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国債2%時代、利回り5%の区分マンションを買う意味はあるのか?

公開日: 2026年10月06日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

個人向け国債の金利が、ついに2%を超えてきました。

9月募集分で、固定5年が2.24%、変動10年でも1.95%。

一方、長期金利の代表的な指標である10年国債の市場利回りは、すでに3%を超えています。

ほんの数年前まで「0.05%」だったことを思えば、まさに別世界ですよね。

金利がある世界が、ローンだけでなくいよいよ国債にも波及してきました。

ここまで国債の利回りが高くなってくると、「国が2%以上を約束してくれるのに、わざわざ利回り5%の不動産を買う意味はあるのか?」という疑問が湧いてくる方もいるのではないでしょうか。

そこで今日は、国債2%の時代に低利回りの不動産を買う意味があるのかを、数字で整理してみたいと思います。

 

利回り5%の区分マンション、手元にはいくら残るのか

例えば表面利回り5%の区分マンションを例に考えてみましょう。

まず整理しておきたいのは、不動産投資でいう表面利回り5%は、手元に5%残るという意味ではないということです。

例えば、2,000万円で利回り5%の区分マンションがあったとします。

家賃は年間100万円、月にすると約8.3万円ですね。

ここから、管理費と修繕積立金が月2.5万円、年間30万円出ていきます。

これをフルローン(金利1.5%・35年)で買うと、返済は年間約73.5万円。

100万円 − 30万円 − 73.5万円 = ほぼゼロ。

さらに固定資産税や賃貸管理の手数料を引けば、手出しになります。

つまり、フルローンで買った利回り5%の区分マンションは、持っているだけで毎年お金が減っていくわけです。

では、ローンを使わずに現金で買ったらどうなるか。

管理費・修繕積立金の30万円に、固定資産税で年7万円、賃貸管理料で5万円、空室や入退去時の原状回復をならして年10万円ほど見ておくと、残るのは約48万円。

利回りにすると約2.4%です。

個人向け国債の固定5年が2.24%ですから、現金で買っても、国債とほぼ同じということです。

 

「だったら国債でよくね?」となる

「だったら国債でよくね?」となりますよね?

同じ利回り2%なら、リスクのないほうを選ぶのが自然です。

不動産の2.4%は、満室が続いて、大きな修繕がなかった場合の数字です。

空室が3か月続けば、それだけで1年分の利益が吹っ飛びます。

給湯器が壊れれば15万円、20万円とかかります。

入居者からのクレームにも対応しなければなりません。

しかも、フルローンで買った人には金利上昇リスクがあります。

先ほどの例で金利が1.5%から2.5%に上がると、返済は年間約73.5万円から約85.8万円へ。

年間12万円以上、さらに手出しが増える計算です。

一方、国債は空室もなければ、給湯器も壊れません。

国が元本と利息を約束してくれるわけです。

同じくらいの利回りなら、ストレスのかかる不動産より、確実な国債で運用したほうがいい。

「だったら国債でよくね?」と考える人が増えるのは、ごく自然な流れなのです。

 

国債の金利が上がると、不動産の値段は下がる

つまり国債の利回りが上がると、不動産には下落圧力がかかるわけです。

不動産の値段は、「この物件に何%の利回りを求めるか=期待利回り」で決まります。

家賃が年100万円の物件を、利回り5%で買う人がいれば2,000万円。

6%を求める人は、約1,667万円でしか買いません。

ここに国債の金利が絡んできます。

国債が0.05%の時代なら、5%の不動産は十分魅力的でした。

ところが国債が2%を超えてくると、「リスクを取るなら、せめて6%は欲しい」と考える人が増えてくるわけです。

国債の金利が上がる → 投資家が不動産に求める利回りも上がる → 同じ家賃でも物件価格は下がる。

先ほどの例でいえば、求められる利回りが5%から6%に上がるだけで、家賃は1円も変わらないのに、物件価格は約333万円、2割近く下がるのです。

以前のブログで「立地が良くても、期待利回り以上に高く評価されている物件は下がる」と書きましたが、国債2%の時代は、まさにその圧力が強まっていく局面だと僕は見ています。

 

それでも、お金持ちは低利回りの不動産を買う

このようなお話をすると、「じゃあ利回り5%の物件なんて誰も買わないのでは?」と言われそうですが、そうではありません。

不動産には、国債にはない武器が2つあるからです。

 

減価償却という武器


一つは減価償却です。

建物の部分は、実際にお金が出ていかなくても毎年経費にできます。

本業の所得が高い人ほど、不動産の赤字を給与所得などと損益通算することで、税金を減らす効果が大きくなるんですね。

 

相続対策という武器


もう一つは相続対策です。

不動産は、相続税の計算では時価よりかなり低く評価されます。

ただし、2027年1月からルールが変わり、取得してから5年以内の貸付用不動産は、原則として時価に近い金額で評価されることになります。

逆にいえば、5年を超えて持っていれば、これまでどおり低い評価で相続できます。

駆け込みの節税は封じられましたが、長く持つ前提なら、相続対策としての意味はまだ残っているということです。

つまり、利回り5%の不動産は、「利回り」ではなく「節税」で元を取る商品なのです。

税率の高いお金持ちだからこそ、手元に2%しか残らなくても買う意味があるわけですね。

もちろんインフレの時代には現物資産を保有するメリットはあります。

ですがそれは主に、今現金を持っている人の理屈です。

 

初心者は、もっと利回りの出る物件を

だからこそ、これから不動産投資を始める方は、利回り5%程度の物件には手を出さないほうが無難だと僕は考えています。

国債以下の実質利回りでは、不動産のリスクだけを背負うことになります。

初心者が買うべきは、ローンを返しても手元にしっかりお金が残る、もっと利回りの出る物件です。

そんな利回りのいい物件なんてないよ、とおっしゃるかもしれません。

ですが、家賃が相場より低く据え置かれている物件の家賃を上げるとか、空室物件を再生するなどして、物件の価値を上げていく努力も必要です。

 

種銭を貯めつつ、好機を待つ

金利が上がったり、国債の利回りが上がれば、不動産価格には下落圧力がかかります。

そして僕は、実際に下がってくると見ています。

だとすれば、今焦って買う必要はありません。

今やるべきことは、種銭を貯めつつ、好機を待つことです。

例えば、月10万円を個人向け国債の固定5年(2.24%)に回していけば、3年で360万円以上が貯まります。

待っている間の資金も、国債で2%以上の利息を稼いでくれる。

そして価格が下がってきたときに、その種銭を頭金にして、利回りの出る物件をしっかり指値で買う。

皮肉なことに、国債2%の時代は、待つことが得になる時代でもあるんですね。

焦って買った人から、金利上昇で苦しくなっていきます。

準備した人が、安くなった物件を買う。それだけの話です。


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