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不動産が下落するのは外国人が売ってるからなの?
公開日: 2026年10月09日
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2026年10月5日から、不動産の登記のときに国籍を申し出ることが義務づけられました。
さらに今開かれている臨時国会では、皇居や首相官邸、自衛隊基地などの周辺で土地の取得を許可制にする法改正が議論される見通しです。
その一方で、都心のマンション価格には下落の兆しが出てきました。
すると今度は、「外国人が売り始めたから下がるんだ」という声が聞こえてくるようになりました。
上がったときは「外国人が買い占めたから」、下がったときは「外国人が売り始めたから」。
どちらも主役は外国人です。
ここで僕が思ったのは「本当にそうなの?」ということです。
2025年1〜6月に東京23区で売れた新築マンションのうち、海外に住んでいる人が買ったのはわずか3.5%。
都心6区に絞っても7.5%、一番高い新宿区でも14.6%でした。
さらに2026年9月15日に公表された最新の調査では、東京都全体で2.5%と、前回より下がっています。
これだけ見ると「外国人なんてほとんど買っていないじゃないか」と思いますよね。
でも、この数字を鵜呑みにしてはいけません。
というのも、この調査が数えているのは「国外に住所がある人」だけだからです。
日本に住んでいる外国籍の方や、外国資本が日本に作った法人の購入は、一切入っていません。
外国の投資家は、まず日本に法人を作ってその名義で買うことも多く、僕の実感ではむしろそちらの方が多いくらいです。
LIFULL HOME'S総研の中山登志朗さんによると、都心やタワマンが集中するエリアでは少なくともこの5倍程度が外国籍の個人・法人の所有ではないかと推計されています。
仮に5倍なら、23区で17%前後、都心6区なら3〜4割です。
つまり、都心のタワマンに限って言えば、外国人マネーは決して無視できる存在ではなかったということです。
中国の不動産不況で資金繰りが苦しくなった中国人投資家が、東京の物件を売りに出し始めているという指摘は、2025年の暮れごろから出ていました。
J-REITでも、海外投資家は2026年1〜8月に1,997億円の売り越しと、同じ期間で過去最大です。
都心6区の中古マンションの売り出し価格は、8月まで4か月連続で下がっています。
買い手が減れば、そのぶん価格は上がりにくくなります。
外国人の手離れが下げ要因の一つであることは確かです。
ただ、それが全てではありません。
投資用の不動産の値段は、ざっくり言うと「家賃÷利回り」で決まります。
たとえば、家賃が月30万円、年間360万円取れる物件があったとします。
買い手が「利回り3%でいい」と考えれば、値段は1億2,000万円です。
ところが金利が上がって、買い手が「3.5%は欲しい」と言い出すと、値段は約1億286万円。
「4%は欲しい」なら9,000万円です。
家賃は1円も下がっていないのに、利回りが1%上がるだけで、価格は25%下がるわけです。
では、買い手が求める利回りは何で決まるのか。
それが金利です。
10年国債の市場利回りはすでに3%を超えており、日銀も9月に政策金利を1.25%に引き上げました。
国債で3%もらえる時代に、借金をして利回り3%の物件を買う理由は、外国人にとってはもうほとんどありません。
そして、ここが今日いちばん言いたいところです。
外国人が手を引いている理由も、実は金利なのです。
アメリカの10年国債の利回りは、9月下旬に5%台に乗りました。
アメリカの国債で5%もらえるのに、わざわざ為替リスクを取って、利回り3%台の東京のマンションを買う理由はありませんよね。
つまり、外国人の売りは価格下落の「原因」ではなく、金利が上がったことの「結果」の一つだということです。
YouTubeでは、都心の価格調整を「転売の封じ込め」「金利」「国籍の可視化」という三重の圧力で説明しました。
ただ、転売禁止は一度効けば終わりですし、国籍の登録は購入を禁止するものではありません。
