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建築の見積もりを取る際に絶対にやってはいけないこと
公開日: 2022年09月05日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は「建築の見積もりを取得する際に絶対にやってはいけないこと」というテーマでお話しします。
不動産投資を始めると、何かと見積もりを取る機会が多くなると思いますが、実は、見積もりの方法にはいくつか種類があります。
今日はその見積もりの種類について解説をするとともに、
「これをやってしまうと、一発で業者から総スカンをくらって相手にされなくなってしまう・・・」
という、見積もりの禁じ手についてもご紹介したいと思います。
今回の話を知っておくと、より効率的に見積もりを取れるようになりますし、常にその時の最安値で工事を発注できるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください!
見積もりを取る方法は、大きく分けて3種類
見積もりを取る方法は、大きく分けて3種類あります。
・相見積もり
・競争入札
・特命見積もり
ちなみに、「特命見積もり」というのは僕が作った言葉ですが、後で解説します。
1つ1つ見ていきましょう。
相見積もり
これはなんとなくわかるかもしれません。
相見積もりというのは、複数の業者に同時に見積もりを依頼し、その見積もりを比較検討して最終的に業者を決定する、という方法です。
相見積もりのメリットとデメリットはこちらです。
■メリット:
- 複数の業者に依頼するので、見積もりの内容を比較できる
- 工事費の相場を把握できる
■デメリット:
- 業者側に相見積もりとバレてしまうと、見積もりが高くなってしまう
- そもそも見積もり自体をやってもらえないこともある
メリットについては説明しなくともわかると思いますので、ここではデメリットについて少し解説しておきます。
多くの人は、「見積もりはタダだ」と思っているかもしれません。よく、「見積もりは0円です!」と宣伝している業者もいますよね。
しかし、見積もりというのはタダではなく、お金がかかっています。
例えば、現地調査をすれば半日~1日はかかりますし、図面から数量を拾ったり、下請け業者に見積もりを取ったりする場合もありますので、その場合はさらに時間と人件費がかかるでしょう。
具体的には、数千万~1億円の施工であれば、見積もりだけで50~100万円くらいの費用がかかっていると思っていただいて良いでしょう。
見積もりを取るだけでこれだけの費用がかかるわけですから、複数の業者に相見積もりを依頼していることがわかると、
「どうせウチでは受注できないだろう」
と業者側が判断することが多くあります。
ただ、無下に断ってしまうと今後声がかからなくなるので、高くてもいいからとりあえず見積もりを提示して繋いでおこう、と判断することが多いんですね。
以上の理由から、業者に相見積もりとバレてしまうと、高めの金額を提示される可能性が高くなるというわけです。
競争入札
2つめの見積もり方法が、競争入札です。
競争入札は、見積もりの提出日、見積もりをするための図面の仕様(工事の仕上げ方)、使用するメーカーが全てあらかじめ決まっている、という見積もり方法になります。
■メリット:
- 見積もりをする会社によって仕様のばらつきがない
- 最安値の金額が出てきやすい
■デメリット:
- 複数の業者の入札となると、見積もり自体を辞退されてしまう可能性がある(カツカツな見積もりを出して仕事を受注できたとしても儲からないため)
この競争入札では、オーナー側は、仮に予算オーバーであっても最安値の業者に必ず発注しないといけないというプレッシャーがかかります。
最安値の業者に発注するという確約がないと、そもそも入札に参加してくれない可能性が高いからです。
特命見積もり
最後は、最も多いパターンの見積もり方法だと思います。
これは、一社だけに見積もり依頼をして、その一社から見積もりが出てきたら、内容の精査をして価格の交渉をして、そのままその業者に施工してもらう、という方法です。
■メリット:
- 業者が親身になって協力してくれる
■デメリット:
- 内容が適切かどうかの判断がつかない
- 素人だとボッタくられる可能性もある
