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最近、地方銀行が不動産投資ローンをバンバン出すのはなぜ?「融資が出る物件=いい物件」とは限らない!
公開日: 2025年04月01日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
最近、地銀が不動産投資ローンを積極的に貸し出しているというニュースを耳にしました。
そこで今回のブログでは、
・地方銀行が不動産投資ローンに力を入れ始めている理由
・不動産融資が活発なのは投資家にとって朗報か?
・積極的に融資をする銀行側の思惑とは?
というテーマでお話ししようと思います。ぜひ最後までご覧ください!
なぜ地銀が不動産投資ローンに力を入れ始めたのか?
さて、ではなぜ最近になって地方銀行が不動産投資ローンに力を入れ始めているのでしょうか。
それは、金利の上昇や物件価格の高騰によって、住宅ローンにかげりが見え始めているからです。つまり、不動産を購入できる人(=住宅ローンを借りる人)自体が少なくなってきているんですね。
さらに長年続いた低金利下で、各銀行の間では住宅ローン金利の値下げ合戦が起きていました。ネット銀行などは0.4%程度で住宅ローンを貸し出していたわけですから、銀行側としては利益があまり出ません。
このような中で、別の収益の柱を立てていくために各銀行が注目したのが「不動産投資ローン」というわけです。
銀行にとって利鞘が取りやすいアパートローン融資
アパートローンは住宅ローンと比べて金利が高く、融資額も大きいので銀行にとっては利鞘が取りやすい商品です。
例えば、横浜銀行を傘下に持つコンコルディア・ファイナンシャルグループが、最近、三井住友トラストL&Fというノンバンクを買収したというニュースがありました。
三井住友トラストL&Fは不動産投資家の間では特に人気の銀行ですよね。
また、横浜銀行は「フルローン」や「築古物件」、「低~中属性」といった、少々クセのある案件や借り主にも柔軟に対応して、融資実績を伸ばしてきたという背景があります。
今回、三井住友トラストL&Fを買収することによって、さらに新たな顧客層を開拓していこうというわけです。
また、2~3年前からスマホ完結型の投資ローンを出して全国展開してきた滋賀銀行も、不動産投資ローンに力を入れています。
その他にも色々な地方銀行が不動産投資ローンに参入してきており、競争が活発化してきています。
不動産融資が活発なのは不動産投資家にとって吉なのか?
こうやって、融資が出やすくなったりお金を借りやすくなったりするのであれば、我々不動産投資家にとってはすごくポジティブなニュースですよね。
しかし、注意しなければいけないことがあります。
それは、いくら各銀行が不動産投資ローンの取り扱いに乗り出してきたといっても、借りる側にとって金利が高いという事実は変わらないということです。
低利回りの物件を高金利のローンで購入してしまえば、当然キャッシュフローは出にくくなりますし、下手をすれば赤字になったり、資金の持ち出しになったりするケースも出てきます。
そうなると、「資産を買っていると思っていたら、実は負債を買っていた・・・」という事態にもなりかねません。
今、物件価格が上がっていますから、多くの物件は収益性が低くなっています。ましてやフルローンで購入していれば収益が出るわけがありません。
・・・にもかかわらず、なぜ銀行が融資をしてくれるのか?
これをしっかりと考えなくてはいけません。
銀行が融資をするのは「属性」を見ているから
実は、銀行が融資をしてくれるのは、あなたの「属性」がいいからという理由が少なくありません。
年収や勤続年数、勤務先などの属性力が高ければ、たとえ利回りが低くキャッシュフローが出ないような物件でも融資が“通ってしまう”場合があります。
つまり、銀行は物件の収益性に対して融資をしているわけではなく、
・物件の担保もそこそこ取れるし・・・
・あなたの属性という担保も取れるし・・・
という理由で、融資しているということを認識しなければいけません。
また、記憶に新しいスルガ銀行の不正融資問題のように、不動産投資ローンというのは走り出すと止まらないというリスクもあります。
各銀行が我先に「私たちの銀行も融資をしないと乗り遅れてしまう!」とばかりに、融資競争に走り出してしまう可能性もあります。
そうなると、かつてのスルガ銀行のように書類を改ざんしたり、あるいは二重契約の不正融資など色々な偽装をしたり、同じ轍を踏む可能性もあるわけです。
そういったことに巻き込まれれば、たまったものではありません。
ですから、銀行がなぜ融資してくれるのか?を、しっかり客観的に理解しなければいけません。
不動産投資家が気をつけるべきこと
恐らく今年の夏と年末にかけて日銀の追加利上げの議論があると思います。
仮に金利がさらに上がったりすれば、返済負担がさらに重くなります。
もしそんな状況下で、空室が増えてしまって収益が悪化すれば、返済がままならなくなる可能性も大いにあります。
ですから、不動産投資を検討する際には、
・銀行が貸してくれるからといっていい物件だというわけではない
・自分にとって本当に収益が見込める投資かどうかを冷静に判断する
必要があります。
本当に間違いやすいのでもう一度言いますが、銀行が貸してくれる=いい物件と捉えてしまう人がすごく多いです。
不動産投資家として成功するためには、本当に収益が見込めるのか?を冷静に判断する目が求められますし、収益を出せるスキルを身につけているかどうかもとても重要なファクターになります。
まとめ
今後、地方銀行にとって生き残りをかけた仁義なき戦いが起こってくる中で、不動産投資ローンも活発化してくると思います。
しかし、私たち不動産投資家は銀行の販売戦略の裏にある思惑をしっかり理解して、自分の資産形成の軸をしっかり持たなければなりません。
「最近、銀行が融資を出しているらしい!」という情報に安易に惑わされず、しっかり収益性を見極める目を養っていただければと思います。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
最近、地銀が不動産投資ローンを積極的に貸し出しているというニュースを耳にしました。
そこで今回のブログでは、
・地方銀行が不動産投資ローンに力を入れ始めている理由
・不動産融資が活発なのは投資家にとって朗報か?
