ブログ

性善説で考えるな!スシロー事件が生んだ悲劇

公開日: 2023年02月08日

▼今日の記事を音声で楽しみたい方はこちら


こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今日は、いま大きな話題になっているスシローの迷惑行為騒動についてお話しします。

食器や醤油入れを舐めまわしたバカ高校生のせいで、今、飲食業界が大変なことになっています

スシローは、なんと株価が一日で百数十億円も下落してしまいました。

また、別のお寿司屋さんや飲食店でも、次々と模倣犯によるお馬鹿な動画が明るみにでてきています。

今後、回転ずし業界では、回転をやめて完全注文制に切り替えたり、各テーブルに監視カメラをつけたり・・・といった、システムの変更がされていくと思いますが、それには膨大なコストがかかりますし、利益率も当然下がります。

さらに、風評被害によって、客足も遠のいているような状況です。

今回のスシローの件では、本人と親が謝りに来たということでしたが、スシロー側は裁判等で徹底的に懲らしめるという方針をとるそうです。

これはお店の対処としては当然のことだと思いますが、一方で、僕はちょっとした違和感を持ってしまいました

 

性善説が前提の日本

日本はあらゆる業界が性善説で動いていると思います。

性善説とは、人間の本性は「善」であり、人はみんな善人として生まれてくるという考え方です。

回転寿司でいえば、お客様は食べたお皿の数をごまかしたりしませんし、ましてや醤油や湯のみを舐め回したりするようなことはないだろう、という前提のもとで商売をやっていると思います。

しかし、海外で長く暮らしている僕からすると、性善説を前提としたこの仕組みにちょっと違和感を持ってしまうのです。

どうして違和感を持ってしまうのでしょうか?

僕がマレーシアに移住してきたばかりの頃に経験した、ある出来事を例にお話ししましょう。

 

海外には、性善説では成り立たない社会もある

マレーシアに移住してきて、僕の息子はインターナショナルスクールに通うことになったのですが、英語が喋れなかったので辞書付きの翻訳機を持たせました。

しかし、その翻訳機が学校で盗まれてしまったのです。

そのことを先生に言うと、日本の学校であれば、全員に目をつぶらせて「盗んだ人は静かに手を挙げなさい」みたいな感じで、犯人探しをすると思います。

しかし、海外の学校では犯人探しをするどころか、「盗られる方が悪い」ということを諭されます

イスラム教の教えでは、「物がなくなったら、それは本当に必要にしている人のところに渡っていった」という考えもあるほどだそうです。

このようなことがあって以来、うちの子供は盗られることを前提として、しっかりと自分の持ち物を管理するようになっていきました。

その他にも、マレーシアや新興国の道路には、スピードバンプ(スピードを出し過ぎないように道路上に設置された、かまぼこのようなコブ)が結構あります。

なぜなら「道路では、スピードを出して事故るバカが必ずいる」という前提があるからです。

このような感じで、海外は日本と違って性悪説で成り立っています

それが分かっているからこそ、今日僕は引っ越し先の新居でインターネットの移設工事が来るのをずっと待っていましたが、約束通りに来なくても腹を立てずにいられるわけです。

そして、今度の水曜日に来るという話になりましたが、それも話半分で考えています笑

 

性悪説を前提にすれば、事前に対策がとれる

また、今だから言えますが、僕は中学生の頃、校長先生が大切に育てていたイチゴを全部食べてしまって、学校で大問題になったことがありました。

僕はつかまりませんでしたが、校長先生が「うちの生徒はイチゴを食べるはずがない」という性善説に基づいて栽培していたから、イチゴは食べられてしまったわけです(食べた僕が言うのもなんですが・・・)。

もし、性悪説に基づいてイチゴを栽培していれば、対策として柵を作ったりすることもできたと思います。

また、特に単価の安い飲食店では、客層が悪くなりやすいということもありますので、性悪説に基づいた管理・運営が必要だと感じた次第です。


▼ウラケンに質問できるオンラインサロンはこちら