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金融庁が静かに蛇口を締め始めました
公開日: 2026年09月03日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日のブログで、国が金利3.8%を前提に来年度の予算を組み始めたという話をしましたが、実はその裏で、もう少し地味なニュースが出ていました。
派手さはまったくないんですが、今後の不動産市況に少なからず影響しそうなニュースなので、今日はその情報を共有したいと思います。
「50年ローン」に金融庁が待ったをかけた
去る8月28日、金融庁が返済期間最長50年の住宅ローンに懸念を強め、ネット銀行などの融資実態の監視を強化するという報道が出ました。
50年ローンは現在、SBI新生銀行、ドコモSMTBネット銀行、楽天銀行あたりが取り扱っていて、首都圏の地銀では京葉銀行が参入しています。
住宅金融支援機構にも「フラット50」がありますので、多くの方に浸透してきた感があります。
では、なぜ50年ローンが広がったのでしょうか。
答えはシンプルで、マンションが高くなりすぎたからです。
35年で組むと、毎月の返済が生活を圧迫してしまいます。
だったら期間を延ばして月々の返済額を下げ、返済できるようにしてしまえばいい。
そういう考えでできた商品です。
50年ローンは20代でしか実現しませんから、若い層を中心に利用が増えているといいます。
金融庁が問題視しているのは、金利が上がったとき、あるいは収入が減ったときも、その負担が50年間ずっと続くという点です。
25歳で組んだら完済は75歳ですよ。
60歳で定年しても、そこから15年、まだ返済が残っている計算になります。
僕らからすると、なかなかヘビーな話ですよね。
同じ月に、検査の「司令塔」もつくられている
実はもう一本、8月に別のニュースが出ていました。
金融庁が、金融機関への検査の司令塔となる「検査企画室」(仮称)を新設する方向で調整しているというものです。
2027年度の機構・定員要求に盛り込むとのこと。
地方の信用組合で不正融資などの不祥事が相次いだことが背景にあります。
この企画室は、検査手法の検証・改善や人材育成に加えて、重点的に検査する領域の指示も行なうそうです。
さらに全国の財務局に「専門検査官」を配置することも検討しているようです。
この2つ、まったく別のニュースとして流れましたが、僕には同じ方向を向いているように見えます。
というのも、政府が7月にまとめた「成長投資を促進するための金融戦略」でも、地域金融機関に対する検査・監督機能の強化がはっきり掲げられているんですね。
個人向けも、事業性も、まとめて見張りを強くする。
そういう流れになってきています。
1990年と同じ道をたどるのか
こういう話を聞くと、僕らの世代はどうしても1990年を思い出します。
1990年3月27日、大蔵省の銀行局長が「土地関連融資の抑制について」という通達を出しました。
いわゆる不動産融資の総量規制です。
中身は「不動産向け融資の伸び率を、総貸出の伸び率以下に抑えなさい」というものでした。
文章にすればたったこれだけでしたが、これがバブル崩壊の引き金になりました。
規制自体は1991年12月に解除されていますから、期間にすれば1年9か月ほどなんですが、これが、その後のデフレ30年を決めてしまったんだと思っています。
では、今回も同じ道をたどるのでしょうか。
しかし、今の金融庁がやっているのは、あくまで「監視」であって、融資の伸び率を抑えろという命令ではありません。
1990年との決定的な違いはそこです。
監視で止まるのか、規制まで進むのか。この違いだと僕は見ています。
不動産価格は下がるのか
監視だけで不動産価格が下がるのか、もう少し様子をみないとわかりません。
実際、不動産価格が下がる方向に働く力は2つあります。
銀行が慎重になれば、買える人が減ります。
金利が上がっても、買える人が減ります。
この2つが同時に来ているのが今です。
ところが、下がらない方向の力もあるんですね。
職人が足りない、資材が高い。
この2つがある限り、新築の値段は簡単には下がりません。
そして新築が下がらなければ、中古もある水準で下げ止まるはずです。
結局どうなるのかと言うと、一律に下がるのではなく、下がる物件と上がる物件の差が広がる、と僕は考えています。
融資が付きにくくなったときに最初に切られるのは、条件が悪いとか、利回りが低い物件です。
例えば、立地が良くても期待利回り以上に高く評価されている物件は下がるでしょうし、立地が悪くても、利回りが良い物件には資金が集まって下がりにくくなるでしょう。
要は、収益が読める物件に、少なくなった資金が集まってくるということです。
蛇口が細くなるときに効くのは、結局は財務体質
では、僕ら大家は何をすればいいのでしょうか。
答えは、以前のブログで書いたことと同じです。
変動のまま、繰り上げ返済できる財務体質を作ること。そして家賃を上げること。
芸がなくて申し訳ないんですが、これ以外に王道はないと思っています。
ただ、今回の話には一つ付け加えたいことがあります。
融資の蛇口が細くなる局面では、銀行があなたを見る目が変わるということです。
「物件がいいから貸す」だけでなく、「この人に貸して大丈夫か」が当然見られるようになります。
決算書の中身、自己資金の厚み、他行との取引状況。
これまで普通に通っていたものが、通らなくなることがあります。
ですから今のうちに、自分の決算書を銀行目線で読み直しておいてください。
自己資本比率はいくらか。
手元の現金は何か月分あるか。
債務償還年数は何年か。
