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国が築古物件に融資をしてくれることになりました
公開日: 2026年10月04日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
2026年9月20日の日経新聞の一面に、こんな記事が載りました。
空き家などをリフォームして貸し出す人に、国が有利な条件でお金を貸す仕組みをつくる、というものです。
空き家対策に国が本格的に乗り出したということでしょう。
築古戸建て投資をしている僕らにとっても喜ばしいニュースです。
しかし、それだけで全国の空き家が蘇るか、というとそうではありません。
そこで今回は、築古戸建て投資をする際の注意点について改めて考えてみたいと思います。
国が決めたこと、ひとことで言うと
今回、空き家融資の窓口になるのは、住宅ローンの「フラット35」でおなじみの住宅金融支援機構です。
国土交通省は、そのための出資金として21億円を来年度の予算で要求しました。
どれくらいの割合まで貸すのか、どんな条件なのかといった中身は、2026年末までに決めて、早ければ2027年度にスタートする予定です。
空き家バンクなど、市町村との協力も考えているそうです。
ひとことで言うと、「空き家を直して貸したい人に、国がお金を用意します」ということですね。
なぜ今まで、空き家にお金が付かなかったのか
ではなぜ、これまで空き家にはお金が付きにくかったのか。
銀行がお金を貸すときには、「もし返せなくなったら、代わりにこれをもらいます」というものを決めておきます。
これを担保といいます。
家を買うためのお金なら、その家そのものが担保になるわけです。
たとえば、友だちにゲーム機を貸してもらうとき、「返せなかったら代わりにこのカードをあげるね」と約束するようなものです。
そのカードに価値がなければ、友だちは安心して貸してくれませんよね。
ここで問題になるのが、古い木造の家です。
税金のルールでは、木造の家は22年で価値が使い切られる、という決まりになっています。
しかも中古の家を売り買いする世界では、築20〜25年くらいで建物の価値はほぼゼロとみなされることが多い。
つまり、古い空き家は「担保としての価値がないカード」と同じ扱いになってしまうんですね。
担保の価値がないから、銀行は貸せない。
貸してもらえないから、直せない。
直せないから、空き家のまま放っておかれる。
この悪い流れを、国のお金で断ち切ろうというのが今回の制度です。
報道によると、子育て世帯や、収入がそれほど多くない世帯に貸すことも念頭に置いているようです。
空き家が減って、住む場所に困る家族が助かる。
制度の方向としては、僕は大賛成です。
それでも、お金は町を選んでくれません
ところが、喜んでもいられません。
ここからが今日の本題です。
古い家をどんなにきれいにリフォームしても、その家につながる道路、水道、バス、スーパー、病院、そして冬の除雪車。
こうした、町の暮らしを支える仕組みがなくなってしまったら、その家に住みたい人はいなくなります。
この「町の暮らしを支える仕組み」のことをインフラといいます。
例えば、豪雪地での賃貸経営を考えてみましょう。
雪国の大家さんは毎年、除雪車でさばききれないほどの大雪と戦っており、除雪をしてくれる業者さんも人手が足りていません。
雪で道がふさがれば、会社に行けません。
そうなると、入居者は職場の近くへ引っ越していきます。
大家がどんなに部屋をきれいにしても、どんなに家賃を下げても、道が通れなければ、人はその町に住み続けられないわけです。
これ、大家の努力だけではどうにもならない話ですよね。
田舎の高利回りは、「ババ抜き」かもしれません
こういうお話をすると、「でも、地方の物件は利回りが高いじゃないか」と言われます。
利回りというのは、買った値段に対して、1年間でどれくらい家賃が入ってくるかという割合のことです。
たとえば、300万円で買った家を月4万円で貸せば、1年で48万円。
48万円÷300万円で、利回りは16%になります。
都会ではまず見ない数字です。
たしかに、数字だけ見れば魅力的です。
でも、考えてほしいのは、その月4万円の家賃が、10年後も続くのかということなんですね。
道路は直してもらえるのか。
除雪車は来るのか。
