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一貫40万円のウニのマーケティング戦略
公開日: 2025年01月15日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は、「一貫40万円のウニのマーケティング戦略」について考えてみたいと思います。
毎年恒例の“初競り”といえば、一般的にはマグロが注目されています。
この4年間は銀座のおのでらグループが一番マグロを競り落としていて、毎年ニュースになっていますね。
しかし、今年は少し様子が変わってきているように感じます。
具体的には、400gのウニを700万円で落札した目黒のお寿司屋さんの方が、むしろ大きく取り上げられている印象です。
徹底したマーケティング戦略を紐解きます
このウニはそのお寿司屋さんで、なんと一貫40万円で提供されたそうです。
一貫40万円と聞くと、多くの人は驚き、呆れるかもしれません。
「誰がそんなものを食べるんだ?」
「成金の顔が見てみたい!」
といった声も上がりそうですね。
僕自身も最初は少し疑問に思いましたが、冷静にマーケティングの視点で考えてみると、実は非常に巧みな戦略なのではないかと感じました。
そこで今日は、一番マグロ・一番ウニのマーケティング戦略について掘り下げてみたいと思います。
おのでらグループの「手の届く贅沢」戦略
まずは、一番マグロを4年連続で競り落としている、銀座のおのでらグループについて触れておきましょう。
おのでらグループは、今年も2億700万円で一番マグロを競り落としました。
おのでらさんの特徴は、競り落とした高級食材を通常価格で提供している点にあります。
例えば、今回の一番マグロは一貫の原価が3万円ほどということですが、彼らはその価値をどう見せ、どう顧客に届けているのでしょうか。
原価が3万円であれば、そこに利益を乗せて一貫4~5万円くらいに設定しなければ採算が取れません。
それをおのでらさんは表参道の回転寿司店で、赤身と中トロの2貫を1,160円という価格で提供しました。
この手法によって、消費者に「手の届く贅沢」をアピールし、おのでらグループのブランド好感度を非常に高めたと感じます。
しかし、4年連続の取り組みともなると、話題性が薄れてくるのは否めません。
この点は、おのでらさん自身も実感していたのではないでしょうか。
今年はその対策として、横綱の照ノ富士を店舗に招き、マグロを一緒に持ち上げる姿が報道されるなど、新たな話題作りに取り組んでいました。
このように、横綱を招くことで注目を集めようとしていましたが、マスコミの反応はやや鈍くなっていた印象があります。
それでもなお、こうした「王道の戦略」や「強者の戦略」を磨き続けながら、新しい仕掛けを毎年考え出している点はさすがだと感じます。
対照的な目黒の寿司屋の高級路線
一方で、対照的な動きを見せたのが目黒のお寿司屋さんです。
このお店は、700万円で競り落とした1箱400gのウニを、一貫40万円という破格の価格設定で提供しました。
1箱からだいたい26貫が取れるといいますが、ほとんどの人が「高すぎて手が出ない」と思うのではないでしょうか。
僕自身、ウニを食べる機会は比較的多い方ですが、正直、「ウニに40万円の価値なんてあるわけないだろう」と感じました。
しかし、SNSやメディアでのこのニュースの取り上げられ方を見ると、単なる話題作り以上の巧妙なマーケティング戦略が隠されているのではないかと思わざるを得ません。
一貫40万円という話題性
まず、「一貫40万円」という数字が持つインパクトは非常に大きいと思います。
この価格設定は、SNSやメディアで「一体誰が食べるのだ?」という驚きとともに話題になり、瞬く間に拡散され、多くの人の関心を引きつけたはずです。
その結果、目黒のお寿司屋さんの名前は一気に広まり、有名になりました。
このことから分かるように、おのでらさんのような大規模な資金力がなくても、話題性をうまく利用することでブランド価値を高めたり、知名度を向上させたりすることが可能なのです。
たった40万円で全国的にテレビに露出するチャンス
さらに、恐らくこのお寿司屋さんは事前に常連客に対して、
「今年は一番ウニを競り落とす予定です。もし成功したら一貫40万円程度で提供しますので、間違いなく取材が来るでしょう。もし競り落としたら、食べていただけますか?」
と打診し、ある程度の収益見込みを立てた上で入札に臨んだのではないかと想像します。
では、客側のメリットは何かというと、「40万円のウニを食べる成金」という個性的なキャラクターを手に入れられる点です。
このキャラクター性はメディアにとって格好のネタになります。
取材を受ければ、「ものすごいお金持ち」という印象を与え、自宅やライフスタイル、どんな仕事をしているのか?など、多くの人が注目するでしょう。
つまり、たった40万円で全国的にテレビに露出するチャンスを得られるのです。
顧客にとっても、「ウニ投資」と言える仕掛けだと思います。
小さな寿司屋が注目を集めるための戦略とは?
