ブログ
ついに日銀がマイナス金利政策を解除!住宅ローンは固定?変動?どちらにすべき?
公開日: 2024年03月21日
▼今日の記事を音声で楽しみたい方はこちら
こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日、日本経済にとって非常に大きな動きがありました。
日銀の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除がついに決定されました。実に17年ぶりのことです。
とはいえ、この情報自体は既にリークされていたので、株式市場や為替市場には大きな影響は出ませんでした。
ただ、今後は日本でも本格的に金利が上がっていくことになります。大きな転換期であることは間違いありません。
そんな中、皆さんが一番気になるのは、住宅ローン、アパートローンの金利は上がっていくのかどうか?ということだと思います。
そこで今回は、「ついに日銀がマイナス金利政策を解除!固定か?変動か?︎」というテーマで、
・日銀がマイナス金利政策の解除を決定した背景
・金融政策決定会合における決定事項
・住宅ローンは変動/固定どちらにすべきか?
について解説します。ぜひ最後までご覧ください!
- 日銀の金融政策決定会合についておさらい
- ゼロ金利解除を決定した背景
- 金融政策決定会合における決定事項
- 住宅ローンを固定金利に切り替えなくて良い理由とは
- 日本のインフレ率はまだ低く、急激な利上げは考えられない
- 政策金利は、急激にいきなり上がることはない
- 変動で借りている人はそのまま継続、今後も10年は変動ローン金利でOK
- まとめ
日銀の金融政策決定会合についておさらい
マイナス金利政策の解除を決定した背景
まず、日銀がマイナス金利政策の解除を決定した理由をみていきましょう。
理由は大きく分けて3つあります。
1. 日銀と政府が目標としていた、2%の物価上昇が安定して達成されつつある
近年は日本でもインフレが常態化していますよね。
2. 物価上昇に伴う賃上げが安定して達成されつつある
大企業を中心に、春闘で5%ほどのベースアップが実現されつつあります。
3. 株価が34年ぶりに過去最高値を更新
日経平均株価はついに4万円の大台に乗ってきました
・・・と、以上3つの理由から、金融政策を正常化するには絶好のタイミングだったといえます。
金融政策決定会合における決定事項
さらに、会合で何が決まったのかを改めて整理してみたいと思います。
1. マイナス金利の解除
政策金利がマイナス0.1%だったのを、0%~0.1%にしていくということですね。
2. YCCの1%目標を撤廃&国債の買い入れは継続
これまでは、長期金利の上限は1%に設定されていました。10年国債の金利を1%以下に抑えるために、日銀は大量の国債を購入していたんですよね。
今回は、長期金利の1%目標は撤廃するが、国債の買い入れは引き続き継続するということが発表されています。
そうでもしないと金利の上昇を容認することになってしまい、急激な円高になったり、国債価格の暴落を助長したりするようなことになってしまうからです。
3. ETF、REITの買い入れをやめる
リーマンショック以降、株式市場を安定させるために、日銀はETFをめちゃくちゃ購入していました。
通常は日銀が株を買うことなんてなかったので、異常事態だったわけです。
それを、これから正常化していくということですね。
住宅ローンを固定金利に切り替えなくて良い理由とは
さて、皆さんが気になっているのは、肝心のローン金利はどうなるのか?固定に切り替えるべきか?ということだと思います。
僕の意見としては、今後も固定金利はほとんど変わらず、上昇は当分先になると思います。
そして、現在変動金利で借りている人も、焦って固定金利に切り替える必要はないと思います。
その理由についてみていきましょう。
日本のインフレ率はまだ低く、急激な利上げは考えられない
大きな理由は、日本のインフレ率が直近でもわずか2.2%に留まっているという事実です。
むしろ、インフレ自体は去年よりも落ち着いてきています。つまり、日銀が慌てて利上げをする必要性がほとんどないんですよね。
