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なぜ急拡大の飲食チェーンは3年で潰れるのか?急拡大の罠とは!?
公開日: 2024年12月17日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
突然ですが、ある時期に急拡大する飲食チェーンってありますよね。
例えば、「から揚げの天才」や「いきなりステーキ」、タピオカミルクティーや高級食パンのお店なんかは一気に日本中に広がりました。
しかし、数年もするとどんどん閉店していき、「あの店どこに行ったんだろう?」ということも多いと思います。
「から揚げの天才」はワタミグループが運営していますし、「いきなりステーキ」はペッパーフードサービスが展開しています。
このような大資本が運営する飲食チェーンは、急拡大して一時的に成功したように見えるものの、数年で急激に縮小することが多いように思います。
そこで今回は、なぜ急拡大した飲食チェーンはすぐに縮小したり潰れたりしてしまうのか?考えてみたいと思います。
ビジネスの導入期が短期間になっている
以前のブログでもお話ししたことがありますが、飲食店に限らず、ビジネスには「導入期」「成長期」「成熟期」そして「衰退期」という4つのステージがあります。
そして、それぞれのステージは同じ長さになります。例えば、導入期が3年であれば、成長期も3年、成熟期も3年、衰退期も3年という具合です。
急拡大する飲食チェーンの場合、この導入期が非常に短くなります。
例えば、1年で急速に店舗展開が進んだとすると、導入期は1年、成長期も1年、成熟期も1年、衰退期も1年で、3年目には頭打ち、4年目には衰退期に入り、撤退を始める・・・という非常に短いサイクルになるんですね。
これが「から揚げの天才」や「いきなりステーキ」のような大手チェーンで見られる現象です。
上場企業は株主へのアピールが必要
では、なぜこれほど急速に店舗を展開するのでしょうか。
それは、特に上場企業であれば株主へのアピールが必要だからです。
株主に対して、利益をもたらし、将来性を感じさせるような事業展開を示す必要があります。
また、勝ちパターンが見えた場合、大企業はその資金力を活かして一気に店舗展開を進める傾向があります。
こうした動きはポジティブに捉えれば宣伝効果にもつながりますから、短期間で話題を作り、大量出店を進めることで株主や投資家の注目を集め、株価の上昇を狙うのが戦略と言えます。
しかし、このような動きが、急拡大・急縮小を生む要因にもなっていると思います。
飲食チェーンが撤退する理由3選
僕は、こうした飲食チェーンは「撤退するべくして撤退している」と思っています。
その理由は、大きく3つあります。
撤退理由1:安売りに依存している
「から揚げの天才」も「いきなりステーキ」も低価格がウリのお店です。
「から揚げの天才」は、唐揚げ1個99円という低価格で販売をスタートしていましたし、「いきなりステーキ」はグラム売りによって、低価格でステーキを提供することで人気を集めました。
しかし、他社との価格競争が激化すれば、価格の魅力というのは薄れていきますし、最近は円安の影響で原材料のコストも上がっています。
そこで、背に腹は代えられず、値上げを行うとお客様が離れていく・・・というジレンマに陥ります。
撤退理由2:リピート客を生む仕組みが欠如している
短期間で話題を作ることに成功しても、リピート客を維持するための仕組みが弱いと、話題性が薄れたときに顧客が離れていきます。
特に低価格を売りにした場合、値上げをすればあっという間に顧客は離れますし、一度離れた顧客が戻ってくることは容易ではありません。
さらに、急拡大に伴い、スタッフの教育が追いつかなくなり、サービスの質が低下することも少なくありません。
話題性があるときはそれでもいいかもしれませんが、そうでなくなった場合、広告費に莫大なお金がかかり、事業の収益を圧迫する要因になります。
ビジネスの基本は新規顧客の獲得だけでなく、リピート客を大切にする仕組みを構築し、持続性を保つことにあるのです。
撤退理由3:オペレーションコストが大きくなる
店舗数が急増すると、当然ながら人件費や家賃、広告費などの固定費が増大します。
また、一部の店舗が不採算になると、全体の収益構造に悪影響を及ぼしてしまいます。
不採算店舗の赤字を他の店舗の収益で埋めていかなければならなくなり、さらにその赤字店舗をサポートするために、マネーマネジメントクラスのスタッフを新たに雇う必要が出てくることもあります。
このように急成長の過程で、人材が疲弊していってしまうわけです。
スタッフの教育にもお金がかかりますし、どれだけ仕組み化を進めたとしても、「1年で100店舗!」みたいな目標を掲げて急拡大をすると、必ずどこかに歪みが生じてしまうものです。
長期的に店舗展開を成功させるためには
では、どうすれば長期的に店舗展開を成功させることができるのでしょうか。
やはり、リピート客を重視し、一歩一歩店舗を育てながら店舗展開していくことが重要だと思います。
そのためにも、まず社員教育を徹底し、「また来たい」と思ってくれるリピート客を増やす必要があります。
それに加えて、市場の需要をしっかり見極めながら店舗展開を進めていくことで、急拡大に伴うリスクを分散することができるはずです。
そして、大切なのは企業理念です。
社員や顧客に愛される企業文化を構築しないと、やはりビジネスを継続していくことは難しいと思います。
商売というのは、誰かのアピールのためにやるのではなく、お客様と従業員のために行うものです。
