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銀行が一斉に「借り換えブロック」に動き出した件
公開日: 2025年11月13日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
最近、銀行が投資家の囲い込みに走っているという情報がありましたので、その内容についてシェアしていきたいと思います。
当社の谷本塾長の元にも、銀行から「満足度アンケート」のようなものがやたらと届くそうで、これはただのアンケートではなく、銀行が顧客を囲い込もうとしている動きの一環とみていいでしょう。
そしてその裏には“借り換えブロック”、つまりローンの借り換えをさせないための戦略があると思います。
そこで今回は、
・昨今、なぜ銀行の借り換えが増えてきているのか
・実際にどんなことが起きているのか
・銀行の囲い込み戦略に対して投資家はどう備えるべきか
についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
なぜ銀行が借り換えブロックに走っているのか
背景1:金利上昇局面における投資家の動き
背景2:ネット型銀行の台頭
実際に起きている銀行の囲い込み手法
露骨な借り換え妨害
パッケージ戦略による囲い込み
固定金利と変動金利のジレンマ
投資家がすべき5つの対策
1. 同日決済の原則を絶対に死守する
2. 根抵当は絶対につけさせない
3. 金利を下げてもらう交渉をする
4. パッケージをできるだけ避ける
5. 実効金利で比較する
まとめ
なぜ銀行が借り換えブロックに走っているのか
まず、銀行はなぜ借り換えブロックに走っているのか?その背景を簡単に説明します。
背景1:金利上昇局面における投資家の動き
現在は金利の上昇局面にあります。
金利が上がっていくと、投資家はキャッシュフローが悪化しますので、借り換えを検討し始めます。
しかし、銀行にとっては、借り換えられてしまうと資産が減り、収益も減ってしまいます。
銀行は貸し出しをする際、20年30年ローンといった長期の収益を見込んでいますが、借り換え一発でその収益が吹き飛んでしまうのです。
だからこそ、金利上昇局面の今、銀行は囲い込み戦略を活発化させてきているわけです。
背景2:ネット型銀行の台頭
もう1つの背景として、ネット型銀行の台頭があります。
最近は、インターネットでアパートローンの申し込みをして、一度も対面せずに融資の審査・実行をしてもらうことが可能になってきています。
普通の店舗型の銀行にしてみれば、こうしたネット型銀行に顧客を奪い取られてしまう危機感があるわけです。
そこで、銀行は投資家との関係を強固にし、関係を切らせない戦略にシフトしてきています。
実際に起きている銀行の囲い込み手法
では、銀行は実際にどのような手法で投資家を囲い込んでいるのでしょうか。
露骨な借り換え妨害
実際、ある投資家は銀行から以下のようなことを言われたそうです。
1. 借り換えをするなら、今後の新規の融資相談は受けません
2. もし借り換えをしたら口座は解約してください
3. 抵当権の抹消書類は、返済当日ではなく後日郵送します
不動産の借り換えでは、他の銀行から借りたお金で残債を一括返済しますが、抵当権の抹消処理は同日決済が絶対的なルールです。
なぜなら、当日に抹消書類がもらえないと、借り換え先の銀行は二重抵当のリスクを負うことになるからです。
通常、抵当権の抹消は絶対に決済日に実行しなければいけません。
つまり、これは露骨な借り換え妨害ともいえます。
パッケージ戦略による囲い込み
また、将来の借り換えをできるだけしにくくさせるために、以下のような手法も用いられています。
• 保証協会付きの融資を提供する
• 火災保険を銀行の紹介先で契約させる
• 法人で投資をする場合、法人の設立のお手伝いをする
物件を購入する際に必要になってくる周辺業務をひとまとめにし、その銀行の窓口で全てをやらせて、借り換えをできるだけしにくくしようとする思惑もあるようです。
固定金利と変動金利のジレンマ
また、顧客を囲い込む決定的な戦略として、固定金利を勧めるという方法があります。
固定金利は途中返済に違約金があり、借り換えされにくいからです。
しかし、金利の上昇局面にある昨今、銀行としては固定金利は出したくないのが実情です。
今の時代に低金利で固定金利を組まれてしまうと、銀行の収益性が後々悪くなってしまいます。
そのため、昨今はできるだけ変動金利を勧めたいわけですが、変動金利は違約金がゼロなので、借り換えを簡単に実行されてしまいます。
そこで、別の方法として根抵当をつけたり、先ほど述べたような融資関連の周辺業務をパッケージで売ったりして、囲い込んでくるわけです。
