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梅雨の時期に大家としてやるべきこと

公開日: 2025年06月16日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

先日、関東甲信地方と北陸地方が梅雨入りし、全国的に雨模様が続いています。

特に、最近は局地的な大雨が降ることも多く、水害に対する備えは非常に重要です。

そこで今回は、「梅雨から台風シーズンにかけて、大家さんがすべきこと」と題し、この時期に特にやっておいてほしい対策を4つ紹介したいと思います。ぜひ最後までご覧ください。

 

対策1:雨漏りに備える


まず一つ目は、「雨漏りへの備え」です。

雨漏りの可能性がある箇所をあらかじめチェックしておくようにしましょう。

●屋根の状況を確認する

築15年以上で一度も外装塗装をしていない、一度も屋根のメンテナンスを行なっていないアパートは、防水に関する部材がそろそろ寿命を迎える頃です。

屋根が目視で確認できる場合は、ご自身の目でチェックしてみてください。隣のビルから自分のアパートの屋根が見えるという場合もあるでしょう。

もし見えない場合は、ドローンを使って上空から確認するという方法もあります。(街中だとドローンを飛ばすには許可が必要だったりして、なかなか難しいケースもありますが・・・)

●屋上の排水口まわりを掃除する

RC(鉄筋コンクリート造)やS造(鉄骨造)の建物は、屋根が平らな形状の陸屋根になっていることが多いです。

そうした建物には「パラペット」と呼ばれる縁の立ち上がりがあります。


このような形状の屋根で排水口にゴミが詰まっていると、雨が降った際に屋根がまるでプールのような状態になってしまうことがあります。

そして、劣化している防水層から水が染み込んで雨漏りが起こることがありますので、陸屋根の排水口に溜まっているゴミは取り除くようにしましょう。

●雨樋(あまどい)のゴミを取り除く

また、木造の建物の場合は、雨樋(あまどい)に枯葉などのゴミが溜まっていないかも確認しましょう。

雨樋にゴミが溜まっていると、そこから水があふれ出してオーバーフローすることもありますし、水がひさしの内側を伝って、室内にまで水が侵入するケースもあります

●コーキングの打ち替え・防水処理を行なう

外壁の目地(継ぎ目)のコーキングの打ち替えも、必要に応じて行なうようにしましょう。

施工から10年も経てば、コーキング部分がひび割れたりカチカチに硬化したりして、そこから漏水することがあります。

特に、木造住宅のサイディングの目地は水が侵入しやすいです。

また、RC造やS造の建物でよくあるベランダについても、塗装がはがれていると水が染み込んでしまうので、必要に応じてウレタン塗装で防水処理をしましょう。

 

対策2:横からの雨への対応をする


次に、「雨は上からだけでなく、横からも入ってくる」ということを踏まえて、対策が必要です。

台風や強風の時には、横殴りの雨が建物に打ち付けます。

しかし、建物の防水というのは「上からの雨」しか想定していないんですね。

横から来る雨は想定外なので、サッシの隙間や吸気口の穴などから雨が入り込むケースがあります。

これは、施工不良というよりも構造上どうしても避けられない部分なので、入居者側の対応が必要になってきます。

具体的には、「サッシを閉めるだけでなく、きちんと鍵までかけてもらう」ように入居者に伝えるようにしましょう。

鍵をかけることで、サッシが枠に密着して水が入りにくくなるので、かなりリスクを減らすことができます。

また、豪雨の際には吸気口の穴も閉じてもらうようにお願いしておきましょう。

このようなちょっとした声かけや対策が、後々のトラブルを防ぐうえで大きな意味を持ってくると思います。

 

対策3:エアコン掃除を入居者にお願いする


例年、梅雨以降はエアコンの故障が多発します。

そして、夏本番になってから、「エアコンが効かない」とか「エアコンから水が漏れている」といった連絡が殺到したりします。

特に、設置から20年以上経っているようなエアコンは、突発的な故障のリスクが高いだけでなく、修理に必要な補修パーツ自体が製造されていない・・・なんていうことも珍しくありません。

ならば新しいエアコンを購入しようと思っても、暑くなってからでは「納品も工事も1ヶ月待ち」などということが普通にあります。

だからこそ、古いエアコンは今のうちから新品に交換してしまった方がいいと思います。

また、それほど古くないエアコンに関しては、入居者に対して、「6月中に必ずフィルターの掃除を行なってください」と呼びかけておくことが重要です。

というのも、エアコンのフィルター掃除は、入居者の責任になっているからです。

エアコン本体は大家さんが無償で提供していますが、日常的な清掃・管理は入居者が行なうべきものです。

ですので、「掃除をしていない場合はトラブルが起きても対応できない」というスタンスや、フィルター掃除の重要性をこの時期に改めて伝えておくことが大切です。

 

対策4:カビ対策


最後、4つ目はカビ対策です。

カビの原因になりやすいのは「結露」です。

結露を放置してしまうと、壁紙やその下地にカビが発生してしまうことがあります。

なので、

・冷房を使って適温を保つ
・除湿機能を活用して、室内の湿度をできるだけ下げる
・換気扇は24時間つけっぱなしにしておく


といったことを事前に入居者にお願いしておくようにしましょう。

また、窓際や壁の表面が濡れているのを見つけたときには、すぐに水気を拭き取ってもらうようにお願いしておくことも重要です。

そうしないと、その濡れた部分からカビが生えてきて、白い壁紙が黒ずんでしまいます。

居室のカビ発生は建物構造の欠陥によるものではなく、入居者の不注意によって起こるケースがほとんどです。

だからこそ、生活環境をきちんと整えてもらうよう、あらかじめ入居者に通知しておくようにしましょう。


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