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築古戸建賃貸の失敗事例紹介

公開日: 2018年09月17日

築古戸建賃貸は、小規模で手に入れやすい価格ということで、
数ある不動産投資の中でも人気の投資法の一つです。

しかし、市場に出ている築古戸建賃貸の中でも、価格が安いものにはそれなりの理由があります。

現場の視点から見ると、戸建賃貸の場合、以下の事例で失敗するケースが多いと感じます。

1.客付に苦戦する

せっかく物件を購入できたとしても、入居者がいなければ賃貸経営は当然成り立ちません。

一般的に戸建は、駅から離れていることが多く、その距離だけでお客様から敬遠され、
申込みに至らないケースは往々にしてあります。

にも関わらず、物件購入にだけ力を注ぎ、後は他力本願で空室対策のための行動を起こさないオーナーも多くいます。

以前、このコラムでもお伝えしましたが、客付力の重要点は、
「適正賃料×立地力×物件力」
この3要素全て揃った物件は空室知らずです。

しかし、実際全てが備わっている物件を手に入れることは難しいので、
3つのうちのどこかの客付ポイントを伸ばす必要があります。

しかし、

・戸建という面積の広さだけを基に賃料を査定する(適正賃料)
・そもそも需要のない地域にある(立地力)
・外観、室内から古くささが拭えない(物件力)

このような戸建は、客付力においてどのポイントからもずれており、 すべてが間違った経営をしているとしか言えません。

2.積み重なる修繕費用

築年数が古いということは、建物の傷みもそれなりにあるということです。

・漏水が発生した
・水栓の根元から水漏れがする
・床が軋む
・エアコンが効かない

といったクレームが日常茶飯事に発生する可能性があります。

それに伴い発生する修理費用は、エアコン交換に10万円、水栓交換に2万円、
漏水修理に数十万といった具合です。

さらに、退去ごとの原状回復費用は、面積が広い分、高額となってしまいます。

もし、500万円の戸建を現金で購入し、毎月5万円得られたとしても、
ペット飼育可物件として貸出ししたら、原状回復費用だけで
1年分の賃料を吐き出してしまうケースもあるでしょう。

このような場合だと、家賃回収したものを常に修繕費用に当てているため、
現金がストックされない状態になってしまいます。

いかがでしょうか?

どんな不動産投資にも、メリット・デメリットがあります。

避けることができないデメリットは、最小限で収まるようリスクを管理するのが、
継続して資産を築き、安定した賃貸経営を実現するためのポイントです。

高橋 淳