投資家がすべき5つの対策
こういった傾向の中で、投資家がすべきことは何でしょうか。5つの対策があります。
1. 同日決済の原則を絶対に死守する
借り換えに関しては、同日決済の原則を絶対に死守することが重要です。
借りる際にこのようなことを言うのは難しいかもしれませんが、「もし将来売却したり、借り換えをしりした場合に、抹消書類は当日決済にしてください」ということを、何かのタイミングで確認しておくことが重要です。
2. 根抵当は絶対につけさせない
根抵当は絶対につけさせないことも重要です。
根抵当で複数の物件を担保に借りてしまうと、個別の借り換えは完全に不可能になります。
全ての物件を返済しないと根抵当を外してもらえなくなるからです。
また、根抵当がついているというだけで借り換え先の銀行が融資を渋ったりしますので、基本的には避けた方が良いでしょう。
3. 金利を下げてもらう交渉をする
借り換え先の条件をカードにして、現在借りている銀行に金利の交渉をしても良いでしょう。
単純に金利を下げてもらえれば、借り換えをするよりもコストが安く済みますし、収益性を改善することができます。
例えば、「各銀行から借り換えに関する営業がきていますが、同じ金利に下げてもらえるのであれば借り換えません」などとうまく交渉して、現行の金利を下げてもらうことが重要です。
4. パッケージをできるだけ避ける
先ほど述べたように、購入の際の周辺業務をその銀行を通して申し込まないことも大切です。
過度に一つの銀行に依存してしまうと、借り換えの際の足かせになります。
5. 実効金利で比較する
表面の金利だけ見ても、実際にはあまり意味がありません。
保証料、事務手数料、繰り上げ返済にかかる手数料なども含めて、実効金利で判断・比較していくことが重要です。
当然、借り換えにかかるコストもありますので、そのコストを払ってでも借り換えした方が得なのかどうかを、しっかり見極める必要があります。
基本的には、金利差が1%以上あれば借り換えのメリットがあると言われていますが、実効金利で見極める必要があります。
まとめ
というわけで今回は、「銀行が一斉に『借り換えブロック』に動き出した件」というテーマで解説しました。
銀行は今、顧客の囲い込みに走っています。
投資家としては、銀行と良好な関係を維持しつつも、がっちり弱みを握られない戦略を取るようにしてください。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
最近、銀行が投資家の囲い込みに走っているという情報がありましたので、その内容についてシェアしていきたいと思います。
当社の谷本塾長の元にも、銀行から「満足度アンケート」のようなものがやたらと届くそうで、これはただのアンケートではなく、銀行が顧客を囲い込もうとしている動きの一環とみていいでしょう。
そしてその裏には“借り換えブロック”、つまりローンの借り換えをさせないための戦略があると思います。
そこで今回は、
・昨今、なぜ銀行の借り換えが増えてきているのか
・実際にどんなことが起きているのか
・銀行の囲い込み戦略に対して投資家はどう備えるべきか
についてお話しします。ぜひ最後までご覧ください。
なぜ銀行が借り換えブロックに走っているのか
背景1:金利上昇局面における投資家の動き
背景2:ネット型銀行の台頭
実際に起きている銀行の囲い込み手法
露骨な借り換え妨害
パッケージ戦略による囲い込み
固定金利と変動金利のジレンマ
投資家がすべき5つの対策
1. 同日決済の原則を絶対に死守する
2. 根抵当は絶対につけさせない
3. 金利を下げてもらう交渉をする
4. パッケージをできるだけ避ける
5. 実効金利で比較する
まとめ
なぜ銀行が借り換えブロックに走っているのか
まず、銀行はなぜ借り換えブロックに走っているのか?その背景を簡単に説明します。背景1:金利上昇局面における投資家の動き
現在は金利の上昇局面にあります。
金利が上がっていくと、投資家はキャッシュフローが悪化しますので、借り換えを検討し始めます。
しかし、銀行にとっては、借り換えられてしまうと資産が減り、収益も減ってしまいます。
銀行は貸し出しをする際、20年30年ローンといった長期の収益を見込んでいますが、借り換え一発でその収益が吹き飛んでしまうのです。
だからこそ、金利上昇局面の今、銀行は囲い込み戦略を活発化させてきているわけです。
背景2:ネット型銀行の台頭
もう1つの背景として、ネット型銀行の台頭があります。
最近は、インターネットでアパートローンの申し込みをして、一度も対面せずに融資の審査・実行をしてもらうことが可能になってきています。