この3つのうち、これから先も効き続けるのは金利だけです。
日銀の会合があるたびに、じわじわ効いてくるわけですね。
郊外や地方のファミリー向けマンション、それにアパートや戸建ての賃貸物件には、もともと海外からの投資がほとんどありません。
外国人が売ろうが買おうが、相場は動かないわけです。
ところが金利は違います。
金利は、都心にも郊外にも、日本人にも外国人にも、同じように効きます。
以前のブログで書いたとおり、金利が上がれば銀行の審査金利も上がって、日本人の実需層が借りられる金額そのものが減っていきます。
しかも今、日本で住宅ローンを借りる人の4人に3人は変動金利ですから、返済が苦しくなった人から売り物が出てくる。
外国人が一人もいない街でも、これは起こります。
外国人が買っても、日本人が買っても、金利が上がれば価格は同じ下落方向に動きます。
主役は外国人ではなく、金利なのです。
安全保障に関わる土地の話は、件数が多いか少ないかで決める話ではないからです。
ちなみに僕が住んでいるマレーシアには、外国人が買える物件に最低価格の規制があります。
州によりますが、だいたい100万リンギット、日本円で4,000万円前後以上の物件しか買えません。
ではそれで価格が暴落したかというと、そんなことは起きていません。
ただ、急激な値上がりは確実に抑えられていると感じます。
規制は、価格を崩すものではなく、過熱を抑えるものなんですよね。
国交省の調査でも、大規模マンションでは1年以内の短期転売が9.0%と、それ以外の物件(2.9%)より明らかに多いという偏りが出ています。
YouTubeでもお話ししましたが、規制すべきは国籍ではなく投機だと僕は思っています。
ただ、規制で外国人の売買が減ったとしても、相場を動かしている金利のほうは何も変わりません。
ここは切り分けて考えておく必要があります。
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2026年10月5日から、不動産の登記のときに国籍を申し出ることが義務づけられました。
さらに今開かれている臨時国会では、皇居や首相官邸、自衛隊基地などの周辺で土地の取得を許可制にする法改正が議論される見通しです。
その一方で、都心のマンション価格には下落の兆しが出てきました。
すると今度は、「外国人が売り始めたから下がるんだ」という声が聞こえてくるようになりました。
上がったときは「外国人が買い占めたから」、下がったときは「外国人が売り始めたから」。
どちらも主役は外国人です。
ここで僕が思ったのは「本当にそうなの?」ということです。
国の数字は「3.5%」。でも実態はもっと多いはずです
先日のYouTube動画でも紹介しましたが、国土交通省が初めて調べた数字があります。2025年1〜6月に東京23区で売れた新築マンションのうち、海外に住んでいる人が買ったのはわずか3.5%。
都心6区に絞っても7.5%、一番高い新宿区でも14.6%でした。
さらに2026年9月15日に公表された最新の調査では、東京都全体で2.5%と、前回より下がっています。
これだけ見ると「外国人なんてほとんど買っていないじゃないか」と思いますよね。
でも、この数字を鵜呑みにしてはいけません。
というのも、この調査が数えているのは「国外に住所がある人」だけだからです。
日本に住んでいる外国籍の方や、外国資本が日本に作った法人の購入は、一切入っていません。
外国の投資家は、まず日本に法人を作ってその名義で買うことも多く、僕の実感ではむしろそちらの方が多いくらいです。
LIFULL HOME'S総研の中山登志朗さんによると、都心やタワマンが集中するエリアでは少なくともこの5倍程度が外国籍の個人・法人の所有ではないかと推計されています。
仮に5倍なら、23区で17%前後、都心6区なら3〜4割です。
つまり、都心のタワマンに限って言えば、外国人マネーは決して無視できる存在ではなかったということです。
たしかに、外国人の手離れは始まっています
そして今、その外国人マネーが引き始めています。中国の不動産不況で資金繰りが苦しくなった中国人投資家が、東京の物件を売りに出し始めているという指摘は、2025年の暮れごろから出ていました。
