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積み立て投資の終わらせ方
公開日: 2025年12月19日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
積立投資において、「いかに資産を増やすか」については頻繁に議論されていますが、同様に重要なのが「どう終わらせるか」という出口戦略です。
投資は山登りと似ています。
登ったからには必ず下りる必要があり、出口を考えずにただ資産を増やし続けても、お金を抱えたまま人生を終えることになりかねません。
そこで今回は、なぜ積立投資のやめ時が難しいのか、具体的なゴールの設定方法、そして逆に絶対に積立投資をやめてはいけない場面について解説します。ぜひ最後までご覧ください。
1. なぜ積立投資は「やめ時」が難しいのか
2. 積立投資を終了させる3つの目安
① 老後資金の目標額に到達したとき
② 設定したFIRE(早期リタイア)ラインに届いたとき
③ 新NISAの非課税投資枠を使い切ったとき
3. 積立停止後の「放置運用」と賢い取り崩し方
「4%ルール」の活用
4. 注意:絶対に積立・売却をやめてはいけない場面
まとめ
1. なぜ積立投資は「やめ時」が難しいのか
積立投資を始めた人の多くがなかなか投資を終了できない理由はシンプルです。
それは、もともと人間に備わっている「資産を減らすことへの強い不安」にあります。
行動経済学では、人間は「得をする喜び」よりも「損をしたくない気持ち」の方が強いと言われています。
コツコツと資産を積み上げてきた人ほど、「お金が将来足りなくなるかもしれない」という恐怖から、資産を取り崩すことへの心理的なブレーキがかかってしまうのです。
しかし、投資の本来の目的は、将来安心してお金を「使う」ために行なうことです。
なので、どこかで必ず投資を終わらせる基準を持つ必要があります。
2. 積立投資を終了させる3つの目安
積立投資の「やめ時」を判断する具体的なポイントは3つあります。
① 老後資金の目標額に到達したとき
最も重要なのは、「老後資金のゴール」を逆算して設定することです。
例えば、65歳から90歳までの25年間を想定し、以下のようなシミュレーションを立ててみましょう。
65歳の時点で3,000万円の資産がある場合、そのうち400万円を緊急時の予備費として手元に残し、残りの2,600万円を年利5%で運用しながら90歳まで取り崩すとします。
この場合、毎月約15万円を受け取ることが可能です。ここに公的年金が15万円程度あると仮定すれば、合計で月30万円の生活費を確保できることになります。
つまり、65歳の時点で3,000万円の資産があれば豊かな老後を過ごせると現実的に判断できるわけです。
このように、ゴールから逆算すると、自分の年齢に合わせて積立をいつまで、いくら続けるべきかが見えてきます。
例えば、3,000万円という目標に対し、30歳から積み立てを開始するのであれば月々約2~3万円の積み立てで十分です。
しかし、40歳から開始する場合は月々約4~5万円、50歳からとなると月々約10万円の積み立てが必要になります。
自分の年齢に照らし合わせ、無理なく目標額を達成できるラインを確認することが、そのまま「やめ時」の目安となるのです。
このように、一度ゴールを設定するだけで精神的な安心感は大きく変わります。
② 設定したFIRE(早期リタイア)ラインに届いたとき
ご自身のライフスタイルに合わせて、以下のようなラインをゴールにする方法もあります。
• Lean FIRE: 3,000万円(最小限の生活費を確保)
• Side FIRE: 5,000万円(副業などと組み合わせる)
• Fat FIRE: 1億円(完全な不労所得状態)
これらの目標に到達したならば、積み立てを終了し、働き方を変えるフェーズへと移行できます。
③ 新NISAの非課税投資枠を使い切ったとき
新NISAの生涯投資枠は1,800万円です。
この投資枠をすべて埋めた段階で、積み立てフェーズは一区切りとしてもよいでしょう。
