキーに行かなくなりました。
ニセコの町民はこれをなんとかしないといけないと考え、「東アジア観光客誘致協議会」を立ち上げたそうなんですね。
そして、海外へ積極的に営業しました。
具体的には、台湾、香港、ヨーロッパ、オーストラリアを訪問し、「世界一のパウダースノーを体感できる」というキラーコンテンツを引っ提げてニセコを売り込みました。
さらには、町役場を巻き込んで、観光協会を半官半民の株式会社にしたのです。
ホテルの誘致のみならず、外国人に別荘用地を売ったり、分譲のコンドミニアムを作って売ったりしていきました。
外国人の目当てはパウダースノーとリゾート物件
10年以上前は、ニセコにはオーストラリア人ばかりきていました。
彼らの目的は、パウダースノーです。
日本が真冬の時期は、オーストラリアは真夏ですので、オーストラリア人にとってバカンスにちょうどよかったんですよね。
続いて、中華系の人がこぞってやってきました。
彼らの目的は、リゾート物件です。
ニセコでは、スノーリゾートという、ある種“ドヤれる”高級感のある物件を所有することができます。
中国人の富裕層にとって、不動産の所有権をもてるのは魅力的です。
僕にはめちゃくちゃお金持ちのシンガポールの友人がいるのですが、彼も3億円ほどかけて別荘を建てていました。
また、外国人同士でも結構不動産の売買が行われていて、いわゆる「不動産すごろく」をやっている外国人もいるんですよね。
こうして次から次へと新たに不動産開発が進んでいき、不動産価格もどんどん上がっていきました。
外国人相手に強気の価格設定をする、ニセコのインバウンドの稼ぎ方が全く問題ないワケ
現在は、昔に比べてさらに円安になっています。
外国人からしたら、牛丼2,000円でも全然安いレベルです。
また、日本人にとって特段美味しくないご飯でも、外国人は「さすが本場の日本食」と喜んでいるわけです。
だからといって手を抜くのは駄目ですが、外国人向けの高い料金を設定しても、彼らは喜んでお金を払っています。
今や、東南アジアには日本人以上のお金持ちがゴロゴロいます。
また、海外のホテルでは、現地の人と外国人で別料金が設定されているのはよくあることです。
僕の子供2人はカナダに留学していますが、やはり外国人の留学費用は現地人より2倍ほど高く設定されています。
僕としては、インバウンドビジネスでは外国人価格を設定して高く売って、ガンガン稼げば良いと思っています。
インバウンドで稼ぐ際の懸念事項とは
しかし、インバウンドで稼ぐ際の懸念点が2つあります。
1、不動産を所有権で売っている
まず1つ目は、日本では外国人に不動産の「所有権」を売っていることです。
海外(特に国土の狭い国)では、外国人が不動産の所有権を持つことはできないのがスタンダードで、ほとんどが99年のリース権になっていたりします。
例えば、中国などの共産圏では所有権は持てませんし、70年のリース権となります。ベトナムでも50年のリース権です。
しかし、ニセコでは外国人に不動産の所有権をバンバン売っています。
さすがに外国人の不動産購入はリース権にしておかないと、そのうちオセロのように、大半が外国人の土地になってしまい、安全保障上良くないと思います。
ここは、ぜひ政府に規制してほしいと感じています。
2、外資を誘致しすぎている
2つ目の懸念点は、ヒルトンやリッツカールトンなど、外資企業がバンバン進出してきているということです。
そこで雇われているのはほとんどが外国人スタッフで、英語の苦手な日本人は、せいぜい時給1,500円程度のバイトなのではないでしょうか。
このように、インバウンド観光客が大勢やってくるといっても、外資が客を呼び込んで儲けているので、日本にはお金が落ちていないわけなんですよね。
ですから、外資企業が入る際には、100%の資本のうち51%は日本人が所有して現地法人を作る・・・などしておかないと、見た目は盛り上がっているように見えても、実質日本にはお金が落ちていかないので注意が必要です。
まとめ
というわけで今回は、ニセコに習うインバウンドでの稼ぎ方について解説してきました。
インバウンドで稼ぐのは良いと思いますが、したたかにやらないと日本がマズいことになっていくのは時間の問題でしょう。ぜひ参考にしてみてください!
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
コロナ禍が終わり、初めての冬が到来しました。
今年は本格的にインバウンドが復活し、スキーリゾートには外国人が殺到しているみたいですね。
僕のタイのレース仲間もお正月に日本へやってきて、スノーボードを楽しんでいる様子をFacebookに投稿していました。
さて、冬のリゾート地として、日本で一番成功しているのは間違いなく北海道のニセコでしょう。
この10年で、ニセコの土地は高騰しました。
10年前は一坪わずか数万円だった路線価は、今や200万円以上にまで高騰しています。不動産を保有しているニセコ町の住民は笑いが止まらないと思います。
(もっとも、ニセコの不動産を保有しているのも大半は外国人なんですが・・・)
ただし、僕個人としては、インバウンドに浮かれている日本人に危機感を感じています。
というのも、単に「お客さんが大勢きてくれて嬉しい!」「お金を使ってくれて嬉しい!」だけでは、逆に食われてしまう可能性があるからです。
そこで今回はニセコを例に、僕が考えるインバウンドでの稼ぎ方、注意点をお話ししていきます。ぜひ最後までご覧ください!
