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入居者様の満足度維持に必要な理想的な距離感③

公開日: 2022年05月18日

真摯なクレーム対応で信頼関係を構築する

こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

入居者様の満足度を上げる絶好のチャンス…、それが実はクレームの発生時にあることを、みなさんは認識しているでしょうか。

多くの大家さんは、クレームが出たと聞くだけで「嫌だな」と感じるはずです。

しかし、クレームは発生当初から厄介な問題になっているわけではありません。

入居者様が要望を出しているにも関わらず、対応を怠り放置した結果、とても厄介な問題になってしまうのです。

つまり、クレームは裏を返せば、入居者様が「ここを改善してくれれば満足しますよ」と教えてくれていることになります。

そのため、大家さんは必ずクレームに耳を傾けなければいけません。

クレームこそが、入居者様の満足度アップのチャンスと心得ましょう。

スピードが何より重要

クレームが発生した時の対処法としては、とにかくスピード感が重要です。

入居者様の予測を上回るスピードで常に対応することが求められます。

例えば、水漏れなど専門業者さんに依頼しなければ解決できない問題もあると思いますが、このような場合こそ、可能な限り早く現場に出向き状況確認を行います。

そして、入居者様が困っていることを理解してあげることが大切なのです。

ですから、クレームやトラブルが発生した場合は、大家さんにも一報が入ってくるように管理会社さんへ依頼しておきましょう。

さらに、「いつまでに対応できるか」を明確かつ迅速に入居者様へ伝えることも重要です。

トラブル内容によっては、すぐに対処できないケースもあると思いますが、対応策が決まってからの連絡では、入居者様の怒りが頂点に達してしまう場合もあります。

入居者様の関心事は、「どれぐらいの期間、不便な生活を我慢すればいいのか」という点です。

そのため、すぐに対処できなくても、「いつまでに誰が対応するのか」が明確になっていれば、ひとまずは安心して頂けます。

実際に状況が進んでいるかを把握しておくこと

もちろん経過のチェックも怠ってはいけません。

初期対応の後は、経過をしっかり確認していくのがポイントになります。

「○○という業者さんが、××というスケジュールで△△することになっています。ご不便をおかけしますが、今しばらくお待ちください」といった形で状況報告を行えば、入居者様に安心して頂けるはずです。

以上のようなクレーム対応を含め、今まで3回に渡り入居者様の満足度を向上させる方法を解説してきました。

これらを実践することで「大家」と「店子」という壁が取り払われ、入居者様との関係が徐々に良くなります。

そして、信頼関係が構築されることにより、入居者様から仕事や家族のことなど、色々な話をしてもらえるようになるのです。

実はこのような信頼関係が、空室を埋めることに繋がっていきます。

事例として、ある大家さんのケースをご紹介しましょう。

この大家さんは、老夫婦の入居者様から「キッチンの配管の流れが悪いので直して欲しい」と連絡があった時、大至急訪問しました。

そして、長年の汚れによる目詰まりが原因と判明したため、すぐに配管工事を実施。

しかし、長く住んで頂いていることもあり、工事費用はもらわなかったのです。

その結果、入居者様が大変喜んでくれて、お孫さんのことや高齢になっていく生活への不安など、とにかく話が弾んだといいます。 

そこで、話の最中に「隣の部屋が空いたばかりなので、ご家族に来て頂いたらどうでしょうか」という提案をしたのです。

老夫婦の入居者様は、「本人に聞いてみようか…ここに住んでもらえれば孫の面倒も見てあげられるから」と、検討して頂けることになったそうです。

そして数日後には、共働きの娘夫婦を呼び寄せることが決まったといいます。

まさに、入居者様への誠実な対応により生まれた信頼関係が空室を埋めた事例です。

ほかにも退居の立ち会いの際に、同席した友人から「この部屋は何度も来ていてよく知っているし、彼が退去するならそのまま貸して欲しい」と、いきなり入居を申し込まれた大家さんもいます。

退居する入居者様は、普段から何かとクレームが多い人物でしたが、友人に物件を勧めてくれたようなのです。

おそらく、クレームにおける大家さんの対応が素晴らしかったのが功を奏したのだと思います。

結果的に、原状回復工事や清掃も不要になり、クロスの張り替えなどの費用負担を考えると、「非常に助かりました」と話されていました。

まとめ

このように、普段から誠実でホスピタリティー溢れる運営を心がけていれば、既存の入居者様に新しい入居者様を紹介して頂けるチャンスも多くなります。

入居者様を直接見つけられれば、退去に伴う費用を大きく節約できる可能性も高いのです。

入学や進学シーズンなどであれば、「お友達紹介キャンペーン」と題して、積極的に働きかけてもいいでしょう。

紹介してくれた方には、お礼として図書券などを進呈すれば喜ばれると思います。

人は、「自分が満足している商品を他人に勧めたくなる」という性質があります。

みなさんも、既存の入居者様に今よりも満足して頂けるような努力をして、自分の物件を多くの人に推薦してもらいましょう。