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閑散期に再び行うべき物件の強みと弱みの分析

公開日: 2022年05月23日

周辺施設の現状や競合の動向を再確認

こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

空室対策では「閑散期にしっかり準備をしていたか」どうかで、繁忙期における成果に大きな違いが出ます。

そして、閑散期に再度行うべきなのが、所有物件の強みと弱みを分析し直すことです。

理由は、物件の置かれている状況は日々変化するからです。

そのため、定期的に分析しておくことが重要なのです。

所有物件の強み、弱みを客観的に知ることができれば、どこを伸ばし、何を克服していけば良いのか明確になります。

それにより、物件力を効率的に高められれば、早期満室に繋がります。

物件の強みや弱みを知る方法

では、具体的にどうすれば物件の強みや弱みを知ることができるのでしょうか?

大切なのは、周辺環境と物件そのものを見つめ直すことです。

例えば、周辺環境を知ることで、所有物件のポジション(位置付け)が分かります。

地域の市場で、どのような層に選ばれる可能性があるのか、さらに周辺環境は現状どのような形で物件の価値向上に寄与しているか、あるいはマイナスになっているか…などを把握できれば、「選ばれる物件」にするために必要なことが見えてきます。

そして、物件そのものを見つめ直すというのは、家賃や間取りが同じだった場合に「どこがライバルに勝っていて、反対に劣っているのか」を明確にすることです。

当然ですが、長所を伸ばし弱点を克服すれば、勝てる物件に進化させることが可能です。

実際に調査する際のポイントとしては大きく分けて、①立地条件の再認識と生活利便施設の把握、②ライバル物件のチェックがあります。

これらを、大家さんが正確に把握していなければ、入居希望者様に物件の良さを伝えることはできません。

したがって、調査の際には大家さんが入居希望者様の目線になって、くまなくチェックする必要があります。

①立地条件の再認識と生活利便施設の把握

最寄駅から物件までの所要時間の再確認を始め、郵便局、銀行、病院、学校、役所、スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食店、娯楽施設など、生活するうえで必要な施設の状況をチェックします。

特に施設状況は、閉店や新規オープン、移転などにより以前と変わっていることもあるため、現状をきちんと把握するようにしましょう。

単身者向け物件であれば、スーパーやコンビニが重視されますし、ファミリー向けなら、学校、病院、公園などがポイントになる傾向があります。

さらにペット可物件などでは、ペットサロンや動物病院、散歩ができる場所なども押さえるようにします。

可能であれば、ターゲット層に合わせて、家族など年代や性別の異なった方と一緒に現地調査すると良いでしょう。

これにより新たに意外な点に気づくこともあるからです。

②ライバル物件のチェック

現時点で、近隣にどのくらいの数の賃貸物件があるか、さらにその地域の家賃相場の状況も再チェックします。

具体的には、最低でも半径500mを目安にして調査し、ワンルームとファミリータイプのどちらが多いか、築浅と築古の数はどうなのか…などを調べていきます。

なかでも、空室率のチェックは入念に行ないましょう。

実際に入居者がいるかは、外側から部屋を見れば分かります。

カーテンがあれば入居中、なければ空室という場合が多いと思います。

また、郵便受けの口にテープが貼ってあったり、玄関ドアに水道局のしおりが下がっているケースも空室の可能性が高いといえます。

また、電気メーターやガスメーターの稼働の有無でも空室のチェックは可能です。

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このようにして、ピンポイントに空室率調査を実施するのです。

ほかにも、駐車場やエントランスの清掃状況も見ていきます。

特に集合ポストの上にチラシが散乱していたり、ゴミ集積所が汚れていないかなど、管理状況をチェックしましょう。

ライバル物件の悪いところを反面教師にして、自分の物件に活かすわけです。

もちろん、良い面があったら参考にして、ライバルを上回る価値を所有物件に与えれば商品力もアップします。

家賃相場については、ポータルサイトを利用すれば現在の状況を簡単に調べられます。

この時のポイントは、必ず複数のサイトで調査することです。

さらに、近隣業者さんの店頭の募集広告などもチェックします。

そこから、間取りや築年数、環境が所有物件と同じようなライバルと比較するわけです。

家賃は高いか安いか、敷金・礼金はどうか、設備に違いはないか…などを精査しストライクゾーンになる家賃を導き出します。

物件のことをさらに詳しく知る、とっておきの方法

最後に、所有物件の現在の立ち位置を知るためのとっておきの方法をご紹介します。

それは、自分で実際に空室に住んでみることです。

もちろん長く住む必要はありません。

簡単な調理器具と身のまわりの荷物だけ持って、数日間住んでみるのです。

そして、実際の入居者様の生活を思い描きながら自ら生活体験をします。

すると、今まで気づかなかった良い点や悪い点が見えてきます。

例えば、想定していたよりも隣の音が伝わらず静かだったとしましょう。

そして実際に建築の専門家に調べてもらったところ、壁や床の防音対策に優れていたことが判明したとします。

これは物件の新たな強みを見つけたことになります。

もしも、このような強みが出てきたら、すぐにチラシなどに「防音性能抜群」などと表記しましょう。

反対に、夜になると階段や廊下が暗くなり、少々心細く感じたとします。

これは防犯的にも良くありません。

そこで照明を交換し防犯カメラを設置するなど、対策を施して弱点を克服します。

このように、入居者様の目線で空室で生活してみることにより気づける点は数多くあります。