- ニセコのインバウンドの実態とは
- ニセコが人気リゾートになった経緯
- 外国人の目当てはパウダースノーとリゾート物件
- ニセコのインバウンドの稼ぎ方が全く問題ないワケ
- インバウンドで稼ぐ際の懸念事項とは
- 1、不動産を所有権で売っている
- 2、外資を誘致しすぎている
- まとめ
ニセコのインバウンドの実態とは
先日、僕の妻の友達がニセコに行ったそうです。しかし、そこで目の当たりにしたのは
・牛丼が一杯2,000円
・外資の高級ホテルは高いだけで、ご飯も美味しくない
・お客さんはもちろん、ホテルのスタッフも外国人ばかり
・ホテルのスタッフは日本語が話せず、「英語で話してくれ」と言われる
・・・という実態でした。
まるで異国のようですよね。これでは完全に、日本人のお客さんは蚊帳の外になってしまっています。
妻の友達は、めちゃくちゃ怒って帰ってきたそうです。
ただ、僕個人としては、ニセコの戦略は大成功だと思っています。
なぜなら、日本人を相手にするより、外国人相手の方が圧倒的に儲かるからです。
ニセコが人気リゾートになった経緯
そもそも、ニセコはどのようにして外国人に人気のリゾートになったのでしょうか。
1990年以降、日本ではバブルが弾け、人々はスキーに行かなくなりました。
ニセコの町民はこれをなんとかしないといけないと考え、「東アジア観光客誘致協議会」を立ち上げたそうなんですね。
そして、海外へ積極的に営業しました。
具体的には、台湾、香港、ヨーロッパ、オーストラリアを訪問し、「世界一のパウダースノーを体感できる」というキラーコンテンツを引っ提げてニセコを売り込みました。
さらには、町役場を巻き込んで、観光協会を半官半民の株式会社にしたのです。
ホテルの誘致のみならず、外国人に別荘用地を売ったり、分譲のコンドミニアムを作って売ったりしていきました。
外国人の目当てはパウダースノーとリゾート物件
10年以上前は、ニセコにはオーストラリア人ばかりきていました。
彼らの目的は、パウダースノーです。
日本が真冬の時期は、オーストラリアは真夏ですので、オーストラリア人にとってバカンスにちょうどよかったんですよね。
続いて、中華系の人がこぞってやってきました。
彼らの目的は、リゾート物件です。
ニセコでは、スノーリゾートという、ある種“ドヤれる”高級感のある物件を所有することができます。
中国人の富裕層にとって、不動産の所有権をもてるのは魅力的です。
僕にはめちゃくちゃお金持ちのシンガポールの友人がいるのですが、彼も3億円ほどかけて別荘を建てていました。
また、外国人同士でも結構不動産の売買が行われていて、いわゆる「不動産すごろく」をやっている外国人もいるんですよね。
こうして次から次へと新たに不動産開発が進んでいき、不動産価格もどんどん上がっていきました。
外国人相手に強気の価格設定をする、ニセコのインバウンドの稼ぎ方が全く問題ないワケ
現在は、昔に比べてさらに円安になっています。
外国人からしたら、牛丼2,000円でも全然安いレベルです。
また、日本人にとって特段美味しくないご飯でも、外国人は「さすが本場の日本食」と喜んでいるわけです。
だからといって手を抜くのは駄目ですが、外国人向けの高い料金を設定しても、彼らは喜んでお金を払っています。
今や、東南アジアには日本人以上のお金持ちがゴロゴロいます。
また、海外のホテルでは、現地の人と外国人で別料金が設定されているのはよくあることです。
僕の子供2人はカナダに留学していますが、やはり外国人の留学費用は現地人より2倍ほど高く設定されています。
僕としては、インバウンドビジネスでは外国人価格を設定して高く売って、ガンガン稼げば良いと思っています。
インバウンドで稼ぐ際の懸念事項とは
しかし、インバウンドで稼ぐ際の懸念点が2つあります。1、不動産を所有権で売っている
まず1つ目は、日本では外国人に不動産の「所有権」を売っていることです。
海外(特に国土の狭い国)では、外国人が不動産の所有権を持つことはできないのがスタンダードで、ほとんどが99年のリース権になっていたりします。
例えば、中国などの共産圏では所有権は持てませんし、70年のリース権となります。ベトナムでも50年のリース権です。
しかし、ニセコでは外国人に不動産の所有権をバンバン売っています。
さすがに外国人の不動産購入はリース権にしておかないと、そのうちオセロのように、大半が外国人の土地になってしまい、安全保障上良くないと思います。
ここは、ぜひ政府に規制してほしいと感じています。
2、外資を誘致しすぎている
2つ目の懸念点は、ヒルトンやリッツカールトンなど、外資企業がバンバン進出してきているということです。
そこで雇われているのはほとんどが外国人スタッフで、英語の苦手な日本人は、せいぜい時給1,500円程度のバイトなのではないでしょうか。
このように、インバウンド観光客が大勢やってくるといっても、外資が客を呼び込んで儲けているので、日本にはお金が落ちていないわけなんですよね。
ですから、外資企業が入る際には、100%の資本のうち51%は日本人が所有して現地法人を作る・・・などしておかないと、見た目は盛り上がっているように見えても、実質日本にはお金が落ちていかないので注意が必要です。
まとめ
というわけで今回は、ニセコに習うインバウンドでの稼ぎ方について解説してきました。インバウンドで稼ぐのは良いと思いますが、したたかにやらないと日本がマズいことになっていくのは時間の問題でしょう。ぜひ参考にしてみてください!
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