壊れたときに修理に来てくれる業者さんは、町に残っているのか。
今の持ち主は高い利回りを受け取れるかもしれません。
でも、町から人がいなくなったとき、最後に高い値段で買った人が、ババを引くことになるわけです。
誤解のないように言っておくと、僕は「地方の物件はすべてダメ」と言っているわけではありません。
先日のブログでも書きましたが、大和ハウスが新築から降りた地方でも、賃貸の需要はしっかり残っています。
問題は「地方かどうか」ではなく、「その町にインフラが残るかどうか」なんですね。
見分け方は3つです
では、どうやって地方で買う物件を見分ければいいのか。
大きく3つのポイントが重要です。
①買う値段を妥協しないこと
国の制度でお金が借りやすくなると、「借りられるなら、少し高くても買おう」という人が出てきます。
でも、借りやすいことと、儲かることは別の話です。
融資が付いたからといって、物件の値段を甘く見ないようにしてください。
②その家が「居住誘導区域」の中にあるかを確認すること
これは、市町村が「これからは、このあたりに集まって住んでもらえるようにします」と決めたエリアのことです。
人口が減っていく中で、道路や水道をすべての場所で守り続けるのは難しい。
だから、守る場所を決めておこう、という考え方ですね。
この区域の外にある家は、10年後、20年後にインフラが細っていく可能性がある、と考えておいたほうがいいと思います。
市町村のホームページで「立地適正化計画」と調べると、地図で見ることができます。
③国の制度の中身が出てから判断すること
どれくらい貸してくれるのか、金利はどうなのか、どんな家が対象なのか。
こうした中身が決まるのは、2026年の年末です。
今の段階で「国が貸してくれるらしいから」と先に物件を買ってしまうのは、順番が逆だと思います。
お金より先に、町を見る
国が空き家にお金を付けてくれるのは、本当にありがたい話です。
何十年も「古い家にはお金が付かない」と言われてきた僕らにとって、大きな一歩であることは間違いありません。
でも、お金は町を選んでくれません。
町を選ぶのは、僕ら大家の仕事です。
地方の物件を見るときは、利回りの数字より先に、「この町に、10年後もインフラは残るだろうか」とイメージすることが重要です。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
2026年9月20日の日経新聞の一面に、こんな記事が載りました。
空き家などをリフォームして貸し出す人に、国が有利な条件でお金を貸す仕組みをつくる、というものです。
空き家対策に国が本格的に乗り出したということでしょう。
築古戸建て投資をしている僕らにとっても喜ばしいニュースです。
しかし、それだけで全国の空き家が蘇るか、というとそうではありません。
そこで今回は、築古戸建て投資をする際の注意点について改めて考えてみたいと思います。
国が決めたこと、ひとことで言うと
今回、空き家融資の窓口になるのは、住宅ローンの「フラット35」でおなじみの住宅金融支援機構です。国土交通省は、そのための出資金として21億円を来年度の予算で要求しました。
どれくらいの割合まで貸すのか、どんな条件なのかといった中身は、2026年末までに決めて、早ければ2027年度にスタートする予定です。
空き家バンクなど、市町村との協力も考えているそうです。
ひとことで言うと、「空き家を直して貸したい人に、国がお金を用意します」ということですね。
なぜ今まで、空き家にお金が付かなかったのか
ではなぜ、これまで空き家にはお金が付きにくかったのか。銀行がお金を貸すときには、「もし返せなくなったら、代わりにこれをもらいます」というものを決めておきます。
これを担保といいます。
家を買うためのお金なら、その家そのものが担保になるわけです。
たとえば、友だちにゲーム機を貸してもらうとき、「返せなかったら代わりにこのカードをあげるね」と約束するようなものです。
そのカードに価値がなければ、友だちは安心して貸してくれませんよね。
ここで問題になるのが、古い木造の家です。
税金のルールでは、木造の家は22年で価値が使い切られる、という決まりになっています。
しかも中古の家を売り買いする世界では、築20〜25年くらいで建物の価値はほぼゼロとみなされることが多い。
つまり、古い空き家は「担保としての価値がないカード」と同じ扱いになってしまうんですね。
