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不動産投資法人の決算月は何月がベストなのか?ズバリ、9月がオススメです

公開日: 2023年02月07日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今回は、「法人の決算月は何月がベストなのか?」というテーマでお話ししたいと思います。

僕は長年、不動産投資に関する情報発信やコンサルティングをしてきていますが、昔から非常に多い質問が、“法人化”に関することなんですよね。

最近は、物件を既に持っている方のみならず、「これから不動産投資をするぞ!」という方が、物件を購入する前から法人を作ろうとしているケースが多いです。

大きな理由としては、最初は個人で不動産投資をしていて、途中から法人を設立すると、物件の所有を個人から法人に移し替えるのが面倒という点が大きいようです。

例えば、

・所有権の移転には登録免許税が発生
・ローンの借り換えが必要になる
・不動産取得税も発生

・・・と、個人から法人への移し替えには手間や費用がかかります

他にも

・公務員だったり副業禁止の会社に勤めていたりして、個人名で不動産投資がしにくいので、家族を会社の代表にして不動産投資をしたい
・個人より法人の方が経費にできる範囲が広い
・法人だと事業融資が受けやすくなる

といった側面から、早い段階で法人化を目指す人が増えてきています。

 

「法人の決算月を何月にするか?」は、多くの不動産投資家の悩みの種

では、いざ法人を作るとなった時に多くの方が迷うのが、「決算月をいつにすると良いか?」ということです。

この記事を読んでいる皆さんは、一体いつが良いと思いますか?

 

世の中の多くの会社は、3月決算


上場会社をはじめ、世の中の多くの会社は3月決算のことが多いです。

株主総会というのは、決算月から3ヶ月以内に開催すると決められています。

そのため、3月決算の各社は6月末頃に一斉に総会を実施することになり、日程が他社と同じ日に重なることが多くなります。

あえて日程を被せているのには、実は理由があります。

その昔、総会屋さんといって、株主総会でワーワーと騒ぐ、いわば反社会的な人が、総会でプレッシャーをかけて企業を困らせる、ということがありました。

そこで、企業同士で日程が重なっていれば、総会屋さんが分散するため、企業側としてはありがたい・・・という理由から、多くの企業が3月末決算に足並みを揃える結果となったのです。

 

不動産投資家は3月決算にこだわる必要なし


ただし、これは上場企業のお話です。

個人事業主の方が法人化する場合には、3月決算にこだわる必要はありません。

そもそも、不動産投資のためのプライベートカンパニーであれば株主総会なんてありませんから、総会時期を考慮する必要はありません。

また、不動産業界にとって3月末は繁忙期のラストスパートです。

そのため、僕ら不動産投資家が、自分の法人の決算月を3月末にする合理性はほとんどありません。

では、みなさんが気になるのは、「一体いつが良いのか?」というところですよね。

まず考えられるのが、“12月末決算”です。

個人の決算月が12月末ですから、個人と法人の収入を合わせて、経費の調整がしやすいというのがメリットですね。

ただし、デメリットとして、個人と法人の確定申告の時期が近くなるというのがネックです。法人が2月末に確定申告、その15日後に個人の確定申告となり、税理士さんが忙しくなってしまいます。

そして、次に考えられるのが、“6月決算”です。

ただし、こちらは法人の確定申告が8月末となり、お盆休みを挟んでしまうので、税理士さんに嫌がられるかもしれません。

 

9月決算は税務調査が緩い!?

では、「結局、何月決算が良いの??」というと、僕のオススメはズバリ、“9月末決算”です。僕が運営しているほぼ全ての会社も、“9月末決算”を選択しています。

その理由はというと、(都市伝説ですが)9月決算の場合、税務調査が軽く終わることが多いと言われているからです。

9月末決算の場合の確定申告は、2ヶ月後の11月です。

税務署は年明けから個人の確定申告の準備に入りますので、1~3月は調査にきにくくなります。3月の個人の確定申告が終わると少しゆっくりして、5~6月頃に9月末決算の会社の税務調査に入ります。

この5~6月頃の税務調査というのが、軽くなることが多いらしいのです。

なぜかといえば、これには税務署側の事情があります。

実は、税務署の異動の時期が7月なんです。

そのため、「異動前にややこしいトラブルを起こしたくない」という意識が働き、5~6月の税務調査は消化試合のように終わることが多いみたいなんですよね(笑)

これは税理士さんに聞いた話なので、本当かどうかわかりませんが、実際に僕の会社でも、税務調査が何度か6月前後に入り、わりと軽く終わりました。

そのため、この都市伝説は案外当たっているかもしれません。

ちなみに、3月末決算の会社の税務調査は、9~11月頃が多いです。

なぜなら、

・3月末決算の会社が6月末に株主総会で決算発表
・7月に税務署の異動
・7~8月に税務調査のリーダーが決算発表のあった会社をリストアップして、税金を取れそうな会社を選定
・9~11月で税務調査に入る

・・・という流れになることが多いからです。

僕の知り合いの会社も、実際に9~10月にかけて、1ヶ月以上にわたる税務調査でみっちり嫌がらせを受けた、と聞いたことがあります。

そのため、消去法で9月末決算が合理的なのではないか、と僕は考えています。


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