J-REITでも、海外投資家は2026年1〜8月に1,997億円の売り越しと、同じ期間で過去最大です。
都心6区の中古マンションの売り出し価格は、8月まで4か月連続で下がっています。
買い手が減れば、そのぶん価格は上がりにくくなります。
外国人の手離れが下げ要因の一つであることは確かです。
ただ、それが全てではありません。
外国人が手を引いた理由も「金利」です
ここで、不動産の値段がどう決まるのかをおさらいしておきましょう。投資用の不動産の値段は、ざっくり言うと「家賃÷利回り」で決まります。
たとえば、家賃が月30万円、年間360万円取れる物件があったとします。
買い手が「利回り3%でいい」と考えれば、値段は1億2,000万円です。
ところが金利が上がって、買い手が「3.5%は欲しい」と言い出すと、値段は約1億286万円。
「4%は欲しい」なら9,000万円です。
家賃は1円も下がっていないのに、利回りが1%上がるだけで、価格は25%下がるわけです。
では、買い手が求める利回りは何で決まるのか。
それが金利です。
10年国債の市場利回りはすでに3%を超えており、日銀も9月に政策金利を1.25%に引き上げました。
国債で3%もらえる時代に、借金をして利回り3%の物件を買う理由は、外国人にとってはもうほとんどありません。
そして、ここが今日いちばん言いたいところです。
外国人が手を引いている理由も、実は金利なのです。
アメリカの10年国債の利回りは、9月下旬に5%台に乗りました。
アメリカの国債で5%もらえるのに、わざわざ為替リスクを取って、利回り3%台の東京のマンションを買う理由はありませんよね。
つまり、外国人の売りは価格下落の「原因」ではなく、金利が上がったことの「結果」の一つだということです。
YouTubeでは、都心の価格調整を「転売の封じ込め」「金利」「国籍の可視化」という三重の圧力で説明しました。
ただ、転売禁止は一度効けば終わりですし、国籍の登録は購入を禁止するものではありません。
この3つのうち、これから先も効き続けるのは金利だけです。
日銀の会合があるたびに、じわじわ効いてくるわけですね。
外国人がいない場所でも、金利は効きます
金利が本質だと僕が考えるいちばんの理由は、ここにあります。郊外や地方のファミリー向けマンション、それにアパートや戸建ての賃貸物件には、もともと海外からの投資がほとんどありません。
外国人が売ろうが買おうが、相場は動かないわけです。
ところが金利は違います。
金利は、都心にも郊外にも、日本人にも外国人にも、同じように効きます。
以前のブログで書いたとおり、金利が上がれば銀行の審査金利も上がって、日本人の実需層が借りられる金額そのものが減っていきます。
しかも今、日本で住宅ローンを借りる人の4人に3人は変動金利ですから、返済が苦しくなった人から売り物が出てくる。
外国人が一人もいない街でも、これは起こります。
外国人が買っても、日本人が買っても、金利が上がれば価格は同じ下落方向に動きます。
主役は外国人ではなく、金利なのです。
規制は規制、相場は相場
誤解のないように書いておくと、僕は外国人の土地取得規制に反対しているわけではありません。安全保障に関わる土地の話は、件数が多いか少ないかで決める話ではないからです。
ちなみに僕が住んでいるマレーシアには、外国人が買える物件に最低価格の規制があります。
州によりますが、だいたい100万リンギット、日本円で4,000万円前後以上の物件しか買えません。
ではそれで価格が暴落したかというと、そんなことは起きていません。
ただ、急激な値上がりは確実に抑えられていると感じます。
規制は、価格を崩すものではなく、過熱を抑えるものなんですよね。
国交省の調査でも、大規模マンションでは1年以内の短期転売が9.0%と、それ以外の物件(2.9%)より明らかに多いという偏りが出ています。
YouTubeでもお話ししましたが、規制すべきは国籍ではなく投機だと僕は思っています。
ただ、規制で外国人の売買が減ったとしても、相場を動かしている金利のほうは何も変わりません。
ここは切り分けて考えておく必要があります。
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