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人の心理を捉えて問題解決満室を生む環境作りとは?

公開日: 2022年04月23日

人間関係の希薄さ改善で事前にトラブルを予防

こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

安定した賃貸経営を実現するには、物件の住環境を良くして入居者様の満足度を上げ、「できるだけ退去を減らす」というのが重要なポイントになります。

しかし、日々の運営では様々なトラブルなども発生しやすく、それにより退去者が出てしまうケースが多いのも事実です。

なかでも、木造アパートなどで目立つのが騒音のトラブルです。

大家さんを長く続けている方であれば、一度は「うるさいから何とかして欲しい」というクレームを受けたことがあるのではないでしょうか?

このような住人同士の騒音問題は、どんなに防音に気をつけて建物を施工しても発生します。

理由は、生活音を完全にはシャットアウトできないからです。

そして、厄介なのは「音の大きさ」ではなく、「許容範囲」(我慢ができるキャパシティ)が人により違う点です。

また、問題が発生してからでは解決するのが非常に難しいので、事前に対策を施しておく必要があります。

この時に一番大切なのは、クレームになる前に入居者様同士がお互いを理解するということです。

そこで、まずは入居時に「挨拶をかわす」ようにします。

非常にベタな対策といえますが効果は抜群で、これだけでもかなりの騒音トラブルを予防できると思います。

事前対策が大切

具体的には、以下のような方法で実践します。

①契約時に隣人(下の部屋も含む)への挨拶を促しておく

入居した時に、前後左右・階下の部屋への挨拶をしてもらうように促します。

ファミリー世帯同士であれば「お互い様」という気持ちも生まれますし、相手を気遣う雰囲気が出てきます。

②学生や女性の一人暮らしであれば管理会社さんに同行してもらう

単身者の場合は、入居の挨拶に行くことがほとんどありません。

中でも、学生さんは社会経験が浅く挨拶がきない方もいるので、管理会社さんや大家さんが同行して挨拶に行くと良いでしょう。

特に女性で一人暮らしの方は、プライバシーの面から挨拶に消極的になりがちなので、必ず同行するようにします。

③菓子折りを持たせる

場合によっては、大家さんが気持ち程度の菓子折りを持たせてあげるのもいいでしょう。

先住者の方も、菓子折り持参で引っ越しの挨拶に来られる人と話す経験はあまりないでしょうから、良い印象を持ってもらえるはずです。

騒音によるトラブルは、建物の構造に問題があるケースもありますが、実は「人間関係の希薄さ」によるところが大きいのです。

「入居の挨拶をかわす」だけでも、かなり予防できますから、みなさんも試してみてください。

相手の心に響く言葉で状況が一気に好転!

さらに、物件の住環境を良い状態で保つためにマナーの向上を促進したいのが、ゴミ出しや共用部の使い方です。

実際に「ゴミ出しのマナーの悪さ」や「共用部での煙草の吸殻のポイ捨て」などは、大家さんにとって頭の痛い問題だと思います。

これらは単に、「ゴミ捨て厳禁!」などの貼り紙をしても簡単に解決できるものではありません。

当事者達は、例えば「吸殻を捨てることは何となく悪い」と理解はしても、悪習慣はすぐには直らないからです。

この頭の痛い問題を見事に解決できた事例があります。

それは、大家さんからの「感謝の言葉」でした。

ある大家さんは、共用部の廊下で煙草を吸っていた住人に対して

「いつもありがとうございます。私はこのアパートの大家をしている○○です。部屋に煙草の臭いが付かないように廊下で吸って頂いて感謝します」

と言葉をかけました。

そして「すぐに灰皿を設置しますね」と言って、そのまま100円ショップに出向いて廊下に灰皿を設置したそうです。

すると、煙草の吸殻のポイ捨てはなくなり、さらに廊下から他のゴミなども消えたといいます。

この大家さんは「廊下からゴミをなくす」という目的を達成するために、注意するのではなく「感謝の言葉」で表現したわけです。

一見、裏技のようにも感じますが、人の心理を上手く捉えた成功事例だと思います。

皆さんも、トラブルが発生した時には相手の立場になって「どうすれば心に響くか」を考え早期解決を実現し、住みやすい物件環境を作り上げましょう。