ブログ

うまくいく激安戸建賃貸運用法とは?

公開日: 2017年01月11日

土地活用の方法として、アパマン建築だけでなく
戸建賃貸という手法が広まり始めたのは2006年のこと
(浦田健著書「戸建賃貸運用法」の出版が2006年)。

あれから10年以上が経ち、新築戸建賃貸だけでなく激安の中古戸建を購入し、
リフォームして貸す投資法が流行っています。

安く仕入れ、高い価格で市場にだすという手法は、
どの商売においても基本で理にかなっています。

では、この投資法に注意点はないのでしょうか?

先日、中古戸建を購入したという方から、「早速、賃貸市場に出したい」と連絡を受け、
物件に足を運んでみました。

現地に行ってみると、築古で設備の破損、室内不具合が多く見られる戸建でした。

また、都心部ではあるものの最寄駅から遠く、
周囲にはコンビニ、スーパーといった生活主要施設がありませんでした。

さらに賃料は、貸主からの希望で面積から割り出した、相場に合わせただけのものでした。

では、この募集条件で、すぐに客付できたのでしょうか?

・・・結果は、購入から4ヵ月間、申込は入りませんでした。

理由は明らかです。

それは、「投資を表面からだけみて、本当のお客様が誰なのかを理解していないこと」につきます。

不動産投資は、入居者から賃料を得ているのであり、お客様に選ばれてこそ成り立ちます。

選ばれないということは、適正な価格で商品(価値)の提供ができていないということでしょう。

建物には不具合があり、周囲に生活主要施設がないといった状況に関わらず、
面積から割り出された相場通りの賃料。

数字上は収支のでる計画なのだと思います。しかし、供給過剰な賃貸市場で、
誰がこのような物件に住みたいと思うでしょうか。

激安中古戸建の注意点は、「激安で売却されるのには理由がある」ことです。

その問題点を解決してこそ、初めて価値ある商品として市場で競争していけるのです。

たとえ供給の少ない戸建賃貸であっても、購入したものをそのまま市場に出したのでは、
お客さんは誰も振り向きません。

入居者おいてけぼりの不動産投資はありえないことを、肝に銘じなければいけないのです。

高橋 淳