この3つを把握しておくだけでも、次に融資の相談に行ったときの景色がまったく変わるはずです。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日のブログで、国が金利3.8%を前提に来年度の予算を組み始めたという話をしましたが、実はその裏で、もう少し地味なニュースが出ていました。
派手さはまったくないんですが、今後の不動産市況に少なからず影響しそうなニュースなので、今日はその情報を共有したいと思います。
「50年ローン」に金融庁が待ったをかけた
去る8月28日、金融庁が返済期間最長50年の住宅ローンに懸念を強め、ネット銀行などの融資実態の監視を強化するという報道が出ました。50年ローンは現在、SBI新生銀行、ドコモSMTBネット銀行、楽天銀行あたりが取り扱っていて、首都圏の地銀では京葉銀行が参入しています。
住宅金融支援機構にも「フラット50」がありますので、多くの方に浸透してきた感があります。
では、なぜ50年ローンが広がったのでしょうか。
答えはシンプルで、マンションが高くなりすぎたからです。
35年で組むと、毎月の返済が生活を圧迫してしまいます。
だったら期間を延ばして月々の返済額を下げ、返済できるようにしてしまえばいい。
そういう考えでできた商品です。
50年ローンは20代でしか実現しませんから、若い層を中心に利用が増えているといいます。
金融庁が問題視しているのは、金利が上がったとき、あるいは収入が減ったときも、その負担が50年間ずっと続くという点です。
25歳で組んだら完済は75歳ですよ。
60歳で定年しても、そこから15年、まだ返済が残っている計算になります。
僕らからすると、なかなかヘビーな話ですよね。
同じ月に、検査の「司令塔」もつくられている
実はもう一本、8月に別のニュースが出ていました。金融庁が、金融機関への検査の司令塔となる「検査企画室」(仮称)を新設する方向で調整しているというものです。
2027年度の機構・定員要求に盛り込むとのこと。
地方の信用組合で不正融資などの不祥事が相次いだことが背景にあります。
この企画室は、検査手法の検証・改善や人材育成に加えて、重点的に検査する領域の指示も行なうそうです。
さらに全国の財務局に「専門検査官」を配置することも検討しているようです。
この2つ、まったく別のニュースとして流れましたが、僕には同じ方向を向いているように見えます。
というのも、政府が7月にまとめた「成長投資を促進するための金融戦略」でも、地域金融機関に対する検査・監督機能の強化がはっきり掲げられているんですね。
個人向けも、事業性も、まとめて見張りを強くする。
そういう流れになってきています。
1990年と同じ道をたどるのか
こういう話を聞くと、僕らの世代はどうしても1990年を思い出します。1990年3月27日、大蔵省の銀行局長が「土地関連融資の抑制について」という通達を出しました。
いわゆる不動産融資の総量規制です。
中身は「不動産向け融資の伸び率を、総貸出の伸び率以下に抑えなさい」というものでした。
文章にすればたったこれだけでしたが、これがバブル崩壊の引き金になりました。
規制自体は1991年12月に解除されていますから、期間にすれば1年9か月ほどなんですが、これが、その後のデフレ30年を決めてしまったんだと思っています。
では、今回も同じ道をたどるのでしょうか。
しかし、今の金融庁がやっているのは、あくまで「監視」であって、融資の伸び率を抑えろという命令ではありません。
1990年との決定的な違いはそこです。
監視で止まるのか、規制まで進むのか。この違いだと僕は見ています。
不動産価格は下がるのか
監視だけで不動産価格が下がるのか、もう少し様子をみないとわかりません。実際、不動産価格が下がる方向に働く力は2つあります。
銀行が慎重になれば、買える人が減ります。
金利が上がっても、買える人が減ります。
この2つが同時に来ているのが今です。
ところが、下がらない方向の力もあるんですね。
職人が足りない、資材が高い。
この2つがある限り、新築の値段は簡単には下がりません。
そして新築が下がらなければ、中古もある水準で下げ止まるはずです。
結局どうなるのかと言うと、一律に下がるのではなく、下がる物件と上がる物件の差が広がる、と僕は考えています。
融資が付きにくくなったときに最初に切られるのは、条件が悪いとか、利回りが低い物件です。
例えば、立地が良くても期待利回り以上に高く評価されている物件は下がるでしょうし、立地が悪くても、利回りが良い物件には資金が集まって下がりにくくなるでしょう。
要は、収益が読める物件に、少なくなった資金が集まってくるということです。
蛇口が細くなるときに効くのは、結局は財務体質
では、僕ら大家は何をすればいいのでしょうか。答えは、以前のブログで書いたことと同じです。
変動のまま、繰り上げ返済できる財務体質を作ること。そして家賃を上げること。
芸がなくて申し訳ないんですが、これ以外に王道はないと思っています。
ただ、今回の話には一つ付け加えたいことがあります。
融資の蛇口が細くなる局面では、銀行があなたを見る目が変わるということです。
「物件がいいから貸す」だけでなく、「この人に貸して大丈夫か」が当然見られるようになります。
決算書の中身、自己資金の厚み、他行との取引状況。
これまで普通に通っていたものが、通らなくなることがあります。
ですから今のうちに、自分の決算書を銀行目線で読み直しておいてください。
自己資本比率はいくらか。
手元の現金は何か月分あるか。
債務償還年数は何年か。
この3つを把握しておくだけでも、次に融資の相談に行ったときの景色がまったく変わるはずです。
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