今回の発表に関しても、マイナス金利を撤廃するだけのことです。急激な利上げは全く考えられません。
例えば、米国の政策金利は現在5.5%ですが、インフレ率は2年前の段階で9.1%もあったんですよね。
現在の日本で9.1%ものインフレが発生することは考えにくいです。
ちなみに米国では、利上げの効果もあり、直近のインフレ率は3.1%ほどに落ち着いてきています。市場では、4月6月頃の利下げが予想されています。
そもそも、景気が良い時と悪い時は循環しています。
金利も右肩上がりに上昇し続けるということはなく、景気が良い時は上がり、悪い時には下がるという波があります。
日本は現在バブルではありません。ですので、9%もの物価上昇が日本で発生するという未来は、ハイパーインフレにでもならない限り、とても考えられません。
政策金利は、急激にいきなり上がることはない
また、政策金利はいきなり2%もドンと上がるものではありません。
実際、米国も0.25%~0.5%刻みで、少しずつ段階を踏んで金利を引き上げています。
例えば、変動金利のベースとなる短期金利が0%の状態から、固定金利のベースとなる長期金利1.5%の水準になるまでには、0.25%の利上げを6回連続でする必要があります。
つまり、変動金利が1.5%になるとしても、それは当分先の話ということです。おそらく10年先くらいになるのではないでしょうか。
変動で借りている人はそのまま継続、今後も10年は変動ローン金利でOK
今は低金利ですので、固定金利にするなら、変動金利よりも1%以上金利は高くなるはずです。1%×10年で10%の差となります。
今から固定金利でローンを組むと、10%もの金利を余計に支払わないといけなるわけですから、結構な負担になりますよね。
また、通常のローンはほとんどの方が元利均等返済で借りていると思います。
この場合、借り始めて10年目くらいが一番金利負担が大きく、例えば30年ローンなら、最初の10年で全体の金利の半分ほどを負担するわけです。
ということは、最初の10年の金利をいかに低く抑えるか、がポイントになります。
そう考えると、今の市況を踏まえれば、固定金利でローンを組む必然性は低いといえます。
まとめ
というわけで今回は、「ついにゼロ金利解除!固定か?変動か?」というテーマで解説してきました。
住宅ローンを変動金利で借りている人は、固定金利に切り替えなくても問題ありません。
これから借りる人も、あと10年くらいは変動金利でローンを組めば良いと思います。
ただし、今回はマイナス金利を解除するというだけですが、これから金利が上がってくるのは事実です。
金融機関は必ずこれに便乗して変動金利を上げてこようとすると思います。
その場合はこうした知識を活用して担当者をグッと押し返して交渉した方が良いでしょう。
ぜひ参考にしてみてください!
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら

▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます
こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日、日本経済にとって非常に大きな動きがありました。
日銀の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除がついに決定されました。実に17年ぶりのことです。
とはいえ、この情報自体は既にリークされていたので、株式市場や為替市場には大きな影響は出ませんでした。
ただ、今後は日本でも本格的に金利が上がっていくことになります。大きな転換期であることは間違いありません。
そんな中、皆さんが一番気になるのは、住宅ローン、アパートローンの金利は上がっていくのかどうか?ということだと思います。
そこで今回は、「ついに日銀がマイナス金利政策を解除!固定か?変動か?︎」というテーマで、
・日銀がマイナス金利政策の解除を決定した背景
・金融政策決定会合における決定事項
・住宅ローンは変動/固定どちらにすべきか?
について解説します。ぜひ最後までご覧ください!