この見積もり方法は理想的ですが、オーナー自身が見積もり内容を精査できないと、なかなか予算を下げるのが難しいです。
不動産実務検定のマスターレベルの知識があれば、見積もりの精査をすることができますが、多くの方は建築工事の素人なので、見積もりの金額が妥当かどうかの判断がつきません。
そのため、新築工事などは相見積もりを取ることが多くなると思います。
相見積もりを取る場合の交渉方法
相見積もりを取って、一発で予算内の見積もりを出してくれる業者があれば良いのですが、実際は予算オーバーの見積もりが出てくることも多いです。
そこで、いったん見積もりを集めたら、それぞれの業者の見積もりの中項目を比較して、
・他社よりもユニットバスが高い
・他社よりも水道工事が高い
・他社よりも基礎工事が高い
など、個別具体的に高いところを「この見積もり甘くないですか?」と指摘して、部分部分を下げていく形で詰めていく必要があるでしょう。
絶対にやってはいけない禁じ手とは
最後に注意喚起です。
結構やる人が多いのですが、
“最安値の業者の見積もりをライバルにそのまま見せて、価格交渉を行うこと”
は絶対NGです。
なぜでしょうか?これは、業者側の立場になって考えてみることが重要です。
まず、見積もりで一番手をとった業者は、「施主との交渉権を獲得した」と思っています。
ところが、なかなか発注が来ず、どうなっているのかを施主に確認すると、
「ライバル業者が、おたくよりも見積もりを下げてきましたよ」
などと、ライバルの見積もりをそっくりそのまま見せられるわけです。
その業者は意地になって価格をさらに引き下げることもあるかもしれませんが、多くの業者は施主に愛想を尽かせて見積もりを辞退することになると思います。
先ほども言った通り、見積もりには時間と人件費がかかっています。他社の見積もりを見せて値引きを迫るというのは、ゲスの極みです。
僕がゼネコンの営業マンだった頃は、こういうことをしてきたオーナーの案件は全て断っていました。
確かにこの方法で安くできることもあるかもしれませんが、必ず後で痛いしっぺ返しがあると思いますので、絶対にしないようにしてください。
ということで、本日は「建築の見積もりを取る時に絶対にやってはいけないこと」というお話をしてきました。
ぜひ参考にしてみてください!
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は「建築の見積もりを取得する際に絶対にやってはいけないこと」というテーマでお話しします。
不動産投資を始めると、何かと見積もりを取る機会が多くなると思いますが、実は、見積もりの方法にはいくつか種類があります。
今日はその見積もりの種類について解説をするとともに、
「これをやってしまうと、一発で業者から総スカンをくらって相手にされなくなってしまう・・・」
という、見積もりの禁じ手についてもご紹介したいと思います。
今回の話を知っておくと、より効率的に見積もりを取れるようになりますし、常にその時の最安値で工事を発注できるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください!
見積もりを取る方法は、大きく分けて3種類
見積もりを取る方法は、大きく分けて3種類あります。・相見積もり
・競争入札
・特命見積もり
ちなみに、「特命見積もり」というのは僕が作った言葉ですが、後で解説します。
1つ1つ見ていきましょう。
相見積もり
これはなんとなくわかるかもしれません。
相見積もりというのは、複数の業者に同時に見積もりを依頼し、その見積もりを比較検討して最終的に業者を決定する、という方法です。
相見積もりのメリットとデメリットはこちらです。
■メリット:
- 複数の業者に依頼するので、見積もりの内容を比較できる
- 工事費の相場を把握できる
- 業者側に相見積もりとバレてしまうと、見積もりが高くなってしまう
- そもそも見積もり自体をやってもらえないこともある
メリットについては説明しなくともわかると思いますので、ここではデメリットについて少し解説しておきます。
多くの人は、「見積もりはタダだ」と思っているかもしれません。よく、「見積もりは0円です!」と宣伝している業者もいますよね。
しかし、見積もりというのはタダではなく、お金がかかっています。
例えば、現地調査をすれば半日~1日はかかりますし、図面から数量を拾ったり、下請け業者に見積もりを取ったりする場合もありますので、その場合はさらに時間と人件費がかかるでしょう。
