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2026年度税制改正大綱解説

公開日: 2026年01月04日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

本日は、2026年度(令和8年度)の税制改正大綱の中から、個人投資家や不動産投資家、そして僕たちの生活に直結する重要な項目を抜粋して解説していきます。

今回の改正は、家計へのプラス影響から投資環境の変化まで、非常に多岐にわたる内容となっていますので、ぜひしっかり内容を把握していただければと思います。

1.「年収の壁」が178万円へ大幅引き上げ
2. 住宅ローン減税の延長と中古住宅の優遇
3. 18歳未満への「つみたてNISA」解禁
4. 出国税の増税とパスポート手数料の値下げ
5. 富裕層向け「ふるさと納税」の上限設定
6.「1億円の壁」の是正と富裕層への課税強化
7.【重要】不動産投資による相続税対策への本格的規制
8. 暗号資産(仮想通貨)の「分離課税20%」への移行
まとめ

1.「年収の壁」が178万円へ大幅引き上げ

今回の改正の大きな目玉の一つが、いわゆる「年収の壁」の引き上げです。

国民民主党が自民党に強く働きかけていた公約が、ついに実現する運びとなりました。

基礎控除と給与所得控除を合わせた金額が、103万円から178万円へと引き上げ
・対象範囲が低所得者層だけでなく、年収665万円以下の中間層まで拡大された点が大きな話題となっています

物価上昇が続く中、課税最低限を引き上げるこの対応は、シンプルに家計にとって大きなプラスになると考えられます。

2. 住宅ローン減税の延長と中古住宅の優遇

住宅ローン減税についても、期限が延長され条件が変更される見込みです。

適用期限の延長:2025年12月末までだった期限を2030年末まで延長
控除内容: 借入残高の0.7%が税額控除され、期間は13年間。

今回のポイントは、中古住宅に対する優遇措置が明確になった点です。

減税対象となるローンの限度額が増額されるほか、床面積の要件も新築・中古ともに「40平米以上」へと緩和されます。

昨今の不動産価格高騰を受け、対象となる物件の幅を広げた形で、「積極的に中古住宅を選択してほしい」という国からの明確なメッセージが感じられます。

3. 18歳未満への「つみたてNISA」解禁

また、教育資金の形成を後押しするため、NISA制度にも大きな変化があります。

0歳から積立NISAが利用可能になります。
・年間投資枠は60万円、総額600万円までとなります。
原則として12歳まで引き出しが制限される設計となっており、親が安易に資金を流用できない仕組みです。

国が「教育資金×長期投資」を本気で後押しする姿勢が鮮明になっています。

4. 出国税の増税とパスポート手数料の値下げ

旅行や海外移動に関連するコストも変動します。

国際観光旅客税(出国税): 現在の1,000円から3,000円へ増税
パスポート申請手数料: 最大で7,000円引き下げ。

出国税の増額は税収増につながると思いますが、円安の影響もあり、パスポート申請手数料を下げたからといって海外渡航者が劇的に増えるかどうかは不透明なところです。

なお、出国税については航空券代に上乗せされる形で間接的に徴収されるようです。

5. 富裕層向け「ふるさと納税」の上限設定

ふるさと納税については、高額所得者を対象に上限が設定される見通しです。

年収1億円を超えるような高額所得者が対象となるため、一般的な所得層の方々にはほとんど影響はありません

高所得者による返礼品目的の利用を適正化する狙いがあると考えられます。

6. 「1億円の壁」の是正と富裕層への課税強化

所得が増えるほど実行税率が下がるという「1億円の壁」問題に対しては、是正措置が導入されます。

株の売却益などは「分離課税」として税率が一律(所得税15%・住民税5%の計20%)に固定されています。

そのため、給与所得よりも株の売却益が多い超富裕層は、所得全体に対する税負担率が低くなる傾向がありました。

この問題に対し、最低税率を30%へ引き上げる措置が検討されています。

対象としては、年収6億円前後までの層に拡大される見込みです。

こうした増税強化により、富裕層が海外へ流出してしまう懸念も指摘されており、日本での投資活動における一つの転換点となるでしょう。

7.【重要】不動産投資による相続税対策への本格的規制

そして、今回の改正で不動産投資家にとって最も注視すべきポイントが、投資用不動産を活用した節税策(評価額圧縮)への歯止めです。

従来は、相続直前に不動産を購入し、時価よりも低い「路線価」で評価することで相続税を圧縮できました。

しかし今後は、購入から5年以内の相続に関しては、原則として「購入価格」をベースに評価される方針です。

そのため、「親の体調が悪くなってから、慌ててタワーマンションやアパートを購入する」といった短絡的な節税策は今後通用しなくなります。

今後は相続税対策として不動産を購入する場合、より長期的な視点に基づいた高度な戦略と計画が必要不可欠となるでしょう。

8. 暗号資産(仮想通貨)の「分離課税20%」への移行

暗号資産の税制については、個人投資家にとって「歴史的な改正」とも言える変更が実施される見込みです。

これまで暗号資産の利益は「雑所得(総合課税)」扱いであり、住民税を含めると最大55%の税金がかかっていました。

このため、多額の含み益があっても「半分以上が税金で消える」ために売却を躊躇するケースが多くありました。

これが株式や投資信託と同様、一律20%の「分離課税」へ移行するとのことです。

ただし、実際に適用されるのは2028年度(令和10年度)からの見込みです。

他の金融商品と同じ土俵に乗ることで、暗号資産取引はさらに活発化していくことが予想されます。

まとめ

というわけで今回は、「2026年度税制改正大綱解説」というテーマで解説しました。

今回の改正案は、全体として「庶民に寄り添った内容」が多く、現政権の大きな成果と言えるのではないでしょうか。

こうした減税や優遇措置によって家計に余裕が生まれた際は、それを単に消費するのではなく、投資に回して「資産防衛」を図ることが重要です。

生活の質を向上させつつ、将来に向けた資産形成を加速させていきましょう。


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