その後は新たな入金をせず、資産をそのまま運用に回す(放置する)ことで、雪だるま式に資産が増えるのを待つ選択肢もあります。
3. 積立停止後の「放置運用」と賢い取り崩し方
もちろん、積み立てをやめた後も、全額を現金化する必要はありません。
「運用を継続しながら、必要分だけを取り崩す」のが最も効率的です。
「4%ルール」の活用
米国の「トリニティスタディ」という研究データによれば、資産の4%ずつを毎年取り崩し、残りを「株式75%:債券25%」の割合で運用し続けると、理論上は30年以上経過しても資産が底をつかない確率が非常に高いことが示されています。
• 資産3,000万円の場合:年間120万円まで取り崩し可能
• 資産5,000万円の場合:年間200万円まで取り崩し可能
最近の証券会社には「定期売却サービス」があり、自動で毎月指定額を受け取れる仕組みも整っています。
4. 注意:絶対に積立・売却をやめてはいけない場面
最後に、感情に流されて投資を中断してはいけない2つの場面をお伝えします。
1つ目は、相場の暴落時です。
暴落時は心理的な恐怖から売りたくなりますが、積立投資においては「バーゲンセール」の期間です。
安く多くの口数を買えるチャンスを逃してはいけません。
2つ目は、相場の高騰時です。
価格が上がると「今のうちに利益を確定させたい」と思いがちですが、目標額に達していないのに売却してしまうと、その後の再エントリー(買い直し)が難しくなります。
まとめ
というわけで今回は、「積立投資の終わらせ方」というテーマで解説しました。
積立投資をやめる基準は、相場の良し悪しではなく、あくまで「自分が設定したゴールに到達したかどうか」です。
「3,000万円」「5,000万円」といった自分なりの目標ラインを一度決めてしまえば、日々の価格変動に一喜一憂することなく、精神的な安心感を持って投資を続けることができます。
ゴールに達したら積み立てを卒業し、運用は継続しつつ、人生を豊かにするために資産を使っていきましょう。
今回のお話は、先日YouTubeでもお話させていただいており、とても好評でした。
まだご覧になられていない方はぜひチェックしてみてください。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
積立投資において、「いかに資産を増やすか」については頻繁に議論されていますが、同様に重要なのが「どう終わらせるか」という出口戦略です。
投資は山登りと似ています。
登ったからには必ず下りる必要があり、出口を考えずにただ資産を増やし続けても、お金を抱えたまま人生を終えることになりかねません。
そこで今回は、なぜ積立投資のやめ時が難しいのか、具体的なゴールの設定方法、そして逆に絶対に積立投資をやめてはいけない場面について解説します。ぜひ最後までご覧ください。
1. なぜ積立投資は「やめ時」が難しいのか
2. 積立投資を終了させる3つの目安
① 老後資金の目標額に到達したとき
② 設定したFIRE(早期リタイア)ラインに届いたとき
③ 新NISAの非課税投資枠を使い切ったとき
3. 積立停止後の「放置運用」と賢い取り崩し方
「4%ルール」の活用
4. 注意:絶対に積立・売却をやめてはいけない場面
まとめ
1. なぜ積立投資は「やめ時」が難しいのか
積立投資を始めた人の多くがなかなか投資を終了できない理由はシンプルです。それは、もともと人間に備わっている「資産を減らすことへの強い不安」にあります。
行動経済学では、人間は「得をする喜び」よりも「損をしたくない気持ち」の方が強いと言われています。
コツコツと資産を積み上げてきた人ほど、「お金が将来足りなくなるかもしれない」という恐怖から、資産を取り崩すことへの心理的なブレーキがかかってしまうのです。
しかし、投資の本来の目的は、将来安心してお金を「使う」ために行なうことです。
なので、どこかで必ず投資を終わらせる基準を持つ必要があります。
2. 積立投資を終了させる3つの目安
積立投資の「やめ時」を判断する具体的なポイントは3つあります。① 老後資金の目標額に到達したとき
最も重要なのは、「老後資金のゴール」を逆算して設定することです。
