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水没した2500台の車は保険が効くのか?
公開日: 2026年08月20日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
千葉県内で、約2,700台の車が冠水した道路に取り残されました。
8月13日からの記録的な豪雨によるもので、千葉市中央区の24時間降水量は367ミリと観測史上最大。
死者は10人、浸水した建物は床上・床下あわせて約1,800棟を超えます(8月18日時点)。
被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。
僕の日本の拠点は市川市なので、ニュースに出てくる地名がどれも見慣れたもので、正直これは他人事ではありませんでした。
ここで多くの方が思うのは、この車と家、保険はどこまで面倒を見てくれるのかということではないかと思います。
先日、地震保険の加入率が35%しかないという話を書きましたが、実は水災も似た構図があります。
そこで今日は水災保険について解説したいと思います。
水災補償は「外せてしまう」オプションです
火災保険というと火事のための保険だと思われがちですが、台風や豪雨による洪水、土砂崩れ、床上浸水をカバーするのは、この火災保険に付ける「水災補償」です。
問題は、これが特約扱いで、外そうと思えば外せることなんですよ。
実際、損害保険料率算出機構の集計では、水災補償を付けている割合は全国で61.8%(2024年度)。
裏を返せば、4割近くの世帯は水に対する備えがない状態です。
マンションの上層階だから、高台だから、川から離れているから——そういう理由で保険料を下げるために外したという方が、かなり多いのでしょう。
しかも2024年10月から、水災の保険料は市区町村ごとに1〜5等地の5区分に細分化されました。
リスクの低い地域は安く、高い地域は高くなる仕組みで、これ自体は合理的です。
ただ、こうした評価の軸はあくまで「川が」あふれたらどうなるかなんですね。
ところが今回の千葉で大きな被害を出したのは、下水道の排水能力を超えて道路やマンホールから水があふれる内水氾濫でした。
川とは関係なく、周囲より低い土地に、その場に降った雨が溜まるだけの話です。
つまり「川がないから安全」という理屈が成り立たない。
外した理由が、もう理由になっていないわけです。
支払われる条件は、だいたい3つに決まっている
そしてもう一つ、付けていれば必ず出るわけでもありません。
水災補償には支払いの条件があって、一般的には次のいずれかを満たす必要があります。
・床上浸水したこと——普段生活している床面より上まで水が来た状態。床上1cmでも該当します。
・地盤面から45cmを超える浸水があったこと——基礎が高い家だと、床下浸水に見えて実は45cmを超えていることがあります。
・建物の再調達価額の30%以上の損害が出たこと——土砂崩れなどで大きく壊れたケースを想定した基準です。
つまり床下浸水だと出ないことが多いのですが、基礎が高い物件では45cmの基準に引っかかって支払われる場合がある。
ここは自己判断せずに保険会社に確認したほうがいい部分です。
もちろん条件は契約している商品によって違いますので、最終的にはご自身の証券を見てください。
車と津波は、また別の話です
車についても触れておきます。
水没した車は、車両保険に入っていれば一般に補償されます。
冠水路に入って止まってしまった、駐車場が浸かった、というケースですね。
今回取り残された2,700台も、車両保険の有無で明暗がはっきり分かれたはずです。
ただし例外があって、地震・噴火・津波が原因の水没は、通常の車両保険では対象外です。
カバーするには専用の特約を付けておく必要があります。
建物も同じで、津波による浸水は火災保険の水災補償では出ません。
地震保険に入っていないとカバーできない部分なのです。
2026年は熊本の地震と千葉の豪雨が同じ夏に起きましたが、この2つは保険の世界ではまったく別の枠組みで処理されるということです。
片付ける前に、スマホで撮る
最後に、実務でいちばん大事なことをお伝えします。
被災すると、人はまず片付けたくなります。
泥をかき出して、濡れた畳を運び出して、少しでも元に戻したい。
気持ちはよくわかります。
でも片付けと修理に手をつける前に、被害の状況をスマホで撮っておいてください。
浸水の高さが分かる引きの写真、壁の水位線、濡れた設備、室外機、床。
日付が残るのでスマホで十分です。
ここを飛ばすと、あとで保険金請求のときに「損害の程度が確認できない」となって、話がややこしくなります。
僕が現場で見てきた限り、揉めるのはたいてい記録がないケースなんですよね。
100ミリの雨が毎年どこかで降る時代に、保険料を数千円下げるために水災を外しておくのは、割に合わない賭けだと僕は考えています。
等地が低いから安全、とも読み替えないほうがいいと思います。