- 日銀の金融政策決定会合についておさらい
- ゼロ金利解除を決定した背景
- 金融政策決定会合における決定事項
- 住宅ローンを固定金利に切り替えなくて良い理由とは
- 日本のインフレ率はまだ低く、急激な利上げは考えられない
- 政策金利は、急激にいきなり上がることはない
- 変動で借りている人はそのまま継続、今後も10年は変動ローン金利でOK
- まとめ
日銀の金融政策決定会合についておさらい
マイナス金利政策の解除を決定した背景
まず、日銀がマイナス金利政策の解除を決定した理由をみていきましょう。
理由は大きく分けて3つあります。
1. 日銀と政府が目標としていた、2%の物価上昇が安定して達成されつつある
近年は日本でもインフレが常態化していますよね。
2. 物価上昇に伴う賃上げが安定して達成されつつある
大企業を中心に、春闘で5%ほどのベースアップが実現されつつあります。
3. 株価が34年ぶりに過去最高値を更新
日経平均株価はついに4万円の大台に乗ってきました
・・・と、以上3つの理由から、金融政策を正常化するには絶好のタイミングだったといえます。
金融政策決定会合における決定事項
さらに、会合で何が決まったのかを改めて整理してみたいと思います。
1. マイナス金利の解除
政策金利がマイナス0.1%だったのを、0%~0.1%にしていくということですね。
2. YCCの1%目標を撤廃&国債の買い入れは継続
これまでは、長期金利の上限は1%に設定されていました。10年国債の金利を1%以下に抑えるために、日銀は大量の国債を購入していたんですよね。
今回は、長期金利の1%目標は撤廃するが、国債の買い入れは引き続き継続するということが発表されています。
そうでもしないと金利の上昇を容認することになってしまい、急激な円高になったり、国債価格の暴落を助長したりするようなことになってしまうからです。
3. ETF、REITの買い入れをやめる
リーマンショック以降、株式市場を安定させるために、日銀はETFをめちゃくちゃ購入していました。
通常は日銀が株を買うことなんてなかったので、異常事態だったわけです。
それを、これから正常化していくということですね。
住宅ローンを固定金利に切り替えなくて良い理由とは
さて、皆さんが気になっているのは、肝心のローン金利はどうなるのか?固定に切り替えるべきか?ということだと思います。僕の意見としては、今後も固定金利はほとんど変わらず、上昇は当分先になると思います。
そして、現在変動金利で借りている人も、焦って固定金利に切り替える必要はないと思います。
その理由についてみていきましょう。
日本のインフレ率はまだ低く、急激な利上げは考えられない
大きな理由は、日本のインフレ率が直近でもわずか2.2%に留まっているという事実です。
むしろ、インフレ自体は去年よりも落ち着いてきています。つまり、日銀が慌てて利上げをする必要性がほとんどないんですよね。
今回の発表に関しても、マイナス金利を撤廃するだけのことです。急激な利上げは全く考えられません。
例えば、米国の政策金利は現在5.5%ですが、インフレ率は2年前の段階で9.1%もあったんですよね。
現在の日本で9.1%ものインフレが発生することは考えにくいです。
ちなみに米国では、利上げの効果もあり、直近のインフレ率は3.1%ほどに落ち着いてきています。市場では、4月6月頃の利下げが予想されています。
そもそも、景気が良い時と悪い時は循環しています。
金利も右肩上がりに上昇し続けるということはなく、景気が良い時は上がり、悪い時には下がるという波があります。
日本は現在バブルではありません。ですので、9%もの物価上昇が日本で発生するという未来は、ハイパーインフレにでもならない限り、とても考えられません。
政策金利は、急激にいきなり上がることはない
また、政策金利はいきなり2%もドンと上がるものではありません。
実際、米国も0.25%~0.5%刻みで、少しずつ段階を踏んで金利を引き上げています。
例えば、変動金利のベースとなる短期金利が0%の状態から、固定金利のベースとなる長期金利1.5%の水準になるまでには、0.25%の利上げを6回連続でする必要があります。
つまり、変動金利が1.5%になるとしても、それは当分先の話ということです。おそらく10年先くらいになるのではないでしょうか。
変動で借りている人はそのまま継続、今後も10年は変動ローン金利でOK
今は低金利ですので、固定金利にするなら、変動金利よりも1%以上金利は高くなるはずです。1%×10年で10%の差となります。
今から固定金利でローンを組むと、10%もの金利を余計に支払わないといけなるわけですから、結構な負担になりますよね。
また、通常のローンはほとんどの方が元利均等返済で借りていると思います。
この場合、借り始めて10年目くらいが一番金利負担が大きく、例えば30年ローンなら、最初の10年で全体の金利の半分ほどを負担するわけです。
ということは、最初の10年の金利をいかに低く抑えるか、がポイントになります。
そう考えると、今の市況を踏まえれば、固定金利でローンを組む必然性は低いといえます。
まとめ
というわけで今回は、「ついにゼロ金利解除!固定か?変動か?」というテーマで解説してきました。住宅ローンを変動金利で借りている人は、固定金利に切り替えなくても問題ありません。
これから借りる人も、あと10年くらいは変動金利でローンを組めば良いと思います。
ただし、今回はマイナス金利を解除するというだけですが、これから金利が上がってくるのは事実です。
金融機関は必ずこれに便乗して変動金利を上げてこようとすると思います。
その場合はこうした知識を活用して担当者をグッと押し返して交渉した方が良いでしょう。
ぜひ参考にしてみてください!
▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら

▼LINE登録すると最新情報をいち早くゲットできます
