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【孤独死と不動産投資】孤独死への対処と予防法。大家はどう向き合うべきか?特殊清掃の実態とは?(前編)

公開日: 2020年08月20日

こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今日のテーマは「孤独死の対処法と予防策」で、前編と後編の2回に分けてお届けします。

次の入居者への告知方法や告知期間、家賃を下げなければ入居者が決まらないのか?、孤独死の予防策、孤独死に対応した保険について解説した(後編)はこちら

不動産投資家になれば、いずれ誰もが「孤独死」と向き合わなければならない日が必ずやってきます

しかし、孤独死は誰もが経験することでありながら、そのテーマの特殊性のためか、あまり話題に上がることはありません。

・ご遺体や、遺品の処理をどうすればよいのか?
・家賃の滞納をどうすればよいのか?
・近隣への対応をどうすればよいのか?
・次に貸す人に告知する義務はあるのか?
・どのくらいの期間、事故物件であることを告知しなければいけないのか?
・家賃を下げないと次の入居者は決まらないのか?
・孤独死に対する保険はあるのか?
・孤独死を予防する方法はあるのか?

このように非常にセンシティブな内容について、具体的な対応策を教えている人は、私以外にはいないのではないかと思います。

そこで今回は、入居者にもしものことが起こったときの対処法やその予防策について詳しく解説します。

この記事をお読みいただければ、万が一孤独死が起きた場合でも、冷静に対処することができるようになります。

また、事故物件となっても、収益を減らさずに経営を続ける具体的な方法もわかります

さらに、孤独死の対処法とその防止策が分かれば、今後増えてくる高齢者も安心して受け入れることができるようになりますので、ぜひ最後までお読みください。

※同じ内容を動画でもご覧になりたい方は、こちら↓をご覧ください。

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目次

①孤独死が起こる背景

まずは孤独死が起こるの背景についてお話ししましょう。

私の会社では約1,000戸の物件を管理しているのですが、4~5年に1回ぐらいの割合で孤独死が発生しています。

ある調査によると、孤独死は年間で3万件も発生しているそうです。

賃貸の割合を6割とすると、3万件のうち2万件ぐらいは賃貸物件で亡くなっているということになります。

最近は高齢者の一人暮らしも増えており、賃貸物件で病死される方や若くても職を失って部屋で自殺したりするケースもあります。また、凄惨な殺人事件がアパート内で起こる可能性もあります。

②孤独死の原因

孤独死の原因には2つあります。

1つ目は病死です。

病死は自然なことなので、2~3日で発見された場合は事故物件という括りにはなりません

つまり、亡くなってすぐに発見された場合は、自然死として普通に手続きされます。

しかし、病死であっても亡くなってから時間が経って、近隣から異臭がするというクレームがあって発見されたような場合は、事故物件になってしまいます

2つ目は、事故物件という括りの中で、自殺や他殺という原因があります。

私の会社で管理する物件でも過去に自殺がありましたが、2か月間も発見されずにご遺体の腐敗が進み、その異臭がクレームとなって発覚しました。

また、私の会社の管理物件の中では起こったことはありませんが、たまにニュースで報道されるような殺人事件が他殺にあたります。

③孤独死発見時の初動対応は?

もしあなたの物件で孤独死が起こった場合、あなたはオーナーとしてどのような初動対応を取ればいいのでしょうか?

<1:警察に連絡する>

まずは、真っ先に警察に連絡することが重要です。そして、現場検証を行ってご遺体を搬出してもらいます。

この段階で事件性があるかないかということが判断されますが、病死や自殺であれば、事件性がないということで処理されます。

<2:近隣挨拶(説明)する>

警察に連絡した後、オーナーとして何をしなければならないかというと、まず真っ先にすべきなのが、近隣挨拶(説明)をすることです。

これは事件性があるないに関わらず、必ずした方がいいと私は思います。

理由は、変な噂が立てられないようにするためと、異臭があった場合には、何が原因で異臭があるのかをきちんと説明する必要があるからです。

実際、私の会社が管理する物件で自殺あるいは病死が発覚した時には、菓子折りを持って近隣挨拶をします。

「実は、おじいちゃんがお亡くなりになったんです。原因はたぶん病気です」というように説明すれば、近隣住民にも納得してもらえるので、大きな噂になったりすることはあまりありません。

また、他殺の場合はニュースになって噂が広がるケースがありますが、そのような場合でも、近隣住民が色々な噂に振り回されることのないように、しっかり挨拶をして回ることが重要になります。

たとえ自殺の場合であっても、最初、警察は事件性を調べるので、そのアパートの住民だけでなく、近隣住民にも聞き込み調査をすることがあります。

いきなり警察に来られてびっくりされることもあるので、警察が聞き込みに回る前に、菓子折りを持って「これこれ、こういうことがありました」ということをやんわり伝えて、ご挨拶に回ると良いと思います

なお、事件性の大小に関わらず、近隣挨拶はした方が良いでしょう。

<3:特殊清掃業者を手配する>

初動対応が終わると、次は特殊清掃業者を手配します。

部屋で亡くなって発見が遅れた場合、体液が流れ出し、腐敗が進み、臭いもかなりひどいものになります。

時には、根太(住宅の床を張るために必要となる下地材)の部分にまで臭いが染みついて、壁や床をはがす必要があるので、通常の原状回復のリフォーム業者では対応ができません。

また、遺品や粗大ごみを片付けなければいけませんが、「特殊清掃業者」とインターネットで検索すればそのような業者がたくさん出てきますので、そういった業者に依頼することになります。

臭いの除去は、短いものであれば3日、長いものであれば1週間から1ヶ月ぐらいかけて、消臭しないといけないケースもあります。

さらに、体液が染み込んでしまって、壁や床をはがして根太の部分まで変えないといけないような場合は、普通の処理では臭いを取り切れないケースもあります。

そうすると大掛かりな工事になってしまうこともありますので、特殊清掃業者を手配することが重要です。

残置物の整理については、いらないものは捨て、遺品に関しては遺族に引き渡しますが、これも特殊清掃業者が全部やってくれます。

<4:神主にお祓いをお願いする>

このような手続きをして綺麗に原状回復ができたら、忘れてはいけないのはお祓いをするということです。

神主さんに依頼してお祓いをしてもらうということが、オーナーの精神上も良いですし、また近隣住民の精神的な部分もケアしてあげる必要があると思いますので、必ず行うようにしてください。

いかがでしたでしょうか。

今回は、孤独死が起こる背景、孤独死の原因、孤独死発見時の初動対応について解説しました。

後編では、次の入居者への告知方法や告知期間、家賃を下げなければ入居者が決まらないのか?、孤独死の予防策、孤独死に対応した保険について解説しますので、ぜひこちらより後編の記事もご覧ください。

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