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日銀がついに利上げを決定!僕たちの生活はどうなるのか?

公開日: 2024年08月02日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

先日、日銀の金融政策決定会合にて、短期金利の引き上げ、すなわち政策金利の引き上げが決定されました。

そこで今回は、「日銀の利上げ決定で僕たちの生活はどうなるのか?」というテーマで、今後の日本経済とローン金利の展望について解説していきたいと思います。

ぜひ最後までご覧ください!

   

日銀の金融政策決定会合の概要

 

主な決定事項


先日の金融政策決定会合における主な決定事項は、以下の通りです。

■政策金利の引き上げ

•    従来の0~0.1%から、8月1日より0.25%に引き上げ(0.15%の引き上げ)

■国債買い入れ額の段階的削減

•    2026年1~3月期までに、月6兆円程度から月3兆円程度にまで削減


 

利上げを決定した要因


日銀の植田総裁は、利上げを決定した要因として

・日本の物価が順調に上昇していること
・賃金も上がっていること

この点を挙げています。

これにより、今後は景気の好循環が続く見込みだと説明しています。

今回は、利上げといってもわずかな利上げ幅(0.15%)のため、現在の景気を大きく悪化させる懸念は少ないとされているんですよね。

では、一体なぜこのタイミングで利上げをしてきたのでしょうか?

 

利上げの真の狙いは、為替の是正

政策金利引き上げの本当の目的は、為替レートの是正にあると僕は考えています。

というのも、秋の大統領選挙ではトランプさんが勝つことがだいぶ濃厚になってきています。

しかし、トランプさんは利下げをして、ドル安誘導をしながら輸出も増やしていこうという政策を掲げています。

そのため、先日の暗殺未遂事件でトランプさんが大統領になる可能性が高まったあたりから、為替は円高に振れていました。

しかし、仮にトランプさんが大統領にならなくても、アメリカの利下げ圧力は強まってきています。

実際、直近のアメリカのFOMCでも、9月頃に利下げをする可能性があることをパウエル議長が示唆していました。

以上の理由から、黙っていても為替が円高方向に振れていくのはほぼ確実だったわけです。

ではなぜ、金融政策決定会合で植田さんが利上げをすると言ったのでしょうか?

僕は、円高への勢いをもう一段つけようとしたのではないか?と思っています。

なぜなら、円高になれば実質賃金の上昇が期待できるからです。

現在、日本はコストプッシュ型のインフレに悩まされています。

そのため、名目賃金は上昇しているのに、実質賃金はずっとマイナスです。

わかりやすくいうと、賃上げによって給料が上がっているにも関わらず、それ以上に物価が上昇しているために実質賃金がマイナスになっているということです。

この問題を是正しない限り、景気の良好さと国民の豊かさが比例していきません。

むしろ、貧困層が増えて格差がますます広がっていってしまうんですよね。

ですので、為替を円高方向にしっかり持っていくことができれば、物価の上昇を抑えることができ、今度は逆に実質賃金をプラスに持っていく効果も期待できるわけです。

現に、先日の金融政策決定会合から急速に円高が進行しています。先月の初めはドル円が161円台でしたから、まさに急速に円高が進んでいるわけですよ。


 

利下げによる円高


もちろん、円高の要因は日銀の動向によるものだけではありません。

その他に円高になるきっかけとしては、トランプ大統領誕生からのアメリカの利下げのタイミングになってくると思います。

ただ、それでも僕はドル円については140円台くらいをうろちょろするのでやっとなのかなと思っています。130円台にはならないんじゃないでしょうか。

その理由は、為替が日米の金利差だけでは説明できなくなってきているからです。

為替の決定要因は金利差だけではなく、その国の経済成長力や貿易収支にも左右されます。

将来為替がどうなるかは、誰にもわからないんですよね。

しかし、為替がどう変化しようとも、うまく投資をして僕たちの資産が毀損しないように、保全していかなければなりません


 

ローン金利への影響


最後にもう一つ。金利が上昇しているということは、ローンの金利も上がってくるのではないか?という疑問について簡単に解説します。

まず、今回の利上げは政策金利です。そのため、変動金利の部分に影響してきます。

固定金利は長期金利に影響を受けますが、変動金利は政策金利に連動するからです。

そして、今後は銀行のプライムレートをどうしようかということを考えるわけですね。

プライムレートについても、いきなり上がるわけではありません。まずは政策金利が上がってから、今度は銀行のプライムレートをどうするかが議論されます。

その後に、基本的には半年に1回のルールに基づき、変動金利の見直しが行われるわけです。

その変動金利の見直しがいつになるかについては、銀行によってまちまちです。

A銀行は4月と10月だけれども、B銀行は5月と11月とか、銀行によって異なります。

仮に変動金利の見直しが10月だった場合、10月までは変動金利は上がらないということになります。

もう1つは、「5年ルール」と「125%ルール」というものがあります。

5年ルールとは、金利が上がっても5年間は毎月の返済額が変わらないようにするという措置です。

125%ルールというのは、返済額の増加幅を前の5年間の25%までにするという措置です。

例えば、元々の毎月の返済額が20万円であれば、金利上昇時の毎月の返済額は25万円が最大金額になる、ということです。

ただ、これは増加した返済分を免除しているわけではなく、先延ばしにしているだけですので注意が必要です。

さて、今回は政策金利が0.25%になるということですので、実際の変動金利の上昇幅はどのくらいになるでしょうか?

これは銀行にもよりますが、一般的にはこの政策金利に対して0.5%から1%程度の上乗せがされます。銀行の経費やら利益やらが乗ってくるためですね。

ということで、0.75%から1.25%ぐらいに上がってくるのかなー、なんて思っています。

今後も為替の動向次第で日銀がさらに利上げをしてくる可能性がありますので、引き続き日銀の動向、そしてアメリカのFRBの動向を注視していく必要があります。


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