担保の価値がないから、銀行は貸せない。
貸してもらえないから、直せない。
直せないから、空き家のまま放っておかれる。
この悪い流れを、国のお金で断ち切ろうというのが今回の制度です。
報道によると、子育て世帯や、収入がそれほど多くない世帯に貸すことも念頭に置いているようです。
空き家が減って、住む場所に困る家族が助かる。
制度の方向としては、僕は大賛成です。
それでも、お金は町を選んでくれません
ところが、喜んでもいられません。ここからが今日の本題です。
古い家をどんなにきれいにリフォームしても、その家につながる道路、水道、バス、スーパー、病院、そして冬の除雪車。
こうした、町の暮らしを支える仕組みがなくなってしまったら、その家に住みたい人はいなくなります。
この「町の暮らしを支える仕組み」のことをインフラといいます。
例えば、豪雪地での賃貸経営を考えてみましょう。
雪国の大家さんは毎年、除雪車でさばききれないほどの大雪と戦っており、除雪をしてくれる業者さんも人手が足りていません。
雪で道がふさがれば、会社に行けません。
そうなると、入居者は職場の近くへ引っ越していきます。
大家がどんなに部屋をきれいにしても、どんなに家賃を下げても、道が通れなければ、人はその町に住み続けられないわけです。
これ、大家の努力だけではどうにもならない話ですよね。
田舎の高利回りは、「ババ抜き」かもしれません
こういうお話をすると、「でも、地方の物件は利回りが高いじゃないか」と言われます。利回りというのは、買った値段に対して、1年間でどれくらい家賃が入ってくるかという割合のことです。
たとえば、300万円で買った家を月4万円で貸せば、1年で48万円。
48万円÷300万円で、利回りは16%になります。
都会ではまず見ない数字です。
たしかに、数字だけ見れば魅力的です。
でも、考えてほしいのは、その月4万円の家賃が、10年後も続くのかということなんですね。
道路は直してもらえるのか。
除雪車は来るのか。
壊れたときに修理に来てくれる業者さんは、町に残っているのか。
今の持ち主は高い利回りを受け取れるかもしれません。
でも、町から人がいなくなったとき、最後に高い値段で買った人が、ババを引くことになるわけです。
誤解のないように言っておくと、僕は「地方の物件はすべてダメ」と言っているわけではありません。
先日のブログでも書きましたが、大和ハウスが新築から降りた地方でも、賃貸の需要はしっかり残っています。
問題は「地方かどうか」ではなく、「その町にインフラが残るかどうか」なんですね。
見分け方は3つです
では、どうやって地方で買う物件を見分ければいいのか。大きく3つのポイントが重要です。
①買う値段を妥協しないこと
国の制度でお金が借りやすくなると、「借りられるなら、少し高くても買おう」という人が出てきます。
でも、借りやすいことと、儲かることは別の話です。
融資が付いたからといって、物件の値段を甘く見ないようにしてください。
②その家が「居住誘導区域」の中にあるかを確認すること
これは、市町村が「これからは、このあたりに集まって住んでもらえるようにします」と決めたエリアのことです。
人口が減っていく中で、道路や水道をすべての場所で守り続けるのは難しい。
だから、守る場所を決めておこう、という考え方ですね。
この区域の外にある家は、10年後、20年後にインフラが細っていく可能性がある、と考えておいたほうがいいと思います。
市町村のホームページで「立地適正化計画」と調べると、地図で見ることができます。
③国の制度の中身が出てから判断すること
どれくらい貸してくれるのか、金利はどうなのか、どんな家が対象なのか。
こうした中身が決まるのは、2026年の年末です。
今の段階で「国が貸してくれるらしいから」と先に物件を買ってしまうのは、順番が逆だと思います。
お金より先に、町を見る
国が空き家にお金を付けてくれるのは、本当にありがたい話です。何十年も「古い家にはお金が付かない」と言われてきた僕らにとって、大きな一歩であることは間違いありません。
でも、お金は町を選んでくれません。
町を選ぶのは、僕ら大家の仕事です。
地方の物件を見るときは、利回りの数字より先に、「この町に、10年後もインフラは残るだろうか」とイメージすることが重要です。
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