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カスハラ防止条例で理不尽なクレームは無くなるのか?それ、カスハラですよ!

公開日: 2025年05月02日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今回は、「カスタマーハラスメント(通称:カスハラ)」についてお話ししようと思います。

2025年4月1日、全国で初めての「カスハラ防止条例」が東京都や北海道、群馬県などで施行されました。

昔から日本では「お客様は神様」という価値観がありますが、これが昨今見直されつつあります。

特に、お客様からの理不尽な要求や暴言、最近は「ネットに晒すぞ」といった脅しも横行してきており、不動産賃貸業を営むオーナーにとってもどのような影響があるのか?しっかり把握しておかなければいけません。

そこで今回は、

・「カスハラ」とは何か?
・自分がカスハラの加害者にならないためにどうすればいいのか?
・カスハラからの自衛方法

についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください!

 

「カスハラ」とは何か?

「カスハラ」とは、顧客や利用者がサービスの提供者に対して行なう、不当なクレームや暴言、暴力的言動のことです。

具体的には、

・大声で怒鳴る
・「死ね」などの暴言を吐く
・長時間にわたって理不尽なクレームを繰り返す
・土下座を強要して撮影する→それをSNSにアップする
・正当な理由なく「無償対応しろ」などと要求してくる

などがあります。

こういった行為は単なるクレームの範囲を超えて、営業妨害や人権侵害にもなり得ます

このような事態を防止するために、事業者・従業員・顧客みんなで対策していきましょうね、というのが「カスハラ防止条例」なんですね。

今回の防止条例が施行されたことをきっかけに、「当社は、理不尽なクレームには対応いたしません」といったメッセージを発信するところも出てきています。

 

あなたが加害者になってしまう可能性もある

ところで、僕たちは不動産オーナーとして管理会社や修繕業者、仲介会社と日々取引をしているわけですが、自らも顧客側としてカスハラの加害者になってしまう可能性があるということを忘れてはいけません

例えば、

「これ以上リフォームが遅れたらお金払わないよ!」
「お金(管理費)を払っているんだから夜中でも対応しろよ!」
「SNSで晒すぞ!」

など、脅迫まがいの強要や威圧的な言動を取ると、カスハラ認定される可能性があります。

以前であれば、不動産オーナーは神様のように扱われてきたと思いますが、今後はこういったカスハラ行為をしてしまうと契約を打ち切られてしまう可能性もあるでしょう。

ご自身がこういった「質の悪いお客」とレッテルを貼られないためには、仮に不満があったとしても冷静に事実確認を行ない、対等なパートナーとして真摯な対応を心がけることが重要です。

 

理不尽な客は相手にしない

実際、僕の会社ではカスハラ防止条例が出るずっと前から、「理不尽な客とは無理に付き合わなくていい」という方針を取っています。

具体的には「管理契約を打ち切る権限」を社員に与えています。

これは社長として社員を守るためであり、また、悪質な客に時間を奪われるくらいであれば、優良な顧客に時間を使った方が会社にとって圧倒的にプラスになると思っているからです。

社員は往々にして会社のブランドを守ろうとしてくれますから、悪質な客にも真摯に対応しようとします。

しかし、それが原因で精神を病んでしまえば、会社にとっては大損失です。

なので、僕は会社のトップとして「無理難題を言う客には無理に対応しなくていい」という方針を明確にしているわけです。

結果として社員の精神的安定は保たれ、優良な顧客だけが残り、最終的にそれが両者を守ることにもつながっています。

実際、過去に精神的に病んでいたオーナー様がいらっしゃり、毎日何時間も電話をかけてきたり、スタッフ一人ひとりに威圧的な言動を取ったりして追い詰めていたことがありました。

それが目に余ったので僕が電話を代わり、「もう2度と電話しないでください!」とガチャ切りしたことがあります。

このように、経営者は顧客対応の防波堤として毅然とした態度をとることが、大切な社員や優良顧客を守るためにとても大切です。

 

オーナー目線:カスハラからの自衛方法

逆に、オーナーさん自身も入居者からカスハラを受けることもあると思います。

そういった時の対処法としては、

・全てのやり取りをしっかり記録しておく
・電話は録音しておく
・感情的にならず、冷静に事実だけを伝える


ということが重要です。

もし目に余ることがあれば、弁護士や管理会社に相談するのがいいでしょう。

 

結論:カスハラ防止条例で理不尽なクレームはなくなるのか?→なくなりません

さて、今回のテーマである「カスハラ防止条例で理不尽なクレームがなくなるか?」ですが、僕はなくならないと思います

なぜなら、世の中には「常識が通じない理不尽な人たち」が必ず5%(100人中5人)はいるからです。

ただし、カラハラ防止条例が施行されたことによって、一定の抑止効果は期待できると思います。

昔は「セクハラ」という言葉はありませんでしたが、言葉ができた途端に「それ、セクハラですよ!」と社会全体で咎めることができる時代に変わりましたよね。

今回のカスハラも「それ、カスハラですよ!」と冷静に一言クレーマーへ伝えるだけで、一定の自制を促す効果が期待できると思います。


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