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日本の銀行がウンコすぎて、「家族信託」という画期的な制度が形骸化している件

公開日: 2022年08月13日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今日は「日本の銀行がウンコすぎる件」というテーマでお話しします。

今回お話しする内容は、もちろん“日本銀行”の話ではなく、日本にある“民間の銀行”のお話です。

さて、そんな日本の銀行がウンコすぎるというのはどういうことかというと、

・知識がアップデートされておらず
・前例のないことに二の足を踏み
・せっかく画期的な制度があってもうまく活用されず
・対応が遅い


ということなんですね。

というわけで今日は、日本の銀行がウンコすぎる件について、「家族信託」のケースを元にお話ししていきます。

前半では、家族信託という制度について
後半では、銀行の対応の実態


を取り上げていきます。

ぜひ最後までお楽しみください!

 

画期的な「家族信託」制度

僕の会社は不動産コンサルティングの仕事をしているのですが、最近の相談内容として多いのは、

「親が高齢になったので、相続対策として急いで土地活用をしたい」

という話です。

昔は、親の年齢が60~70代という40代の相談者が多かったのですが、今は、親が80~90代という50代の相談者が多い傾向にあります。

80~90代といえば、平均年齢を上回る年代になります。

そんな相談を持ちかけてくるクライアントに対して、僕ら不動産コンサルタントがおすすめしているのが、家族信託という制度です。この制度は15年前に作られました。

例えば、親が認知症になって、法律用語でいうところの「行為無能力者」になってしまうと、

・建築の請負契約はできなくなり、
・銀行からお金も借りられず、
・貯金も自分の介護費用ぐらいしか引き出せない


といった状態になります。

つまり、資産家の親が認知症になると、相続対策が一切できなくなるのです。

認知症になったとたん、相続税の支払いが確定したも同然となってしまう・・・これはとても大変なことです。

しかし、そんな事態を回避できるのが、家族信託という画期的な制度なのです。

親が認知症になる前に家族信託をしておけば、受託された子供が親のすべての財産管理をできるようになるということです。

例えば

・親の代わりに銀行と手続きしてお金を借りる
・工務店との請負契約に親の代わりにサインする
・親の不動産を売却する
・親の名義で不動産を購入する


といったことが可能です。

このように、家族信託は、「親が認知症になりかけていて、相続対策を早急にしたい!」という人にとって、相続問題を全部解決できる画期的な制度なのです。

ぜひ覚えておいていただければと思います。

 

しかし、銀行の対応は遅れている

さて、家族信託という画期的な制度について説明してきましたが、実態としては、銀行で融資を受けるのは難しいというのが現状です。

というのも、冒頭でも書いた通り、銀行側の対応が遅れているからなんですね。

結局のところ、銀行は「家族信託に融資をしたことがないので、ウチではまだ融資できません」というのがほとんどです。

親の認知症が軽症であれば、親自身が融資を受けることもできます。

しかし、親が既に施設に入ってしまっている場合、当社がコンサルした案件では、関東エリアでも1~2行程度しか融資実績がありません。

また、融資の審査にも時間がかかります。それが現状なのです。

前例がないから対応が難しいというのは、もうお役所仕事そのものですよね。

受託者である子供が融資の手続きをするのであっても、親の土地に担保がつくので、銀行にとってはほとんどリスクはないはずです。

むしろ、収入のある子供が連帯して融資の保証をしてくれるのに、なぜ二の足を踏むのでしょうか。全く意味不明です。本当に日本の銀行はウンコだと思います。

とはいえ、これが日本の銀行の実態なので仕方がありません。

 

まとめ

というわけで、今日は「日本の銀行がウンコすぎる件」というテーマでお話をしてきました。

家族信託で融資を受けられるようになるには、まだまだ年数を要すると思います。

とはいえ、家族信託という制度自体についてはぜひ覚えておいていただければと思います。

興味のある方は、お近くの司法書士に相談してみてください。


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