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中国発のECサイトが猛威を振るうワケ

公開日: 2024年12月16日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今回は「中国発のECサイトが猛威を振るうワケ」というテーマでお話ししようと思います。

中国発のECサイトといえば「SHEIN(シーイン)」や「Temu(テム)」が有名ですが、Z世代を中心に急速な人気を集めていますよね。

これは日本だけでなく、全世界でブームになっているそうです。

これらのサイトに対する僕の印象を一言で言うと、質の悪いものをより安くというコンセプトで大成功を収めているECサイトという感じです。

そこで今回は、

・安さを売りにする「SHEIN」と「Temu」の魅力
・「SHEIN」と「Temu」が世界中で成功している理由
・「SHEIN」と「Temu」のビジネスモデルの問題点

についてお話ししようと思います。ぜひ最後までご覧ください。

 

中国発ECサイトの魅力とは

SHEINやTemuの魅力は、なんといっても極限まで価格が安いことでしょう。

実は僕も何度か利用したことがあって、まだ商品は手元に届いていませんが、Amazonで売られているのと同じと思われる商品が、なんとTemuでは10分の1の価格で売られていたんですよね。

僕の場合はTikTokで広告が表示されたのですが、皆さんのところにもFacebookやInstagramで広告が流れてきませんか?

この他にも、釣り用のウェアがすごく安かったので買ったことがあるのですが、その時の商品のクオリティーは良くも悪くもなく、ただサイズ感が全然違ってブカブカだな・・・という感じでした。

間違ったサイズが届いたのか?それとも元々のサイズが変なのか?よく分かりませんが、わざわざクレームを言うのも面倒なくらいの安さだったため、そのまま使っています。

また、日本の商品はきちんと畳まれてパッケージまでこだわっているのが普通ですが、SHEINやTemuはパッケージも梱包も粗悪だしボロボロでした。

それでもこういった中国発のサイトが成功している理由は、やはりその安さにあるんですよね。

 

中国発ECサイトの低価格の秘密とは?

SHEINやTemuは、中国の工場で生産した商品を、世界中の消費者に直接届けています

これは「DtoC(ダイレクト・トゥー・カスタマー)」といって、自ら企画、製造した商品を、どこの店舗も介すことなく自社のECサイトで直接顧客へ販売するビジネスモデルです。

こうすることで中間業者のマージンを省略できますから、価格を抑えられるんですね。

さらに、低賃金労働者を使って効率的な仕組みを取り入れ、製造コストを極限まで下げています。

そして、SHEINやTemuがここまで価格を安くできるもう一つの理由は、関税の抜け穴を利用しているからです。

例えば、SHEINやTemuはアメリカでもブームになっていますが、アメリカでは800ドル未満(日本円で約12万円)の小包は免税となり、関税がかかりません。

SHEINやTemuはこのルール(関税の抜け穴)を使って、小口での発送を徹底しているんですね。

ちなみに、日本でも1万円以下の小包は関税も消費税もかかりません。

こうして税金を回避することで、価格をさらに引き下げることに成功しているわけです。

 

SHEINやTemuのビジネスモデルの問題点

ただ、このビジネスモデルには当然問題もあります。

例えば、違う商品が入っていたとか、写真と全然違ったということも珍しくないと思います。

僕が以前購入した商品も、柄が全く違ったことがありました。

しかし、価格がすごく安いので、「まあいいか」で済ませている人も結構多いと思います。

また、サイトに掲載されているレビューが明らかにサクラが多いんですよね。

なので、商品の正確な品質を把握するのはこのサイト上では非常に難しいです。

あとは、有名ブランドのコピー品が多いことも問題です。

露骨なコピー品を「これは正規品です」みたいに売っていると、国際的な問題にも発展しかねないと思います。

最後に、一番問題だと思うのは「セキュリティー」です。

商品の品質や発送の管理がここまで杜撰なことを考えると、顧客情報の管理も杜撰であろうことは容易に想像できますよね。

ですので、これらのサイトを使う場合には、普段メインで使っているのではないカードを使うなど、対策をした方がいいと思います。

こういった状況を受けて、ベトナムではSHEINやTemuに事業停止を指示し、インドネシアもTemuの利用を制限したそうです。

アメリカでもトランプさんが「関税を上げる」と言っていますから、本当に上がればこれらのECサイトにも大きく影響が出てくると思います。

 

「安さ」に特化したビジネスモデル

このビジネスモデルを支えているのは、たとえ品質に問題があったとしても、安いなら試してみようかな・・・という消費者の心理だと思います。

マーケティング的な観点で言うと、安すぎる商品というのはむしろその品質が疑われ、敬遠される要素になります。

しかし、度を越えて安ければ、「取り敢えずお試しで買ってみよう」「失敗してもいいや」となりますね。

これらのプラットフォームが比較的お金のないZ世代に受けているというのは、そういった理由が大きいのかもしれません。

ただ、やはり「質の悪いものをより安く」というビジネスモデルは長続きしないと僕は思います。

最初は面白がって買うかもしれませんが、継続的にリピート客を増やせるようにはならないのではないでしょうか。


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