・積極的に融資をする銀行側の思惑とは?
というテーマでお話ししようと思います。ぜひ最後までご覧ください!
なぜ地銀が不動産投資ローンに力を入れ始めたのか?
さて、ではなぜ最近になって地方銀行が不動産投資ローンに力を入れ始めているのでしょうか。それは、金利の上昇や物件価格の高騰によって、住宅ローンにかげりが見え始めているからです。つまり、不動産を購入できる人(=住宅ローンを借りる人)自体が少なくなってきているんですね。
さらに長年続いた低金利下で、各銀行の間では住宅ローン金利の値下げ合戦が起きていました。ネット銀行などは0.4%程度で住宅ローンを貸し出していたわけですから、銀行側としては利益があまり出ません。
このような中で、別の収益の柱を立てていくために各銀行が注目したのが「不動産投資ローン」というわけです。
銀行にとって利鞘が取りやすいアパートローン融資
アパートローンは住宅ローンと比べて金利が高く、融資額も大きいので銀行にとっては利鞘が取りやすい商品です。例えば、横浜銀行を傘下に持つコンコルディア・ファイナンシャルグループが、最近、三井住友トラストL&Fというノンバンクを買収したというニュースがありました。
三井住友トラストL&Fは不動産投資家の間では特に人気の銀行ですよね。
また、横浜銀行は「フルローン」や「築古物件」、「低~中属性」といった、少々クセのある案件や借り主にも柔軟に対応して、融資実績を伸ばしてきたという背景があります。
今回、三井住友トラストL&Fを買収することによって、さらに新たな顧客層を開拓していこうというわけです。
また、2~3年前からスマホ完結型の投資ローンを出して全国展開してきた滋賀銀行も、不動産投資ローンに力を入れています。
その他にも色々な地方銀行が不動産投資ローンに参入してきており、競争が活発化してきています。
不動産融資が活発なのは不動産投資家にとって吉なのか?
こうやって、融資が出やすくなったりお金を借りやすくなったりするのであれば、我々不動産投資家にとってはすごくポジティブなニュースですよね。しかし、注意しなければいけないことがあります。
それは、いくら各銀行が不動産投資ローンの取り扱いに乗り出してきたといっても、借りる側にとって金利が高いという事実は変わらないということです。
低利回りの物件を高金利のローンで購入してしまえば、当然キャッシュフローは出にくくなりますし、下手をすれば赤字になったり、資金の持ち出しになったりするケースも出てきます。
そうなると、「資産を買っていると思っていたら、実は負債を買っていた・・・」という事態にもなりかねません。
今、物件価格が上がっていますから、多くの物件は収益性が低くなっています。ましてやフルローンで購入していれば収益が出るわけがありません。
・・・にもかかわらず、なぜ銀行が融資をしてくれるのか?
これをしっかりと考えなくてはいけません。
銀行が融資をするのは「属性」を見ているから
実は、銀行が融資をしてくれるのは、あなたの「属性」がいいからという理由が少なくありません。年収や勤続年数、勤務先などの属性力が高ければ、たとえ利回りが低くキャッシュフローが出ないような物件でも融資が“通ってしまう”場合があります。
つまり、銀行は物件の収益性に対して融資をしているわけではなく、
・物件の担保もそこそこ取れるし・・・
・あなたの属性という担保も取れるし・・・
という理由で、融資しているということを認識しなければいけません。
また、記憶に新しいスルガ銀行の不正融資問題のように、不動産投資ローンというのは走り出すと止まらないというリスクもあります。
各銀行が我先に「私たちの銀行も融資をしないと乗り遅れてしまう!」とばかりに、融資競争に走り出してしまう可能性もあります。
そうなると、かつてのスルガ銀行のように書類を改ざんしたり、あるいは二重契約の不正融資など色々な偽装をしたり、同じ轍を踏む可能性もあるわけです。
そういったことに巻き込まれれば、たまったものではありません。
ですから、銀行がなぜ融資してくれるのか?を、しっかり客観的に理解しなければいけません。
不動産投資家が気をつけるべきこと
恐らく今年の夏と年末にかけて日銀の追加利上げの議論があると思います。仮に金利がさらに上がったりすれば、返済負担がさらに重くなります。
もしそんな状況下で、空室が増えてしまって収益が悪化すれば、返済がままならなくなる可能性も大いにあります。
ですから、不動産投資を検討する際には、
・銀行が貸してくれるからといっていい物件だというわけではない
・自分にとって本当に収益が見込める投資かどうかを冷静に判断する
必要があります。
本当に間違いやすいのでもう一度言いますが、銀行が貸してくれる=いい物件と捉えてしまう人がすごく多いです。
不動産投資家として成功するためには、本当に収益が見込めるのか?を冷静に判断する目が求められますし、収益を出せるスキルを身につけているかどうかもとても重要なファクターになります。
まとめ
今後、地方銀行にとって生き残りをかけた仁義なき戦いが起こってくる中で、不動産投資ローンも活発化してくると思います。しかし、私たち不動産投資家は銀行の販売戦略の裏にある思惑をしっかり理解して、自分の資産形成の軸をしっかり持たなければなりません。
「最近、銀行が融資を出しているらしい!」という情報に安易に惑わされず、しっかり収益性を見極める目を養っていただければと思います。
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