普通の店舗型の銀行にしてみれば、こうしたネット型銀行に顧客を奪い取られてしまう危機感があるわけです。
そこで、銀行は投資家との関係を強固にし、関係を切らせない戦略にシフトしてきています。
実際に起きている銀行の囲い込み手法
では、銀行は実際にどのような手法で投資家を囲い込んでいるのでしょうか。露骨な借り換え妨害
実際、ある投資家は銀行から以下のようなことを言われたそうです。
1. 借り換えをするなら、今後の新規の融資相談は受けません
2. もし借り換えをしたら口座は解約してください
3. 抵当権の抹消書類は、返済当日ではなく後日郵送します
不動産の借り換えでは、他の銀行から借りたお金で残債を一括返済しますが、抵当権の抹消処理は同日決済が絶対的なルールです。
なぜなら、当日に抹消書類がもらえないと、借り換え先の銀行は二重抵当のリスクを負うことになるからです。
通常、抵当権の抹消は絶対に決済日に実行しなければいけません。
つまり、これは露骨な借り換え妨害ともいえます。
パッケージ戦略による囲い込み
また、将来の借り換えをできるだけしにくくさせるために、以下のような手法も用いられています。
• 保証協会付きの融資を提供する
• 火災保険を銀行の紹介先で契約させる
• 法人で投資をする場合、法人の設立のお手伝いをする
物件を購入する際に必要になってくる周辺業務をひとまとめにし、その銀行の窓口で全てをやらせて、借り換えをできるだけしにくくしようとする思惑もあるようです。
固定金利と変動金利のジレンマ
また、顧客を囲い込む決定的な戦略として、固定金利を勧めるという方法があります。
固定金利は途中返済に違約金があり、借り換えされにくいからです。
しかし、金利の上昇局面にある昨今、銀行としては固定金利は出したくないのが実情です。
今の時代に低金利で固定金利を組まれてしまうと、銀行の収益性が後々悪くなってしまいます。
そのため、昨今はできるだけ変動金利を勧めたいわけですが、変動金利は違約金がゼロなので、借り換えを簡単に実行されてしまいます。
そこで、別の方法として根抵当をつけたり、先ほど述べたような融資関連の周辺業務をパッケージで売ったりして、囲い込んでくるわけです。
投資家がすべき5つの対策
こういった傾向の中で、投資家がすべきことは何でしょうか。5つの対策があります。1. 同日決済の原則を絶対に死守する
借り換えに関しては、同日決済の原則を絶対に死守することが重要です。
借りる際にこのようなことを言うのは難しいかもしれませんが、「もし将来売却したり、借り換えをしりした場合に、抹消書類は当日決済にしてください」ということを、何かのタイミングで確認しておくことが重要です。
2. 根抵当は絶対につけさせない
根抵当は絶対につけさせないことも重要です。
根抵当で複数の物件を担保に借りてしまうと、個別の借り換えは完全に不可能になります。
全ての物件を返済しないと根抵当を外してもらえなくなるからです。
また、根抵当がついているというだけで借り換え先の銀行が融資を渋ったりしますので、基本的には避けた方が良いでしょう。
3. 金利を下げてもらう交渉をする
借り換え先の条件をカードにして、現在借りている銀行に金利の交渉をしても良いでしょう。
単純に金利を下げてもらえれば、借り換えをするよりもコストが安く済みますし、収益性を改善することができます。
例えば、「各銀行から借り換えに関する営業がきていますが、同じ金利に下げてもらえるのであれば借り換えません」などとうまく交渉して、現行の金利を下げてもらうことが重要です。
4. パッケージをできるだけ避ける
先ほど述べたように、購入の際の周辺業務をその銀行を通して申し込まないことも大切です。
過度に一つの銀行に依存してしまうと、借り換えの際の足かせになります。
5. 実効金利で比較する
表面の金利だけ見ても、実際にはあまり意味がありません。
保証料、事務手数料、繰り上げ返済にかかる手数料なども含めて、実効金利で判断・比較していくことが重要です。
当然、借り換えにかかるコストもありますので、そのコストを払ってでも借り換えした方が得なのかどうかを、しっかり見極める必要があります。
基本的には、金利差が1%以上あれば借り換えのメリットがあると言われていますが、実効金利で見極める必要があります。
まとめ
というわけで今回は、「銀行が一斉に『借り換えブロック』に動き出した件」というテーマで解説しました。銀行は今、顧客の囲い込みに走っています。
投資家としては、銀行と良好な関係を維持しつつも、がっちり弱みを握られない戦略を取るようにしてください。
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