今週中に火災保険の証券を出して、水災補償が付いているかどうかだけ確認することをお勧めします。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
千葉県内で、約2,700台の車が冠水した道路に取り残されました。
8月13日からの記録的な豪雨によるもので、千葉市中央区の24時間降水量は367ミリと観測史上最大。
死者は10人、浸水した建物は床上・床下あわせて約1,800棟を超えます(8月18日時点)。
被災された皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。
僕の日本の拠点は市川市なので、ニュースに出てくる地名がどれも見慣れたもので、正直これは他人事ではありませんでした。
ここで多くの方が思うのは、この車と家、保険はどこまで面倒を見てくれるのかということではないかと思います。
先日、地震保険の加入率が35%しかないという話を書きましたが、実は水災も似た構図があります。
そこで今日は水災保険について解説したいと思います。
水災補償は「外せてしまう」オプションです
火災保険というと火事のための保険だと思われがちですが、台風や豪雨による洪水、土砂崩れ、床上浸水をカバーするのは、この火災保険に付ける「水災補償」です。問題は、これが特約扱いで、外そうと思えば外せることなんですよ。
実際、損害保険料率算出機構の集計では、水災補償を付けている割合は全国で61.8%(2024年度)。
裏を返せば、4割近くの世帯は水に対する備えがない状態です。
マンションの上層階だから、高台だから、川から離れているから——そういう理由で保険料を下げるために外したという方が、かなり多いのでしょう。
しかも2024年10月から、水災の保険料は市区町村ごとに1〜5等地の5区分に細分化されました。
リスクの低い地域は安く、高い地域は高くなる仕組みで、これ自体は合理的です。
ただ、こうした評価の軸はあくまで「川が」あふれたらどうなるかなんですね。
ところが今回の千葉で大きな被害を出したのは、下水道の排水能力を超えて道路やマンホールから水があふれる内水氾濫でした。
川とは関係なく、周囲より低い土地に、その場に降った雨が溜まるだけの話です。
つまり「川がないから安全」という理屈が成り立たない。
外した理由が、もう理由になっていないわけです。
支払われる条件は、だいたい3つに決まっている
そしてもう一つ、付けていれば必ず出るわけでもありません。水災補償には支払いの条件があって、一般的には次のいずれかを満たす必要があります。
・床上浸水したこと——普段生活している床面より上まで水が来た状態。床上1cmでも該当します。
・地盤面から45cmを超える浸水があったこと——基礎が高い家だと、床下浸水に見えて実は45cmを超えていることがあります。
・建物の再調達価額の30%以上の損害が出たこと——土砂崩れなどで大きく壊れたケースを想定した基準です。
つまり床下浸水だと出ないことが多いのですが、基礎が高い物件では45cmの基準に引っかかって支払われる場合がある。
ここは自己判断せずに保険会社に確認したほうがいい部分です。
もちろん条件は契約している商品によって違いますので、最終的にはご自身の証券を見てください。
車と津波は、また別の話です
車についても触れておきます。水没した車は、車両保険に入っていれば一般に補償されます。
冠水路に入って止まってしまった、駐車場が浸かった、というケースですね。
今回取り残された2,700台も、車両保険の有無で明暗がはっきり分かれたはずです。
ただし例外があって、地震・噴火・津波が原因の水没は、通常の車両保険では対象外です。
カバーするには専用の特約を付けておく必要があります。
建物も同じで、津波による浸水は火災保険の水災補償では出ません。
地震保険に入っていないとカバーできない部分なのです。
2026年は熊本の地震と千葉の豪雨が同じ夏に起きましたが、この2つは保険の世界ではまったく別の枠組みで処理されるということです。
片付ける前に、スマホで撮る
最後に、実務でいちばん大事なことをお伝えします。被災すると、人はまず片付けたくなります。
泥をかき出して、濡れた畳を運び出して、少しでも元に戻したい。
気持ちはよくわかります。
でも片付けと修理に手をつける前に、被害の状況をスマホで撮っておいてください。
浸水の高さが分かる引きの写真、壁の水位線、濡れた設備、室外機、床。
日付が残るのでスマホで十分です。
ここを飛ばすと、あとで保険金請求のときに「損害の程度が確認できない」となって、話がややこしくなります。
僕が現場で見てきた限り、揉めるのはたいてい記録がないケースなんですよね。
100ミリの雨が毎年どこかで降る時代に、保険料を数千円下げるために水災を外しておくのは、割に合わない賭けだと僕は考えています。
等地が低いから安全、とも読み替えないほうがいいと思います。
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