例えば、65歳から90歳までの25年間を想定し、以下のようなシミュレーションを立ててみましょう。
65歳の時点で3,000万円の資産がある場合、そのうち400万円を緊急時の予備費として手元に残し、残りの2,600万円を年利5%で運用しながら90歳まで取り崩すとします。
この場合、毎月約15万円を受け取ることが可能です。ここに公的年金が15万円程度あると仮定すれば、合計で月30万円の生活費を確保できることになります。
つまり、65歳の時点で3,000万円の資産があれば豊かな老後を過ごせると現実的に判断できるわけです。
このように、ゴールから逆算すると、自分の年齢に合わせて積立をいつまで、いくら続けるべきかが見えてきます。
例えば、3,000万円という目標に対し、30歳から積み立てを開始するのであれば月々約2~3万円の積み立てで十分です。
しかし、40歳から開始する場合は月々約4~5万円、50歳からとなると月々約10万円の積み立てが必要になります。
自分の年齢に照らし合わせ、無理なく目標額を達成できるラインを確認することが、そのまま「やめ時」の目安となるのです。
このように、一度ゴールを設定するだけで精神的な安心感は大きく変わります。
② 設定したFIRE(早期リタイア)ラインに届いたとき
ご自身のライフスタイルに合わせて、以下のようなラインをゴールにする方法もあります。
• Lean FIRE: 3,000万円(最小限の生活費を確保)
• Side FIRE: 5,000万円(副業などと組み合わせる)
• Fat FIRE: 1億円(完全な不労所得状態)
これらの目標に到達したならば、積み立てを終了し、働き方を変えるフェーズへと移行できます。
③ 新NISAの非課税投資枠を使い切ったとき
新NISAの生涯投資枠は1,800万円です。
この投資枠をすべて埋めた段階で、積み立てフェーズは一区切りとしてもよいでしょう。
その後は新たな入金をせず、資産をそのまま運用に回す(放置する)ことで、雪だるま式に資産が増えるのを待つ選択肢もあります。
3. 積立停止後の「放置運用」と賢い取り崩し方
もちろん、積み立てをやめた後も、全額を現金化する必要はありません。「運用を継続しながら、必要分だけを取り崩す」のが最も効率的です。
「4%ルール」の活用
米国の「トリニティスタディ」という研究データによれば、資産の4%ずつを毎年取り崩し、残りを「株式75%:債券25%」の割合で運用し続けると、理論上は30年以上経過しても資産が底をつかない確率が非常に高いことが示されています。
• 資産3,000万円の場合:年間120万円まで取り崩し可能
• 資産5,000万円の場合:年間200万円まで取り崩し可能
最近の証券会社には「定期売却サービス」があり、自動で毎月指定額を受け取れる仕組みも整っています。
4. 注意:絶対に積立・売却をやめてはいけない場面
最後に、感情に流されて投資を中断してはいけない2つの場面をお伝えします。1つ目は、相場の暴落時です。
暴落時は心理的な恐怖から売りたくなりますが、積立投資においては「バーゲンセール」の期間です。
安く多くの口数を買えるチャンスを逃してはいけません。
2つ目は、相場の高騰時です。
価格が上がると「今のうちに利益を確定させたい」と思いがちですが、目標額に達していないのに売却してしまうと、その後の再エントリー(買い直し)が難しくなります。
まとめ
というわけで今回は、「積立投資の終わらせ方」というテーマで解説しました。積立投資をやめる基準は、相場の良し悪しではなく、あくまで「自分が設定したゴールに到達したかどうか」です。
「3,000万円」「5,000万円」といった自分なりの目標ラインを一度決めてしまえば、日々の価格変動に一喜一憂することなく、精神的な安心感を持って投資を続けることができます。
ゴールに達したら積み立てを卒業し、運用は継続しつつ、人生を豊かにするために資産を使っていきましょう。
今回のお話は、先日YouTubeでもお話させていただいており、とても好評でした。
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