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アパート経営、他業態に学べ!

公開日: 2014年06月30日

先週、地元大家さんの勉強会で、シェアハウスをテーマに扱いました。

今回、常に満室・高稼働のシェアハウスを経営されている大家さんにご登壇いただいたのですが、
受講者からは、「かなりモチベーションが上がりました!」という声を多くいただきました。

お話いただいたのは、シェアハウスの運営ノウハウについてはもちろんですが、
それ以上に、賃貸経営全般にも通じる「おもてなしの心」です。

私はこの大家さんの「ホスピタリティ」を真似したい、とずっと以前よりウォッチしていました。

いざ、本番を迎えてみると、そのすごさに圧倒されてしまいました。

実は、事前にレジメを送っていただいたときからきっとおもしろい回になることは分かっていました。

というのも、今回の勉強会のために準備いただいたレジメはなんと100ページにも及びます。

終わってから、「ちょっとやりすぎちゃいました。」
とおっしゃっていましたが、それほど充実した内容でした。

シェアハウスの事例を余すところなく公開いただいたのですが、
受講生が口をそろえて勉強になった、と話していたのは、
その失敗事例まで包み隠さず公開いただいたことでした。

不動産投資では、「資産●●億円達成!」
みたいなものばかりが本になったりします。

でも、それからのその大家さんの状況は語られることはありません。

シェアハウスの業界でもそれは同じです。

シェアハウスをオープンして、時間をかければ必ず満室になってはいきます。

ところが、難しいのは、その満室状況をキープすることなんですね。

勉強会の中では、3つの事例をあげてくれました。

生々しかったのは、はじめは満室を達成して、順調な滑りだしを見せたものの、
その後トラブル対応のまずさや管理会社との軋轢から、
空室ガラガラのシェアハウスになってしまった事例。

「そんなドラマみたいな話、本当にあるんですね・・・。」
というような事例で、生々しすぎて、正直びっくりしました。

また、満室にするための基本、「3Sの徹底」についても解説いただきました。

基本的なことですが、3Sというのは、
整理・整頓・清掃のことです。

通常の賃貸物件でも、3Sがないと満室をキープすることは難しいですが、
シェアハウスの場合、特にそれが顕著に表れます。

要は、「居心地の悪いシェアハウス」からは人がいなくなり、
「居心地の良いシェアハウス」には常に入居者があふれ返る、ということです。

実際、シェアハウス業界の実情についてもお話いただきましたが、
今、シェアハウスは過剰に供給されていて、既に飽和状態に近づいています。

さらに、大手がどんどん参入してきて、資本力にモノを言わせた
豪華な設備と便利なサービスを提供するようになってきました。

そんな状況なので、今、シェアハウスは2極化していると言われます。

常に満室稼働しているシェアハウスがある一方、空室だらけで、
まもなく廃業を迫られるようなシェアハウスも多い、という状況です。

でも、これって、一般のアパートやマンションにも言えることですよね。

常に満室のアパートもあれば、常にガラガラのアパートもあります。

もちろん、これは、戸建賃貸にだってまるっきりあてはまる話です。

確かに戸建賃貸は、それ自体が競争力をもったものとは言えます。

でも、これに胡坐をかいてしまってはすぐにうまく行かなくなるのは目に見えています。

賃貸経営には、ホスピタリティが絶対に大切、ということを
今一度考えていただきたいと思います!

谷本