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「嫌な大家」にならないために必要な考え方とは !?

公開日: 2021年01月01日

入居者様や管理会社さんみんなのメリットを考慮

満室経営を実現するためには、入居決めやクレーム対応、家賃回収など、必ず管理会社さんの協力が必要になってきます。

ところが、横柄な態度を取って管理会社さんから嫌われてしまう大家さんも少なくありません。

その結果、担当者さんに「嫌な大家さんの物件には関わりたくない」という心理が働くため、「空室が埋まらない」といった事態に陥ってしまうのです。

そこで、今回は嫌われる大家さんの特徴をご紹介しながら、「管理会社さんと良い関係を築くために必要なこと」について検証していきます。

①入居者様をお客様と思っていない

例えば、退去時の敷金精算において、経年劣化により大家側負担で修繕すべき箇所を「敷金を返さずに直そう」と考えるのは愚かなことです。

敷金精算については、裁判になれば大抵は大家側が負けることになります。

さらに、退去時の修繕でトラブルになると次の募集活動も上手くできないため、機会損失が増え家賃収入面でも損をしてしまいます。

そのため、敷金精算のガイドラインに則った対応をしてくれる管理会社さんのアドバイスに従うようにしましょう。

さらに、エアコン、IHクッキングヒーター、給湯器といったライフラインに関わる設備が壊れた時は、緊急対応が欠かせません。

大家さんにとって入居者様は「お客様」ですから、満足度を第一に考えて行動することが大切です。

②頭が固くて入居が決まらない

大家さんの頭が固すぎるのも問題です。

例えば「適正家賃にしてもらえない」「入居審査の基準が高すぎる」などの悩みを抱えている管理会社さんも少なくありません。

家賃については、ライバル物件と同レベルにするのが基本です。

もしも、ライバル物件より高くしたいのであれば「部屋が広い」「良い設備がある」「敷金礼金がサービスされている」など、入居希望者様にメリットを感じさせる必要があります。

また、入居募集には最適な時期があるため、人が動かないタイミングで家賃を高くすると簡単には決まりません。

毎年1月〜3月は部屋を探す人が多くなるため、家賃を高めに設定するのも手ですが、それ以外の月はむしろ家賃を下げないと決まらないケースが多くなります。

それを無視して、単に「新築だから家賃を1割高くして募集したい」と考えても難しいわけです。

例えば、相場5万円のアパートを1割高い5万5000円で募集したとします。

結果的に入居が長期間決まらず6ヵ月後に空室が埋まった場合と、1ヵ月後に5万円の適正家賃に下げて、すぐに入居が決まった時の収入差を考えてみましょう。

1年間では次のようになります。

■5万5000円の場合=6ヵ月分の収入になるため33万円
■5万円の場合=すぐに決まると、11ヵ月分の収入で55万円

その差は22万円で、家賃5万5000円で募集した場合は家賃を5万円に下げた時に比べ初年度収入で4ヶ月分も損をしていることになります。

また、属性の基準が高すぎて入居が決まらないケースもよくあります。

例えば、外国人や高齢者などを避ける人も少なくないと思います。

私の経験上、外国人はビザを持ってしっかり生活していれば下手な日本人よりも良い印象があります。

高齢者も、今はセーフティネットが確立しているので積極的に募集するのも良いと考えています。

誰を入居させるかは最終的には大家さんの判断なので、管理会社さんは従う必要がありますが、頭ごなしに拒否するのではなく属性の幅は広げておきましょう。

そして、面接できちんと審査し滞納保証なども活用しながら判断すべきです。

万一のために定期借家契約なども視野に入れて、トラブルの長期化を防ぐ対策を行えば大きな問題にはなりにくいと思います。

③自分の利益しか考えない

管理会社さんは数多くの管理物件を抱えていますから、決めやすいものから優先して入居希望者様に紹介していきます。

そのため、横柄な態度で「高い家賃で入居を決めてくれ!」と言うだけでは上手くいきません。

高く貸すには、それなりの工夫が必要です。

例えば「家具家電込みにする」「敷金礼金をゼロにする」「インターネットを使い放題にする」「デザインリフォームを施す」など、入居者様が得と感じるサービスを提供することが求められます。

また、「広告費は一切払わない」という大家さんもいます。

確かに、それでも入居募集は可能ですが、すぐに空室が埋まるかは別問題です。

賃貸物件は、仲介業者さんなどにも公開することで入居が決まりすくなるため、広告料として家賃1ヵ月分程度は想定しておきましょう。

④リフォーム代をケチる

資金を使いたくないから「入居が決まってからリフォームする」という大家さんがいます。

今はインターネットでの物件探しが当たり前になっており、古い設備や汚れた内装を掲載しても入居は決まりません。

仮に内見があっても、古く汚い部屋では成約は望めないと思います。

大家さんにとって部屋は商品ですから、家賃に見合った仕上げにするためにも、入居募集の前にリフォームを行いましょう。

ここまで嫌われる大家さんの4つの特徴を解説しましたが、最終的には管理会社さんのアドバイスに耳を貸しながら、大家さんが状況を見極めて判断することが必要だと思います。