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資産200億のサラリーマン大家に実刑判決

公開日: 2026年07月29日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

先日、総資産200億円ともいわれたサラリーマン大家さんに、懲役3年の実刑判決が言い渡されました。

今日はこの一件から、僕が投資家として感じたことを整理してみたいと思います。

 

何が起きたのか

この方は、元は大手メーカーの会社員だった投資家です。

副業として不動産投資を拡大し、報道によれば80もの法人を使い分けて122の物件、総資産にしておよそ200億円を築いた人物なんですね。

もはや副業という言葉では収まらないレベルで、規模だけを見れば多くの大家さんが憧れる数字だと思います。

ところが、この方に、東京地裁は懲役3年の実刑判決を言い渡しました

罪状は消費税の不正還付です。

物件購入にまつわる契約書を切り貼りして偽造し、本来受け取れないはずの消費税を還付させていた、と。

実際に受け取ったとされる額はおよそ7,300万円、受け取ろうとした額は9,000万円にのぼるとも報じられています。

本人は無罪を主張していましたが、認められませんでした。

執行猶予すらつかない実刑です。

200億円を築いた人が、たった7,300万円のために全部を失った

この事実を、まずしっかり受け止めたいと思います。

 

なぜ「実刑」なのか ―― 失ったのは7,300万円だけではない

それにしても、なぜここまで重い判決になったのでしょうか。

報道によれば、この方には前科がなく、しかも不正に受け取ったとされるお金はすでに全額返済していたそうです。

普通の感覚なら、「初犯で、お金も返したなら執行猶予でもいいのでは」と思いませんか?

僕も最初はそう思いました。

ところが、そうはなりませんでした。

決め手になったのは、これが「うっかりミス」ではなく「意図的な偽装」だったという点だと思います。

税務の世界では「知らなかった」と「わかっていてやった」は天と地ほど扱いが違うんですね。

そしてもう一つ、僕がこの件で一番重く受け止めているのは、失ったものの大きさです。

80もの法人を作り、122の物件を買い、200億円を築くまでには、何年もの努力と、銀行や取引先から積み上げてきた信用があったはずです。

実刑判決は、そのすべてに傷をつけます。

お金は返せても、信用や時間、家族と過ごすはずだった日々は、あとから返してもゼロには戻らないんですよね。

 

消費税還付スキームという「グレー」の正体

一つ、大家さんに知っておいてほしいことがあります。

消費税の還付スキームというのは、昔から手を替え品を替え、編み出されては塞がれる・・・ということを何度も繰り返してきました

実はこれ、他人事のように語れる話でもなくて、僕自身、かつて「自動販売機を使った還付スキーム」を大家さん向けにお勧めしていましたし、自分でも還付を受けた経験があります。

自動販売機スキームというのは、アパートの敷地内に自販機を置いて、缶ジュースなどの課税売上を作るというものでした。

この手法は、アパート経営という事業に結びつく(=事業としての実態がある)継続性のある取引だったため、当時は税務当局も筋が通ったやり方だと認め、消費税の還付をしていました。

ところが、あまりに広まりすぎたためでしょう。結局は税制改正で塞がれてしまいました

その後、「金地金の売買による還付スキーム」が広がりましたが、同じように塞がれています。

これが、消費税還付を巡るイタチごっこの歴史です。

今回の裁判では、この金地金の売買スキームが争点の一つとなっていました。

なぜ不動産投資家は消費税還付をしたがるのか、それは居住用の賃貸物件の家賃は消費税が非課税なので、建物の購入にかかった消費税の還付が受けられない仕組みになっているからです。

それを無理やり「還付が受けられる形」に見せかけようとすると、今回のように書類の偽造にまで手を染めることになります。

グレーだと思って乗った船が、実は真っ黒だった、というわけです。

 

あなたに忍び寄る罠 ―― 自分で手を染めなくても巻き込まれる

ここまで読んで、「自分は法人を80個も作らないし、そんな大がかりなことはしないから関係ない」と思った方もいるかもしれません。

でも、僕が本当に伝えたいのはここからなんです。

一番怖いのは、あなた自身に悪いことをしようという気がなくても、業者や周りの人にそそのかされて、いつの間にか不正に加担させられてしまうパターンなんですね。

かつて大問題になった、スルガ銀行をめぐる一連の話、いわゆる「かぼちゃの馬車事件」を思い出す方も多いと思います。

この事件では、物件の担保価値を実際より大きく見せかけてフルローンを引くために、契約書を二重に作ったり、預金通帳を改ざんして自己資金があるように見せかけたケースがありました。

ひどい場合には、業者が一時的にお金を口座に振り込んで、自己資金を持っているように偽装する・・・なんてこともあったと言われています。

しかも、それを主導していたのは、大家さん本人ではなく銀行の担当者や不動産会社の側だったんですよね。

この問題は最終的に銀行側が非を認め、物件と債務を整理する形で和解に至りましたが、それまでに人生を狂わされた人が本当にたくさんいたわけです。

実は僕自身、「こうすればフルローンが引けますよ」「税金も戻ってきますよ」という類の営業を、過去に何度も持ちかけられたことがあります。

もし何も知らないまま乗っていたら、僕も同じ立場になっていたかもしれません。

だからこそ、覚えておいてほしい判断基準はシンプルです。

「こうすれば税金が戻りますよ」「この書類の日付をこうしておいて」といった、少しでも不自然な指示が出てきたら、それは近づいてはいけないサインです。

「言われた通りにやっただけ」「プロに任せていたから」は通用しません。

最後にハンコを押すのは、あくまで自分自身なんですよね。

 

規模より「続けられるか」 ―― 静かな大家がいちばん強い

そして、ここが今日いちばん伝えたいところです。

不動産投資で本当に大事なのは、どれだけ大きくしたかではなく、どれだけ長く続けられるかです。

誤解のないように言っておくと、僕は「節税をするな」と言いたいわけではありません。

むしろ逆です。

法人化して税率をコントロールしたり、相続を見据えて資産の形を整えたり、不動産にはちゃんと合法な節税の方法があります

大事なのは、合法な節税で「守る」のか、違法な脱税で「奪おう」とするのか、その一線をどこで引くかなんです。

それともう一つ、これから資産が増えていく方に言っておきたいのは、SNSで派手な生活を見せびらかすのはやめておいた方がいい、ということです。

高級車だ、海外旅行だと発信しても、いいことは一つもありません。

税務署はそういうところを本当によく見ていますし、周りも意外と冷めた目で見ているものなんですよね。

200億という数字は確かに派手です。

でも、その規模を無理なスキームで支えていたなら、それは砂上の楼閣でしかありません

一度崩れれば、築いたものも、信用も、下手をすれば自由まで失います。

派手に成功した人ほどニュースになります。

でも、本当にお金持ちになった人は、ニュースにならないんですよ。

毎月コツコツ家賃を受け取り、ルールを守り、銀行から信頼され、税務署とも揉めない。

ただそれを静かに続けているだけ。

地味に見えますが、僕は、そちらを目指したほうが結果的に一番資産が残ると思っています。

うまい話、都合のよすぎる節税スキームには、必ず裏があります

「みんなやってますよ」という営業トークほど、危ないものはありません。

もし今、誰かから派手な還付スキームや節税話を持ちかけられているなら、一度立ち止まって「これは10年後も胸を張って続けられるやり方か?」と自分に問うてみてください。

地味でも、続けられる投資がいちばん強い。僕はそう考えています。


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