具体的には、数千万~1億円の施工であれば、見積もりだけで50~100万円くらいの費用がかかっていると思っていただいて良いでしょう。
見積もりを取るだけでこれだけの費用がかかるわけですから、複数の業者に相見積もりを依頼していることがわかると、
「どうせウチでは受注できないだろう」
と業者側が判断することが多くあります。
ただ、無下に断ってしまうと今後声がかからなくなるので、高くてもいいからとりあえず見積もりを提示して繋いでおこう、と判断することが多いんですね。
以上の理由から、業者に相見積もりとバレてしまうと、高めの金額を提示される可能性が高くなるというわけです。
競争入札
2つめの見積もり方法が、競争入札です。
競争入札は、見積もりの提出日、見積もりをするための図面の仕様(工事の仕上げ方)、使用するメーカーが全てあらかじめ決まっている、という見積もり方法になります。
■メリット:
- 見積もりをする会社によって仕様のばらつきがない
- 最安値の金額が出てきやすい
- 複数の業者の入札となると、見積もり自体を辞退されてしまう可能性がある(カツカツな見積もりを出して仕事を受注できたとしても儲からないため)
この競争入札では、オーナー側は、仮に予算オーバーであっても最安値の業者に必ず発注しないといけないというプレッシャーがかかります。
最安値の業者に発注するという確約がないと、そもそも入札に参加してくれない可能性が高いからです。
特命見積もり
最後は、最も多いパターンの見積もり方法だと思います。
これは、一社だけに見積もり依頼をして、その一社から見積もりが出てきたら、内容の精査をして価格の交渉をして、そのままその業者に施工してもらう、という方法です。
■メリット:
- 業者が親身になって協力してくれる
- 内容が適切かどうかの判断がつかない
- 素人だとボッタくられる可能性もある
この見積もり方法は理想的ですが、オーナー自身が見積もり内容を精査できないと、なかなか予算を下げるのが難しいです。
不動産実務検定のマスターレベルの知識があれば、見積もりの精査をすることができますが、多くの方は建築工事の素人なので、見積もりの金額が妥当かどうかの判断がつきません。
そのため、新築工事などは相見積もりを取ることが多くなると思います。
相見積もりを取る場合の交渉方法
相見積もりを取って、一発で予算内の見積もりを出してくれる業者があれば良いのですが、実際は予算オーバーの見積もりが出てくることも多いです。そこで、いったん見積もりを集めたら、それぞれの業者の見積もりの中項目を比較して、
・他社よりもユニットバスが高い
・他社よりも水道工事が高い
・他社よりも基礎工事が高い
など、個別具体的に高いところを「この見積もり甘くないですか?」と指摘して、部分部分を下げていく形で詰めていく必要があるでしょう。
絶対にやってはいけない禁じ手とは
最後に注意喚起です。結構やる人が多いのですが、
“最安値の業者の見積もりをライバルにそのまま見せて、価格交渉を行うこと”
は絶対NGです。
なぜでしょうか?これは、業者側の立場になって考えてみることが重要です。
まず、見積もりで一番手をとった業者は、「施主との交渉権を獲得した」と思っています。
ところが、なかなか発注が来ず、どうなっているのかを施主に確認すると、
「ライバル業者が、おたくよりも見積もりを下げてきましたよ」
などと、ライバルの見積もりをそっくりそのまま見せられるわけです。
その業者は意地になって価格をさらに引き下げることもあるかもしれませんが、多くの業者は施主に愛想を尽かせて見積もりを辞退することになると思います。
先ほども言った通り、見積もりには時間と人件費がかかっています。他社の見積もりを見せて値引きを迫るというのは、ゲスの極みです。
僕がゼネコンの営業マンだった頃は、こういうことをしてきたオーナーの案件は全て断っていました。
確かにこの方法で安くできることもあるかもしれませんが、必ず後で痛いしっぺ返しがあると思いますので、絶対にしないようにしてください。
ということで、本日は「建築の見積もりを取る時に絶対にやってはいけないこと」というお話をしてきました。
ぜひ参考にしてみてください!
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