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アメリカの滞納常習者を追い出します!日米における立ち退きの違いとは?

公開日: 2024年03月26日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

僕がアメリカに所有している物件の入居者が滞納がちで、ついに法的措置をとることになりました。

海外物件で法的措置をとるのは初めてです。

実際は現地のエージェントに全てお任せなのですが、手順を聞いてみると、日本における滞納者の強制立ち退きとは全く方法が違うことがわかりました。

そこで今回は、滞納者の立ち退きについて

・アメリカの物件の立ち退きはどのように進むのか?
・日本との違いは?

という内容を解説します。ぜひ最後までご覧ください!
   

法的措置が必要になった経緯

僕は、マレーシアにも物件を持っていますが、そちらでも家賃を滞納されたことが何度かあります。

ただ、マレーシアの場合は、お金を払えなくなったら夜逃げをするのが一般的なんですよね。

しかし、今回のアメリカの物件は、昨年11月頃から滞納を始めた入居者がまだ物件に住んでいるようです。

実際、セキュリティの履歴を見ても、まだ夜逃げしていないようでした。

夜逃げであれば立ち退き要請が必要ありませんので法的措置までとる必要はないと思うのですが、今回のケースは入居者に立ち退き要請をしなければならないため、法的措置を淡々と進めることになりました。


 

アメリカでは2週間ほどで立ち退きが完了

そもそも、アメリカにおける立ち退きは一体どのような流れで進めていくのでしょうか。


 

1. 「3 day notice」を送る


まずは入居者へ「3 day notice」という法的な文書を裁判所から送ります。

これは、「3日以内に家賃を払うか、3日以内に出ていかないと法的措置をとるぞ」という「最後通告」です。

日本でいう、「内容証明郵便」みたいなものですね。

今回は3日以内に返事がなかったので、「法的措置をとって良いか?」と現地のエージェントから連絡をもらい、僕はもちろん「OK」と返事をしました。


 

2. 地元の裁判所に「強制退去の手続き」を申し込む


noticeに対する音沙汰がない場合、強制退去の手続きを申し込みます。この申し込みには3日くらいかかります。


 

3. 「強制退去」の内容と「召喚要請」の通知が送られる


手続きの申し込みが済むと、裁判所からテナント(賃借人)に「強制退去」の内容、そして「召喚要請」の通知が送られます。

テナントはこの通知が届いてから5日間は何か不服があれば申し立てることができ、裁判所によってヒアリングがなされます。


 

4. 裁判所から強制退去の判決書類がでる


今回は入居者がずっと家賃を滞納しており、連絡が取れない状況です。したがって情状酌量の余地はなく、強制退去の判決がすぐにでます。


 

5. テナントに退去の通告をする


「24時間以内に退去しないといけない」という書類を、警察官がテナントに手渡しします。


 

6. 24時間後に警察官の立会いのもと、部屋の引き渡し


24時間以内に退去しなければ、強制立ち退きとなります。


 

日本で立ち退きをさせるには、6ヶ月~1年ほどの期間が必要

これら一連の流れは、スムーズに進めば通常2週間ほどで終わるそうですが、テナントが異議申し立てをすると、1-2ヶ月かかることもあるそうです。

僕のケースでは、今月中に立ち退きまで終わるかどうかというところで、滞納が始まった11月から数えて5ヶ月の経過となりますが、敷金を3ヶ月分もらっているので、実質2ヶ月分の家賃+原状回復費用の損失になります。

翻って、日本の場合はどうでしょうか。


 

1. 家賃滞納を待つ:3ヶ月


まず、滞納が理由で契約を解除して立ち退きをするには、3ヶ月以上の滞納を待つ必要があります。そうでないと、裁判所に訴状を受け取ってもらえないんですよね。

むしろ、この3ヶ月の間に、入居者からちょろちょろと支払いをされてしまうと、「入居者は支払う意志あり」という扱いになってしまい、裁判自体を受け付けてくれません。

なので、契約を解除して立ち退かせたいのであれば、家賃の督促を一切やめて、大家さんはじっと待つのが基本です。本当に変な話なのですが(笑)


 

2. 訴状の受理~判決:3-6ヶ月


訴状が受理され、判決が出たら契約解除になります。


 

3. 強制退去の申し立て~行政執行:1-2ヶ月


ここですんなり立ち退く入居者はいないので、今度は契約解除の判決を持って、強制退去の申し立てを裁判所にします。

申し立てをしてから、強制執行まで1-2ヶ月かかります。

強制執行の日には、執行官と一緒に部屋に乗り込みます。

強制退去では家財も撤去する必要がありますが、こちらで引き取り業者などを手配して費用を負担しなければなりません

このように、日本では裁判を始めて判決をとって強制執行するのに6-8ヶ月ほどかかります。

さらに3ヶ月の滞納を待つ必要があるので、最悪の場合1年ほどの家賃損失です。

まさに、日本の大家さんはふんだり蹴ったりですよね。


 

日本で物件を貸すなら、定期借家契約にせよ!

一体なぜ、日本では立ち退きに時間がかかるのでしょうか。

それは、日本の「借地借家法」が過度に借主保護の法律になっているからです。

ではどうしたら良いかというと、日本で物件を貸す場合は、定期借家契約にすれば全て解決できます。

定期借家契約なら、トラブルがあっても契約期限がくれば契約は完全に終了します。

入居者が立ち退いてくれない場合も、1-2ヶ月で判決がでるので、スムーズに強制執行に移ることができます。

一応、裁判所で判決は取らないといけないため、手続きは必要になりますが、普通借家契約に比べればトラブルを最小限にすることができます。

いわば、アメリカと同じ期間で立ち退きさせられる契約なんですよね。


 

まとめ

というわけで今回は、「日米における立退の違い」について解説してきました。

アメリカでは貸主と借主はイーブン(even)で、「お金を払わないなら出ていけ」と割り切っています。

それが本当の法治国家だと思うのですが、日本はそうなっていないんですよね・・・。

普通借家契約の場合は、そもそも3ヶ月滞納を待つ必要があり、さらに裁判を待つのにも時間がかかったりと、大家さんはふんだり蹴ったりです。

日本でトラブルを避けたいなら、絶対に定期借家契約にすべきです。

アメリカの物件の立ち退きの進捗がわかったら、また報告します。

ぜひ参考にしてみてください!


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