銀座のおのでらグループは大手なので、高品質な食材を安価に提供するという王道戦略を取ることができます。
一方で、小規模店舗には独自性が求められます。
普通の価格でウニを提供するだけでは、他の多くの寿司店の中で埋もれてしまうからです。
そこで今回のように、「高価すぎるウニ」という話題をあえて作り出すことによって、注目を集めることに成功したわけです。
さらに、常連客には「一貫40万円のウニが食べられる」という特別感と、メディアに取り上げられるチャンスを提供しました。
この一連の動きは、綿密に計算された戦略だったのではないかと僕は分析しています。
今回の報道を見て、「一貫40万円のウニなんて高すぎる!」と感じた方がいるとすれば、それこそが目黒のお寿司屋さんの巧妙な戦略にはまってしまったのかもしれません。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は、「一貫40万円のウニのマーケティング戦略」について考えてみたいと思います。
毎年恒例の“初競り”といえば、一般的にはマグロが注目されています。
この4年間は銀座のおのでらグループが一番マグロを競り落としていて、毎年ニュースになっていますね。
しかし、今年は少し様子が変わってきているように感じます。
具体的には、400gのウニを700万円で落札した目黒のお寿司屋さんの方が、むしろ大きく取り上げられている印象です。
徹底したマーケティング戦略を紐解きます
このウニはそのお寿司屋さんで、なんと一貫40万円で提供されたそうです。一貫40万円と聞くと、多くの人は驚き、呆れるかもしれません。
「誰がそんなものを食べるんだ?」
「成金の顔が見てみたい!」
といった声も上がりそうですね。
僕自身も最初は少し疑問に思いましたが、冷静にマーケティングの視点で考えてみると、実は非常に巧みな戦略なのではないかと感じました。
そこで今日は、一番マグロ・一番ウニのマーケティング戦略について掘り下げてみたいと思います。
おのでらグループの「手の届く贅沢」戦略
まずは、一番マグロを4年連続で競り落としている、銀座のおのでらグループについて触れておきましょう。おのでらグループは、今年も2億700万円で一番マグロを競り落としました。
おのでらさんの特徴は、競り落とした高級食材を通常価格で提供している点にあります。
例えば、今回の一番マグロは一貫の原価が3万円ほどということですが、彼らはその価値をどう見せ、どう顧客に届けているのでしょうか。
原価が3万円であれば、そこに利益を乗せて一貫4~5万円くらいに設定しなければ採算が取れません。
それをおのでらさんは表参道の回転寿司店で、赤身と中トロの2貫を1,160円という価格で提供しました。
この手法によって、消費者に「手の届く贅沢」をアピールし、おのでらグループのブランド好感度を非常に高めたと感じます。
しかし、4年連続の取り組みともなると、話題性が薄れてくるのは否めません。
この点は、おのでらさん自身も実感していたのではないでしょうか。
今年はその対策として、横綱の照ノ富士を店舗に招き、マグロを一緒に持ち上げる姿が報道されるなど、新たな話題作りに取り組んでいました。
このように、横綱を招くことで注目を集めようとしていましたが、マスコミの反応はやや鈍くなっていた印象があります。
それでもなお、こうした「王道の戦略」や「強者の戦略」を磨き続けながら、新しい仕掛けを毎年考え出している点はさすがだと感じます。
対照的な目黒の寿司屋の高級路線
一方で、対照的な動きを見せたのが目黒のお寿司屋さんです。このお店は、700万円で競り落とした1箱400gのウニを、一貫40万円という破格の価格設定で提供しました。
1箱からだいたい26貫が取れるといいますが、ほとんどの人が「高すぎて手が出ない」と思うのではないでしょうか。
僕自身、ウニを食べる機会は比較的多い方ですが、正直、「ウニに40万円の価値なんてあるわけないだろう」と感じました。
しかし、SNSやメディアでのこのニュースの取り上げられ方を見ると、単なる話題作り以上の巧妙なマーケティング戦略が隠されているのではないかと思わざるを得ません。
一貫40万円という話題性
まず、「一貫40万円」という数字が持つインパクトは非常に大きいと思います。この価格設定は、SNSやメディアで「一体誰が食べるのだ?」という驚きとともに話題になり、瞬く間に拡散され、多くの人の関心を引きつけたはずです。
その結果、目黒のお寿司屋さんの名前は一気に広まり、有名になりました。
このことから分かるように、おのでらさんのような大規模な資金力がなくても、話題性をうまく利用することでブランド価値を高めたり、知名度を向上させたりすることが可能なのです。
たった40万円で全国的にテレビに露出するチャンス
さらに、恐らくこのお寿司屋さんは事前に常連客に対して、
「今年は一番ウニを競り落とす予定です。もし成功したら一貫40万円程度で提供しますので、間違いなく取材が来るでしょう。もし競り落としたら、食べていただけますか?」
と打診し、ある程度の収益見込みを立てた上で入札に臨んだのではないかと想像します。
では、客側のメリットは何かというと、「40万円のウニを食べる成金」という個性的なキャラクターを手に入れられる点です。
このキャラクター性はメディアにとって格好のネタになります。
取材を受ければ、「ものすごいお金持ち」という印象を与え、自宅やライフスタイル、どんな仕事をしているのか?など、多くの人が注目するでしょう。
つまり、たった40万円で全国的にテレビに露出するチャンスを得られるのです。
顧客にとっても、「ウニ投資」と言える仕掛けだと思います。
小さな寿司屋が注目を集めるための戦略とは?
銀座のおのでらグループは大手なので、高品質な食材を安価に提供するという王道戦略を取ることができます。一方で、小規模店舗には独自性が求められます。
普通の価格でウニを提供するだけでは、他の多くの寿司店の中で埋もれてしまうからです。
そこで今回のように、「高価すぎるウニ」という話題をあえて作り出すことによって、注目を集めることに成功したわけです。
さらに、常連客には「一貫40万円のウニが食べられる」という特別感と、メディアに取り上げられるチャンスを提供しました。
この一連の動きは、綿密に計算された戦略だったのではないかと僕は分析しています。
今回の報道を見て、「一貫40万円のウニなんて高すぎる!」と感じた方がいるとすれば、それこそが目黒のお寿司屋さんの巧妙な戦略にはまってしまったのかもしれません。
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