ブログ

募集のカンフル剤になる視点を変えたアイデア

公開日: 2022年04月09日

部屋のカスタマイズや壁紙が選べる魅力を訴求

こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

賃貸経営を長く実践していると日々のルーティン作業に慣れてしまい、入居募集などでも同じような手法を繰り返してしまう大家さんが多いと思います。

もちろんそれで満室を実現できているなら問題ありませんが、「空室が埋まらない」「最近になって退去者が増えてきた」という大家さんは一度視点を変えて、思い切った空室対策を行うのが効果的だと思います。

例えば、「入居者様が自由に部屋をカスタマイズすることを認める」というアイデアもその一つです。

「部屋を勝手に変えられるのはちょっと…」と思う大家さんもいるかも知れません。

しかし従来までの常識に捉われていると、いずれ時代に取り残されていきます。

やはり、新しい試みにチャレンジし続けることが大切なのです。

実際、自分の好みを一番知っているのは入居者様ご自身ですし、「自らカスタマイズしたい」というニーズは誰もが持っているものだと思います。

ですから、これを認めるだけで物件の付加価値が一気に上がるわけです。

画像1を拡大表示

入居者様に、自由なリフォームを認める方法としては、次の2つがあります。

(A)リフォーム前の部屋を自由にカスタマイズしてもらう

(B)原状回復やリフォーム後の部屋を自由にカスタマイズしてもらう

いずれもカスタマイズ費用については、基本的に入居者様持ちが前提です。

そのため、原状回復やリフォーム後の部屋をカスタマイズしてもらう方が入居者様の負担が軽くなるため、成約率は高くなります。

そして、カスタマイズを認めて賃貸する場合に押さえておくべき契約上のポイントは、次の4つになります。

定期借家契約として1年以上の入居を義務付ける

これは短期退居を防ぐための取り決めです。

リフォーム工事期間として3ヵ月程度の無償期間を設ければ、より入居募集もしやすくなると思います。

カスタマイズ可能な箇所と、施工内容を取り決めた書類や図面を用意する

事前に変更可能な箇所を取り決めることによって、一定のルールを設け、無制限のカスタマイズを防止します。

原状回復義務を免除し、カスタマイズした箇所の買取請求権は認めない契約とする

通常、カスタマイズ箇所は原状回復義務がありますが、これを免除します。

その一方で、家主に対する買取請求権も認めない契約を取り交わすことにより、入居者様の負担軽減と大家さん側の無償のバリューアップが両立できる可能性が出てきます。

契約書に、ほかの入居者様の迷惑になるようなDIY及び躯体&共用部分の改修を伴うもの、そして法令に違反する行為などを禁止する旨について盛り込む

これにより過度なカスタマイズを防止することで、ほかの入居者様に対して一定の住環境を保証します。

以上のような形で入居者様にカスタマイズを認めることにより、自分の部屋に愛着が生まれれば長期入居に繋げることも可能になります。

また、このカスタマイズ賃貸を、より効果的にする方法もあります。

それはDIYの費用を家賃1ヵ月分など、あらかじめ大家さん側で設定して、ご契約者様に進呈するという方法です。

つまり、カスタマイズ費用を大家さんが負担するわけです。

こうすれば、入居者様の負担はゼロですから必ず喜ばれます。

一見、費用負担が増えるように感じますが、空室が1ヵ月長引けば同じことです。

むしろ、家賃1ヵ月分程度の負担で長期の機会損失から脱却できるのであれば安いものです。

単純に1ヵ月のフリーレントをつけたり、家賃を下げるよりもイベント感が出るため、入居者様の満足度も上がると思います。

さらに「もう少し手軽なものから実践したい…」という大家さんには、「入居者様が自由に好みの壁紙が選べるオプション」を設ける方法もあります。

画像1を拡大表示

これについては、空室対策の新たな技として定着していますが、まだ実践したことがない方は挑戦してみて欲しい手法です。

この時にクロスは、分譲住宅などに採用されている1000番台のサンプルから選んでもらうのが良いと思います。

理由は1000番台のクロスには、デザインや色味などの様々なサンプルが用意されており、選ぶ楽しみが格段にアップするからです。

しかも仕上げに高級感が出るので、部屋自体のグレードと同時に入居者様の満足度も確実に向上します。

仮にワンルームを全部1000番台のクロスに変えても、3万円〜5万円程度のコストアップにしかなりません。

これなら1ヵ月分のフリーレントを設定して入居を促進するより安価なケースが多いと思います。

しかも入居者様の好みの部屋に仕立てることで、この手法も長期入居に繋がる可能性が高くなるので、費用対効果も大きいはずです。

みなさんも既存の発想だけに捉われず、新しいアイデアを前向きに試しながら、満室経営を目指してください。