ぜひ、皆さんのお仕事の参考にしていただければと思います。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
突然ですが、ある時期に急拡大する飲食チェーンってありますよね。
例えば、「から揚げの天才」や「いきなりステーキ」、タピオカミルクティーや高級食パンのお店なんかは一気に日本中に広がりました。
しかし、数年もするとどんどん閉店していき、「あの店どこに行ったんだろう?」ということも多いと思います。
「から揚げの天才」はワタミグループが運営していますし、「いきなりステーキ」はペッパーフードサービスが展開しています。
このような大資本が運営する飲食チェーンは、急拡大して一時的に成功したように見えるものの、数年で急激に縮小することが多いように思います。
そこで今回は、なぜ急拡大した飲食チェーンはすぐに縮小したり潰れたりしてしまうのか?考えてみたいと思います。
ビジネスの導入期が短期間になっている
以前のブログでもお話ししたことがありますが、飲食店に限らず、ビジネスには「導入期」「成長期」「成熟期」そして「衰退期」という4つのステージがあります。そして、それぞれのステージは同じ長さになります。例えば、導入期が3年であれば、成長期も3年、成熟期も3年、衰退期も3年という具合です。
急拡大する飲食チェーンの場合、この導入期が非常に短くなります。
例えば、1年で急速に店舗展開が進んだとすると、導入期は1年、成長期も1年、成熟期も1年、衰退期も1年で、3年目には頭打ち、4年目には衰退期に入り、撤退を始める・・・という非常に短いサイクルになるんですね。
これが「から揚げの天才」や「いきなりステーキ」のような大手チェーンで見られる現象です。
上場企業は株主へのアピールが必要
では、なぜこれほど急速に店舗を展開するのでしょうか。それは、特に上場企業であれば株主へのアピールが必要だからです。
株主に対して、利益をもたらし、将来性を感じさせるような事業展開を示す必要があります。
また、勝ちパターンが見えた場合、大企業はその資金力を活かして一気に店舗展開を進める傾向があります。
こうした動きはポジティブに捉えれば宣伝効果にもつながりますから、短期間で話題を作り、大量出店を進めることで株主や投資家の注目を集め、株価の上昇を狙うのが戦略と言えます。
しかし、このような動きが、急拡大・急縮小を生む要因にもなっていると思います。
飲食チェーンが撤退する理由3選
僕は、こうした飲食チェーンは「撤退するべくして撤退している」と思っています。その理由は、大きく3つあります。
撤退理由1:安売りに依存している
「から揚げの天才」も「いきなりステーキ」も低価格がウリのお店です。
「から揚げの天才」は、唐揚げ1個99円という低価格で販売をスタートしていましたし、「いきなりステーキ」はグラム売りによって、低価格でステーキを提供することで人気を集めました。
しかし、他社との価格競争が激化すれば、価格の魅力というのは薄れていきますし、最近は円安の影響で原材料のコストも上がっています。
そこで、背に腹は代えられず、値上げを行うとお客様が離れていく・・・というジレンマに陥ります。
撤退理由2:リピート客を生む仕組みが欠如している
短期間で話題を作ることに成功しても、リピート客を維持するための仕組みが弱いと、話題性が薄れたときに顧客が離れていきます。
特に低価格を売りにした場合、値上げをすればあっという間に顧客は離れますし、一度離れた顧客が戻ってくることは容易ではありません。
さらに、急拡大に伴い、スタッフの教育が追いつかなくなり、サービスの質が低下することも少なくありません。
話題性があるときはそれでもいいかもしれませんが、そうでなくなった場合、広告費に莫大なお金がかかり、事業の収益を圧迫する要因になります。
ビジネスの基本は新規顧客の獲得だけでなく、リピート客を大切にする仕組みを構築し、持続性を保つことにあるのです。
撤退理由3:オペレーションコストが大きくなる
店舗数が急増すると、当然ながら人件費や家賃、広告費などの固定費が増大します。
また、一部の店舗が不採算になると、全体の収益構造に悪影響を及ぼしてしまいます。
不採算店舗の赤字を他の店舗の収益で埋めていかなければならなくなり、さらにその赤字店舗をサポートするために、マネーマネジメントクラスのスタッフを新たに雇う必要が出てくることもあります。
このように急成長の過程で、人材が疲弊していってしまうわけです。
スタッフの教育にもお金がかかりますし、どれだけ仕組み化を進めたとしても、「1年で100店舗!」みたいな目標を掲げて急拡大をすると、必ずどこかに歪みが生じてしまうものです。
長期的に店舗展開を成功させるためには
では、どうすれば長期的に店舗展開を成功させることができるのでしょうか。やはり、リピート客を重視し、一歩一歩店舗を育てながら店舗展開していくことが重要だと思います。
そのためにも、まず社員教育を徹底し、「また来たい」と思ってくれるリピート客を増やす必要があります。
それに加えて、市場の需要をしっかり見極めながら店舗展開を進めていくことで、急拡大に伴うリスクを分散することができるはずです。
そして、大切なのは企業理念です。
社員や顧客に愛される企業文化を構築しないと、やはりビジネスを継続していくことは難しいと思います。
商売というのは、誰かのアピールのためにやるのではなく、お客様と従業員のために行うものです。
ぜひ、皆さんのお仕事の参考にしていただければと思います。
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