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激安賃貸を貸す際のマストな特約とは?

公開日: 2026年04月17日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今日は、「激安賃貸を貸す際のマストな特約とは?」というテーマで話していきます。

地方の築古投資をしている人や、ボロ戸建て、激安アパートを運用している人にとっては、かなり大事な話です。

というのも、激安賃貸というのは、表面利回りだけ見るとめちゃくちゃ良く見えるんですよね。

地方だと、確定利回り20%超えみたいな物件も普通にあります。

でも、実際に経営してみるとわかりますが、安い家賃の物件ほど、ちょっとした修繕で利益が吹き飛ぶんですよ。

 

激安物件は取れる家賃も安いので、たった一つの不具合で利益が吹き飛ぶ

例えば家賃5万円の部屋で、漏水が起きたとします。

キッチンの天井換気扇から水が落ちてきて、ガスコンロが使えなくなった。

設備屋さんに見てもらったら、換気ダクトの勾配が悪くて、浴室側の結露水が流れ込んでいた。

ついでに換気扇も不調、ガスコンロも交換。

これだけで、安くやってもらっても家賃3か月分が飛ぶわけです。

たった1回の設備トラブルで、数か月分の家賃が消える

かなりキツいですよね。

 

物件選びより「賃貸借契約の特約」の方が大切

しかも、こういう物件ほど、

「エアコンをつけてほしい」
「ストーブが古いので交換してほしい」
「ここを直してほしい」

みたいな要求が、入居者から出やすいです。

激安賃貸というのは家賃が安い分、どうしてもトラブル対応コストとの戦いになります。

だから僕は思うんですよ。

激安賃貸は物件選びも大事だけれど、それ以上に賃貸借契約書の特約が大事だと。

ここを甘くすると、経営が成り立たなくなります。

 

激安物件ほど、法律を知らないと損をする

そもそも民法606条1項では、大家には修繕義務があります。

入居者が普通に住めるように、必要な修繕は貸主がやるというのが原則です。

ただし、これは任意規定なんですね。

契約で別の定めをすれば、そちらが優先されます。

要するに、法律を知らないと損するし、法律を知っていれば守れる。

激安賃貸こそ、ここをちゃんと押さえないといけません。

 

激安物件に付けるべき特約4選

では、どんな特約がマストなのか。

まず一つ目。

築年数相応の状態を前提に貸す、という特約です。

例えば、

「本建物は築年数が相当程度経過しており、建物本体、床、建具、配管等に歪み・劣化・不具合が生じる可能性があることを賃借人は了承する」

そして、

「賃貸人は築年数を踏まえ、新築同様の性能・品質まで回復させる修繕義務を負わない」

こういう趣旨を明記しておくわけです。

築50年、60年の物件に、新築と同じ快適性を期待されたら、そりゃ商売にならないんですよ。

多少の建具のズレ、床鳴り、見た目の古さ、そういうものは織り込んだ上で貸す。

その代わり家賃は安い。これが激安賃貸の基本です。

二つ目。

設備をサービス品とする特約です。

例えば、エアコン、ガスレンジ、冷蔵庫、電子レンジ、照明、温水洗浄便座。

こういうものを設置していたとしても、

「これらは残置物またはサービス品であり、賃貸人は修繕・交換・撤去義務を負わない」

と書いておく。

なぜなら、激安賃貸で一番収支を壊すのは、家賃滞納よりも設備故障の連発だったりするからです。

エアコンが壊れた、給湯器が壊れた、換気扇が回らない、コンロが使えない。

これを全部オーナー負担でやっていたら、あっという間に赤字になります。

特に、家賃2万円台、3万円台の物件だと、設備を1個交換しただけで半年分の利益が飛ぶこともあります。

だから、最初からサービス品として明記しておくことが重要です。

ただし、僕がやっているように、“家具家電込み”を売りにして、家賃を相場より高く設定している場合は話が変わります

この場合は、設備が「おまけ」じゃなくて、賃料の対価の一部になっているわけです。

なので、壊れたら貸主が直す、交換する、これは当然です。

つまり、

安さで勝負している物件なら免責特約を強める。

家具家電付きで付加価値を乗せて高く貸しているなら、設備責任は貸主が負う。

この線引きが大事です。

三つ目。

小修繕は賃借人負担とする特約です。

電球交換、パッキン交換、軽微な調整、消耗品の交換など、この辺まで全部大家負担にしていたら回りません。

ただ、ここで勘違いしてはいけないのは、「小修繕は全部賃借人負担」と書いたからといって、入居者が積極的に大規模修繕までやる義務を負うわけではない、ということです。

過去の判例でも、こういう条項は、「大家が修繕義務を負わない」という意味に過ぎない、と解されています。

つまり、入居者に屋根を葺き替えろとか、外壁を全部直せとか、そこまで求められるわけではありません。

要するに、特約の目的は、入居者に何でもやらせることではなく、大家の無限責任を止めることです。

四つ目。

現況有姿での引き渡しと、軽微な不具合の容認です。

築古物件には、多少の傾き、多少の隙間、多少の傷みがどうしてもあります。

これを全部ゼロにしてから貸そうと思うと、激安家賃では全く採算が合わない。

ですので、

「本物件は現況有姿で引き渡す」
「賃借人は築年数相応の不具合を了承の上で賃借する」


この趣旨はしっかり書いておくべきです。

 

激安物件に投資する際に持っておくべき考え方

もちろん、特約に書いたからといって、何でもかんでも免責できるわけではありません。

雨漏りがひどくて住めないとか、建物の基本構造に関わる重大な不具合とか、居住継続に大きな支障があるものまで完全に放置していい、という話ではありません

築年数に応じたレベルで、居住に支障が出ない範囲の修繕は必要です。

とはいえ、老朽建物を新築同様まで直す義務はありあせん。

築40年、50年の建物を、最新の賃貸マンションの基準に合わせる必要はない。
築年数相応に住めればいい。

この考え方は、激安賃貸をやるなら絶対に持っておかないといけません。

 

曖昧にするとあとで必ず揉めます

結局、激安賃貸というのは、「安い家賃で入ってもらう代わりに、ある程度は現状を受け入れてもらう」というビジネスです。

なのに、契約書を普通の賃貸と同じにしてしまうとどうなるか。

入居者はフルサービスを期待する。

大家は安い家賃しか取っていない。

そして設備故障が起きるたびに赤字になる。

これ、最悪のパターンです。

だから、激安賃貸で大事なのは、リフォームをやりすぎないことでもあるし、募集家賃を欲張らないことでもあるし、入居審査を甘くしすぎないことでもある。

でも、それ以上に大事なのが、契約で守ることなんです。

物件をどういう前提で貸すのか?
貸主はどこまで責任を持つのか?
設備はどういう扱いなのか?

そこを明確にする。

ここをぼかして貸すと、後で必ず揉めます。

 

まとめ

激安賃貸は、安いから入る人がいる。

でも、安いからこそ、大家が背負い込んではいけない責任がある。

ここを切り分けるために特約が必要なんです。

不動産投資は物件を安く買うだけでは勝てません

契約設計まで含めて、ようやく経営になります。


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