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初心者投資家が不動産業者から嫌がられる理由

公開日: 2025年07月04日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

先日、健美家さんのコラムで思わず「なるほど、そうだよな」と頷いてしまった記事がありました。

初心者が不動産業者さんに避けられる理由-安く買うための3つの鉄則-(大家のプーさん著)

そこで今回は、初心者投資家がなぜ業者から嫌がられてしまうかについて、僕の経験も交えながら深く掘り下げていってみたいと思います。ぜひ最後までご覧ください!

不動産業者の本音
初心者投資家がよく求める資料
業者から好まれる投資家の特徴
1. スピーディーな判断力
2. 自分で調査する能力
3. 決断の早さ
4. 買付証明の活用
投資の基準と調査スキルの重要性
誤解してほしくないこと
まとめ

 

不動産業者の本音

僕も不動産業者です。

主に不動産の管理をしているので売買の仲介はあまりやっていないのですが、昔は仲介をやろうと思ったこともあります。

しかし、仲介業者が物件情報を公開すると、初心者の投資家から問い合わせがあり、やたらと色々な資料を欲しがるわけです。

そんな要望に応じて、資料を用意して現地案内をしてあげても、検討してばかりで全然決断をしてもらえず、結局買わない・・・ということが往々にしてあります。

もちろん、投資なのでこういった行動が悪いわけではありません。

ただ、不動産業者としては、こういった活動は成約しなければ1円にもならないわけです。

完全成功報酬の世界ですから、手間ばかりかかって何も買わない人に対しては「正直、付き合ってられない」というのが本音なんですよ。

 

初心者投資家がよく求める資料


では、初心者投資家はどんな資料をよく求めてくるのでしょうか?

例えば

•    住宅地図や公図はあるか
•    測量図はあるか
•    登記簿謄本はあるか
•    建築確認済証はあるか
•    検査済証はあるか
•    建物の図面はあるか
•    固定資産税評価証明はあるか
•    私道に面しているなら、権利はあるか
•    掘削の許可証はあるか

こういったことを根掘り葉掘り聞いてくる人も少なくありません。

こんな質問を、わずか数百万円とか1,000万円の築古戸建に対してされたらどう思うか?という話です。

正直なところ、「築古物件にそんなフルスペック資料なんて揃ってるわけないでしょ」というのが業者の本音でしょう。

しかも、こういう人は資料だけ請求して結局は買わないことが多いです。だから当社は売買仲介をしていないんですよね。

 

業者から好まれる投資家の特徴

では、不動産業者の立場から見て「この人には積極的に物件を紹介したい!」と思える投資家はどういう人でしょうか。

 

1. スピーディーな判断力


正直を言うと、A4ペラの物件チラシ(マイソク)だけで買い付け判断をしてくれる人が一番いいと思います。

まあ、これはちょっと言い過ぎかもしれませんが、それぐらいスピード感のある人ということです。

逆に、マイソクを見ただけで買付判断ができるような人には積極的に物件を紹介したいと考えると思います。

例えば、「登記簿謄本や公図はネットで取れるので自分で取得します。無くても構いませんが、もし出せる資料があればいただけますか?」みたいな感じで、「あれもこれもくれ」みたいなことを言わない人がいいですよね。

資料は取りに行くだけでも手間がかかりますし、情報というのは鮮度が命です。

だから仲介業者としては、まずは物件情報を出して、「資料はこれから揃えよう」と思っているのに、「今すぐ出せ」とか言われちゃうと「めんどくせえな」と思ってしまいます。

 

2. 自分で調査する能力


もちろん、判断するために極めて重要な情報は渡さないといけません。

ただし、それ以外の情報は、

・自分でGoogleストリートビューや現地を見る
・役所に行って道路幅員など調査してくる

などなど、自分でできることはあります。

業者からしたら、情報を自分で取得できる人、手間のかからない人に物件を買ってもらいたいので、必要な情報はなるべく自分で取りに行くようにしましょう。

 

3. 決断の早さ


決断が早い人にも紹介したいですね。

物件情報を見て、誰よりも早く「買います」という意思決定ができる人です。

また、断る際には「検討しましたが、ちょっと今回は実力不足で・・・」みたいな感じで連絡を入れるのも大切です。

情報を出してもらったのに、いつまでも回答してくれない、買うのか買わないのか判断してくれないとなると、他に情報をもらいに来た人にその情報を渡せなくなってしまいます。

なので、買う買わないを早く決めてくれる人がいいですね。

 

4. 買付証明の活用


買付証明についてはあまり軽く考えてもらっても困りますが、「60%ぐらいの確率でこの物件は買うな」と思ったら、買付証明は出した方がいいと思います。

買付証明は契約ではないので、先に買付証明を提出してしまって、細かいことはそこから調べるのでもいいでしょう。

もちろん、買付証明を10回提出して、そのうち8回が契約まで至らない・・・となると、「もうこの人には物件情報は渡さない」ということにもなりかねませんので、注意が必要です。

ただ、買付証明を10回提出してそれが通って、そのうち8割も実際に買ってくれるのであれば、業者側にとっては「また物件を紹介しようかな」という気持ちになると思います。

 

投資の基準と調査スキルの重要性

ただ、闇雲に買付証明を出してもダメです。

自分の投資基準を持たないといけませんし、そのためには現地調査、役所調査、収支のシミュレーション、融資の内諾を取得できるかどうか等の材料を自分で揃えていく必要があります。

物件調査のスキルはもう絶対に必須です。

これは初心者とか上級者とか関係なく、不動産投資をするのであれば絶対に必要なので、調査能力を磨くことが重要です。

手前味噌ですが、物件調査に関する教材は当社でも出しているので、興味ある方はご覧いただければと思います。

 

誤解してほしくないこと

最後に、ここで誤解してほしくないのは、初心者が資料を請求すること自体は悪ではないということです。

ただし、「資料が揃ってないから検討できない」とか、「現地を見ないと分からない、案内してください」みたいな感じで全てを業者任せにしている人や判断の遅い人、結局は買わないという姿勢が続くと業者からは嫌われますよ、ということですね。

逆に、資料を自分である程度揃えられる人やスピーディーに意思決定ができる人、購入する可能性が高い人、実際に購入実績のある人には、「情報を回したい」と確実に思ってもらえるはずです。

 

まとめ

というわけで今回は、「初心者投資家が業者から嫌がられるワケ」について解説しました。

色々言いましたが、慣れないとやはり「怖い」と感じる初心者さんは多いと思います。

なので、いきなり5,000万とか1億とか太い物件を買うのではなく、数百万円の戸建賃貸から徐々に買っていくべきだと思います。

そういった物件なら失敗してもダメージが少ないので、そこから判断の訓練をして、業者さんから好かれる投資家へとステップアップしていけばいいでしょう。


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